恋煩いは乞い煩うことと近しい
過去の片思いなどを思い返すに、恋をした時というのは非常にめんどくさい思考に陥るもので、相手がどう思っているかを都合よくコントロールしようとしたり、こうなったらいいなという願望で行動したりと非常に厄介なものであった。
欲というものが有り余っていたのであろう。
若さと経験値と自他境界線と脳内妄想の辻褄合わせが、思う相手を乞い煩う行動に走らせていたのではないかと、年を重ねて思い至る訳だが。
スマホもLINEもない時代だからこそできたことも沢山あった。
今やったらストーカーだよななんて思い起こすことも。
愛の形も恋する気持ちも、昔も今も変わらないと理解はしているが。
いい年になった身からすれば、随分と今は窮屈になったものだと傍目に思う。
機械が進化しコミュニケーションのツールがこれほどに発達したのに、ルールに縛られ不自由な世界が垣間見える。
便利さの向こうに落としてきたものは一体何なのだろう。