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「観る」という忍耐力

「私の定休日は週末の土日です」が、当たり前になった。
以前までは、平日休みと土日のいずれか の週休2日だったことすら不思議なくらい。
それだけ時間も経ったのだろう。

今日は珍しく、平日に休みを入れてみた。
久しぶりに平日に休むという話を母にしていたら、気分転換に映画でも行ってみたら?と、鑑賞チケットの優待券をもらった。

こどものころから、映画(映画館)が得意ではない。
暗転すると眠くなり、通しで観た記憶がないから、親も連れて行き甲斐がない。
観たいと言ったから連れて行ったのに…と何度思ったことだろう。
今も昔も申し訳なさが残る。

昨今では、Youtube動画に慣れるが余り、20分以内の動画の長さがしっくりくる。
言い方を換えれば、20分程度しか集中力が持たない。
きっと、深刻な現代病のひとつとも言えるだろう。

ある種「訓練」も兼ねて、行ってみることにした。
指定の映画館があったので、まずそこで上映されている映画を探す。
興味があまりないからか、どれを見てもピンとこない。
予告動画を何本か観て、「大河への道」という邦画をチョイスした。

なんとなくコメディ要素のある、比較的観やすそうな印象だと思ったら、
2時間後なんと目が腫れているではないか!
気づいたら、涙が頬を伝ってマスクが冷たくなり、目がヒリヒリするくらい乾いていた。

不意打ちという表現が似合うだろう。
近頃は、映画を観て泣く自分に感動すら覚える。
子供のころは、涙もろい母親を見て「なんでこんなに泣いているんだろう」と少し冷ややかな目で見ていた。人生経験もある程度豊かになり、感受性のようなものも豊かになったのだろうか。加えて、一睡もせず、2時間ぶっ通しで観られるようになっていることに驚く。あとは、自分がちゃんと長編映像観れるのだということに対する驚き。

家にいると、「ながら」行動が自由自在だ。たとえ映画を鑑賞中でも、キッチンに行ったり、目の前にあるスマホを手に取ったりと、気が散る要素がそこらじゅうにある。
映画館というのは、ひとつの箱に何十人ものひとが集まり、一定のマナーのもとで映画を鑑賞する場。それゆえ、スマホは音を出さない設定にするし、誰かと連れだって一緒に行っても話はしない。きっと個人差はあるけれど、集中力を保つ場としては適している。

たまには、こういう体験も積極的にしていく方がいいのかと思う。
普段なら選ばない作品と向き合い、そこで何かを得る。
それが期待以上でも以下でも、何かに対して自分の考えを巡らす「訓練」をすることで気づきがあるのかもしれない。

今日は、そんなことを考えた。

#映画鑑賞  #映画館 #大河への道 #休日の過ごし方


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