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トランペットの「スケール練習」の悩み~自己練のために言語化してみる~

高校の頃の自分にマジでいいたい。メジャースケール×12とナチュラル/メロディックマイナースケール×12くらいはスラスラ吹けるくらいに叩き込んでおくほうがいいぞ!と。吹奏楽ではとにかく曲を吹くこと、先生の指示に従うこと、人間関係etc.に集中しすぎた…。

とまあ、過去は過去で、それはそれで、これからどうするかを淡々と考えます。

自分のこれからのトランペット(ジャズ)の練習のため、思ってること・課題を言語化しています。何がわからないのか、できないのかがわかるってことがとても重要だと思うので・・・。

今回は、そもそも音が出る仕組みとか、音程を変える仕組みみたいなむっちゃクチャ基本的なところからちゃんと言語化してみた上で、悩みについて考えたいと思います。

この記事に書いてあること
■トランペットの仕組み
■「3つしかピストンが無いけど?」
■さて、本題。「どこにいるかわからなくなる」
■どうやら勘違いしやすい音
■今、どの場所にいるか捉えるために

■トランペットの仕組み…ひとつひとつ

どの楽器にも、振動する部分があります。

バイオリンは弦をこすることで振動させて音を出すし、サックスは口元に葦で作った薄いリードが絶妙な角度と速さで息を入れることで振動します。フルートや尺八などのいわゆる笛は、走ってきた息がこれも絶妙な角度で切られた時、笛の外側と内側に空気が行き来して空気が振動します。

トランペットの場合は、唇を振動させています。

そして、その振動を増幅させるのが楽器本体です。トランペットの場合、ブーブーいう元々の音を楽器本体に流し込むと、あの豊かな音色になって発音されます。

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■トランペットの音程を変える仕組み

トランペットには3つのピストンがついています。

このピストンはそれぞれ、
①半音2個下げる長さ
②半音1個下げる長さ
③半音3個下げる長さ
の管とつながっていて、ピストンを押さえることで、それぞれの長さの管に息が通るようになります。

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例えば、何も押さえない時、ドの音が出ますが、②半音1個分の長さのピストンを押さえると、管の長さが半音分だけ長くなり、ドから半音低いシの音が出るようになります。

ドの音を出しながら、②半音1個分のピストンと①半音2個分のピストンを押さえると、半音3個下のラの音が出ます

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このようにして、管の長さを変えて音程を変化させています。

■ピストンは3つしか無いけど…

さて、ピストンは3つしか無いので、ピストンを押さえるパターンは7パターンしかありません。また、「①+②」※と「③」※は「③」のほうが若干長いものの、まあ唇でも調整出来るレベルなんで無理やり1つと数えると、6パターンです。

全部の指パターン(ピストン番号と音程)

0(開放)
②(開放の半音下)
①(開放の2半音下)
①+②(開放の3半音下)※
③(開放の3半音下)※
②+③(開放の4半音下)
①+③(開放の5半音下)
①+②+③(開放の6半音下)

じゃあ「ドから半音6つ半下がったら、それ以上下の音出ないじゃん。」「それよりも上の音とか下の音とかどうすんの」となります。はい。

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トランペットは唇の締め具合や空気のスピードによって、同じピストンでもいくつもの音程を出すことができます。

ピストンを押さない状態では、下の音程からド・ソ・ド・(ミ)・ソ・ドが発音可能です。

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つまり、それらの音程から半音づつ下がって行けば、すべての音域を3本のピストンでカバーできます。

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■本題「どこに居るかわからなくなる」

さて、ワタシの目下の悩みです。

トランペットは同じピストンでいくつもの音を出すことが可能です。

しかも、それを調整するのは唇の僅かな締め具合と息のスピードだけ。
ソとドは本当に少しの力のかけ具合で変化してしまいます。

すると、譜面なしのアドリブでソロを取ろうとする時、こんなことが起こります。

シラ→と下降するフレーズを吹こうと思って、0→2→12と押さえながら吹くと、実はファ#ミと吹いていた…みたいな。

⇒つまり、ドとソの区別がついてない。(恥ずかしいけどマジ)

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鍵盤やギターだったら、目で見てわかるから、ドとソを間違えるなんてことは無いと思うんですけど、トランペットは、目に見えないんですよね。

■どうやら勘違いしやすい音

特に勘違いしやすいのは、以下のものみたい。

(番号はピストン)
12 中ミ/中ラ
12 上ド#/上ミ(Aのキーで間違える)
23 上ソ#と、1 上ソ#(替え指)と、1 上ファ(特にAのキーで間違える)
2 中ファ#/中シ/上ファ#/上レ#
0 上ミ/上ド/上ソ/中ソ(特にミはドとソに近くて判別がつかなくなる)
13 中レ/中ソ(レの音を出そうとしてソが出る)

↑ピストンのパターンで言えば、6パターンもある。つまりほぼすべてのピストンで間違いが起こる可能性があるってことで、これはなんとかしたい。

そこで、どうする?2つの仮説

これに対応するためにどこをどう改善したらいいのか?2つ思いつきます。

1つ目:
唇の締め具合とか空気の速さとかも全部体に覚え込ませて、どれくらいの具合で吹くと「ソ」がでて、どれくらいだと「ド」が出るんだってことを体に埋め込まなきゃならんのだと思います。

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2つ目:
あるいは、コードの何度の音を出してるか耳がわかるようになれば、肉体的なメモリーに依存しなくても、耳からわかるようになるかもしれない…。

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などと仮説を立てています。
(試行錯誤も人生の一つの楽しみかもしれない…と気楽に考えて楽しんじゃおうという発想)

■今、どの場所にいるか捉えるために

現在試行錯誤しながら動画を探しています。

1つ目の回答は、こちらの動画にある気がしています。

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はい、リップスラーといって、同じ指使いの音を上に行ったり下に行ったりして、音程をコントロールする練習なんですが

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同じ動画の中でこんなことも言っています。

「リップスラーは、トランペッターにとって、ピアノのチューニングと同じようなものなんです」

というわけで、リップスラーを繰り返し繰り返し行って、どの強さでどの音が出るのかを体に染み込ませることなのかなーと。
(そんな大事なもんだと知ってたらもっと一生懸命やっていればよかったわい…)

そして、もう1つ、耳を鍛える方です。

3ヶ月くらい前に見つけてオオ!と思った動画にヒントがあるのかも…。

要約:ミュージシャンは、メロディーの音が、コードの中のどの音なのかがわかります。分からないのであれば、それは『ゴソゴソ手探りしている状態』。すべてのグレートなミュージシャンは、出そうとする音がコードのどの音なのかが正確に分かっています。

そして同じ方が続けて上げている動画が以下。

どんな気持ちになるか感じ取りましょう…これが心地よい。
最近、瞑想の如くやることが多いです。

動画では、Cメジャーのコードと一緒に6度(ラ)や、2度(レ)の音が聞こえると、どんなふうに感じるだろうか?という例が出ています。

以下の動画は、そのCメジャーのコードがずーっと流れ続けている動画です。

10分間、コードに合わせて、スケールのいずれかの音を歌い続けるという練習です。

「何年もかかるからNo Hurry!」だそうですが…。

のんびり、取り組んでいこうと思います。

番外:言語化してみて気づいたこと

トランペットは3つしかピストンしかないから、ピストンを抑えるパターンは開放を入れても7パターンしか無い。これなら、全部のピストンの全部の音を暗記(血肉化)することだって時間をかければできそうな気がする。

運指は運指で何度も吹いていくしか無いと思うが、やっぱり今の私にとっては、唇の僅かなコントロールで音が上下してしまうのが難しさなんだと思う。頭が慣れるまで、吹き続けるしかないなあ。




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