言語と音楽は似ているという話【費やす時間編】
お元気ですか。2022年も半分が経過しました。
「言語と音楽は似ている」ということについてこれまで何篇か細々と書き連ねて来ました。今日はさらに思ったことがあったので書きます。
音楽習得にかかる時間についてです。
ジャズをやってる人達がまるで会話しているようにスラスラと演奏しているのを見て、「語学習得と音楽習得にかかる時間数も似たようなもんなんじゃないか?」と。
私はまだまだだけど、いつかはうまくなりたい。
じゃあ、どれくらい練習したら良いのか、ちょっと目安を定めたほうが良いんじゃないか?と今更ながらに思ったので、考えを言語化しておこうと思い書いてみます。
英語で仕事などそれなりにやってきましたから、その体験を元にするとより確信が持てるようなきがするので、それを礎に考えます
英語学習にかけてきた時間(私の体感)
私はかつてカナダに留学しており、また3年半くらいの間日々英語で仕事してたこともあります。TOEICはだいぶ前に845点ですから「英語のプロです」というにはちょっとしょぼいですが、コミュニケーションは取れます。
で、そこへ到達するまでには、高校までの英語にプラスして、大学生の時「1000時間ヒアリングマラソン」もやっていましたし、英会話学校にも通い、それなりの時間を費やした上で留学、その後英語で仕事をしていますから、英語に付き合った時間は少なくとも4000時間は超えてるんじゃないかなあと思います。
アメリカ人が日本語学習にかかる時間(データあり)
アメリカ人が日本語を学ぶ際にかかる時間は2200時間と言われています。この数字、参照先のアメリカ公式機関によれば「70年間に渡るアメリカ人への言語教育の結果を反映しています」とのことで信頼性は高そう。
ちなみに2200時間で取得できるレベルは下記の表のLEVEL-3。
「ある意見を支持したり、仮説を立てる、説明する、あまり知らない話題を扱う」ことを「コミュニケーションを妨げないレベルの正確性」で行えるレベルだそうです。
日本人が英語を学ぶ際にかかる時間もおそらく同様で、「2200時間くらい」が目安でしょう。2なんとなく私の体感とも合致します。
(1日平均3時間として、200日✕4年。中学高校の勉強も含む)
音楽ではどれくらいの時間がかかるのか?
とりあえず手がかりとするデータとして、心理学者のエリクソン博士という方のデータを参考にしてみます。この方はかつて「10,000時間の法則」を提唱した方です。
その研究の中では学生から交響楽団奏者までいくつかのタイプごとに練習時間が算出されており、それぞれが約3,000時間~7,000時間ほどの時間を費やしているようです。
ここまでで、「とりあえず演奏できます」と言えるようになるのに2200時間くらいは少なくともかかるっていうことかな…と大雑把に推測してしまっても良いような気はします。
趣味として音楽をエンジョイ出来るレベルに到達するのに必要な時間は?
上記の数字は音楽の専門教育を受け、その後プロになる前提での練習時間でしょう。
勿論趣味だからどれだけ時間をかけても良いわけですが、「自分の心が豊かになる程度の」レベルで演奏することをまずは目指したい。
英語習得と同様の「2,200時間」をまずは目標にしたい所ですが、そうなると3時間✕360日✕2年=2,160時間となります。
1日3時間音楽に費やすとなると結構な負荷がかかる。もう少しライトに(嫌にならない程度に)日々やれるレベルにブレークダウンしたほうが良さそうに思えます。
そこで、まずは「1000時間」と思うと、1.5時間×360日×2年間で1080時間となります。趣味としてはなかなかの時間ですから、継続するにはちょっとした工夫が必要な気がします。
ここまで書いて思いますが、なにかに熱中できる、続けられる体力や時間がある、という意味では、音楽みたいにテクニックを積み上げる系の趣味は、若いときに時間を費やせるかどうかに大いにかかっている気がします。
とは言え若いときに戻れないので、じゃあ今からどうするか?ってのを淡々と考えるだけですね。
時間が大切
私生活で色々あってセッションする機会から遠ざかっているのですが、そろそろ何らかの方法でセッション復帰しようと思いまして。
ですが課題はヘタクソなことで。もっと練習しないといけません。何年も経過しているのになかなかうまくなっていかないのは練習時間数が圧倒的に足りてないからでしょう。
最近はソロをそのまんまコピーする作業をこれまた細々としていますが、語彙が増えるって良いものですね。
スケールやコードは文法、メロディは会話って感じがします。もしかしたら練習時間も似たようなもんなんじゃないかなとふと思い立ち、こういうことを大雑把ながら自分のためにまとめました。
で、早速行っているのは、
「タイマーを置く」
「60分を計測する」
「60分間は練習だけに集中する」
「60分で何をやったか記録する」
ということです。
まだ初めて数日ですが、かなり背筋が伸びます。
まずは「1000時間」1.5時間×360日×2年間で1080時間を目指してみようと思っています。
幸いにして、吹奏楽部時代の訓練によって演奏の基礎は身についていますから音は出ます。基礎練習を積み重ねながら、コツコツジャズっぽさを身に着けていくってものでしょうね。
もしかしたら自分スタイルの音楽をやりたくなるときがあるかもしれないけど、とにかく「コツコツ」やることを大事にしたいなあと思うこの頃です。実はDTMもやりたいので。
おしまい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?