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ポストコロナ時代の企業コンプライアンス

=Big West Brothers 合同会社HP BLOGより転載=

Nick塾 <コンプライアンスよもやま話>

緊急事態・有事においては、平時には決して見えなかった、人の、もの事の「本質」が見えます。しかも、容赦なく痛々しいぐらいに。
今回のコロナ騒動は、改めて否応なしにそれを痛感させてくれる苦しいレッスンでもある気がします。

平時には気づくことのなかったこの社会の様々な不足、後進性や劣化、そして真のリーダーシップ力の不在をそこここに、現時点までは痛感させられていると言えないでしょうか。また、平時の時にはさして気にもしなかったこと、実はわかってはいたけれど、あえて横に置いて見て見ぬふりをしていた様々な社会の誤謬や欠落が、待ったなし、言い訳無用の課題として毎日赤裸々に提示されているように感じます。


国民の一人として、決して、様々な「不都合な真実」から決して目を逸らすまい、そう思います。この国の何が優れ、実は、何が足りていなかったのか。苦い思いをこらえて、虚心坦懐に振返ることは必須であり、そこからしか新しい未来は開けないはずです。

多くの方が既に述べられているように、ポストコロナの世界では、今まで頑として変わらなかった仕組みや世界が否応なく、そして大きく変わるはずです。その新しい時代の証人に我々はなるのだと思います。メッキに覆われた偽物や時代遅れの仕組みに気づいた我々は、新しい価値に基づく「選別」を求める時代を迎えることになるでしょう。


この国家レベルの一連のドタバタ劇、実は、企業コンプライアンスのコンサルティングを生業としている私の目には、企業不祥事の現場のあり様と多くが重なるように映ります。窮地からの脱出には、強力なリーダーシップと透明性の高い明確な方針が必要です。今後の政府、そして関係者の、前半戦の不調を吹き飛ばすような、獅子奮迅の奮起・活躍に期待したいと思います。
また、コロナ災禍で大きなダメージを受けた経済は、立ち直りに莫大な労力を必要とするはずであり、幸いにしてこのコロナ騒動が疫学的に収束に向かっても、その後には、間違いなく短長期を問わず、厳しい経済停滞の試練を迎えることになることが予想されます。


皆さんご理解の通り、企業の不祥事は収支下降・不調の局面で急激に増える傾向があります。複合的な事由により生まれる「長いもの」が、無垢で弱い立場の人々を巻き込むリスクも急速に高まるはずです。


「会社のために」「顧客のために」「生き残るために」「そんなことを言っている場合か」。 人の「正気」を失わさせ、真っ当なコンプライアンスの「損得勘定」の判断を麻痺させる「長いもの」のおなじみの常套句が聞こえるようです。


厳しい時代がやってきます。

潮目はこれから大きく変わります。好むと好まざると。企業コンプライアンスの「本気」「真価」が試される日々が刻々と近づいていると、私は考えます。 


ここで<コンプライアンスの神髄 !>

一つだけ、どんな局面でも、どうしても忘れないでいただきたいことがあります。

「自分を守ることは、結果として、組織を守る」ということです。    逆は真ではありません。全く。くれぐれも、お忘れなく。

Get yourselves ready for it! 準備を怠りなく!!
And yet it moves.. それでも地球は回ってる!



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