旅路
昔は家族でよく倉敷へ行っていた。
最初は美観地区の散策がスタートだったと思うけど、母がよほど気に入ったのか、1〜2年に1回は行くようになり、その近くにアウトレットができてからは、お買い物も旅行の目的に組み込まれた。
私自身は、最初は連れられていくだけの人だったけど、年齢を重ねるにつれて、倉敷の町の魅力に引き込まれるようになり、その旅行を楽しみしていた。移住していいよ、って言われたら多分倉敷に行くと思う。
そうこうするうちにコロナ禍となり、旅行どころか普段の生活もままならない日々が続いた。
とくに母は、日頃立ち仕事をしていることもあって膝を痛めてしまい、手術も経験したことや、加齢による体力の低下で、今まで出来ていたことができなくなってきたフラストレーションが溜まって落ち込み気味の日が増えた。
私に出来ること(家事など)は精一杯やっているつもりだけど、痛みとか、代わってあげられないこともたくさんあって、何て声をかけていいかわからず悩むこともあった。というか今も多々ある。
老いによりできないことが増えるのは、もう本人(母)が受け入れていくしかないから、とにかく私は私にできることをやるしかない。
そしてそんな母を見ながら「いずれ自分もこうしてできないことが増えていくのかもしれない。だから、今できること、やりたいことを精一杯実行するぞ」と思う日々を過ごしている。
全然ネガティブな意味ではなく、人はみな平等に歳を取っていくから。
とまぁ、話が逸れて前置きが長くなったけど、コロナ禍も開け、仕事やなんやかんやの調整もつき、「もう家族で旅行に行けることもあまりなくなるかもしれないから」と、母の希望だった、そして家族で好きな倉敷への旅がようやく実現したので、記録を残そうと思う。
DAY1
コメダ珈琲に避難したはいいものの、あまりの暑さに高齢者(両親)がこれ以上外を歩くのは危険と判断し、ホテルにチェックイン。
夕食まで静かに過ごすことにした。
DAY2
2日目はわがままを言って倉敷から里庄に足を伸ばしてもらった。
とはいえ、この暑さなので行けるところは限られたけど…🫠
まさに”風”🍃のように駆け抜けた里庄での滞在だったけど、この場所の空気を吸えただけでも嬉しかったなぁ🥹
町の雰囲気とか肌で感じることができて、来てみないとわからないこともあるなーと感じた。
そして、これは本当に謎だけど「また来るぞ」って確信みたいなものが自分の中にあって、だからなぜか寂しくない☺️
最近、つくづく思う。
必要な経験、必要な出会いは、ちゃんと必要なときにやってくる。
だから、無理して執着して手に入れようとせず、その時その時、今この瞬間を、この瞬間にできることをやるだけだと。
こうして旅に行けることに、そもそも生きてることに感謝しながら、またこれからの日々も、焦らず驕らず、地に足をつけて生きていこうと思う。