堀古さん発言、12/12東京マーケットワイド
(昨晩のCPI、米国株の上昇を受けて)
トランプが大統領選挙で勝利し少しバブル的な動きがあったが、ここ1・2週間でだいぶこなれてきた。今日のような株価の動きは今年の終わり、それから来年に向けての象徴的な動きのように感じる。
もう金利はそんなに上がると思っていない。トランプ勝利後金利が急上昇したことや景気が良くなるというのでダウがリードしていたことも違和感があったが、やっと本命に戻ってきたなという感じ。
(CPIが予想の範囲内だったことを踏まえての12月の利下げ有無について)
短期金利が今4.5%から4.7%という政策に対して、インフレ率が2.7%で、2%近い乖離がある。FRBの使命は雇用の最大化とインフレの抑制なので、景気がどうあろうとインフレが落ち着いている限りはこの2%の乖離は正当化できない。つまり当然利下げすると思う。
(トランプ政権の政策はインフレ的な要因を含んでいるとの指摘について)
アメリカに住んでいたら生活実感として分かるはず。確かにコロナの後は供給制約を受けてインフレが起こった。今インフレが落ち着いているとはいえ、物価はものすごく高いレベル。今後も物価がこれまでのようにものすごく高いレベルでどんどん上がるかというとこれちょっと普通に考えておかしい話で、インフレが同じように続くという考えはあまりにも短絡的。
供給制約さえなければ物価というのは需要と供給によって決まるわけで、値上がったものはみんなその価格が上がった状態のまま喜んで買うわけじゃない。例えば米の値段が上がればみんなパンをたくさん食べるようになるみたいに消費者の方で調整する。
(2025年S&P500のEPS10数%上昇、目標が7000ポイントというドイツ銀行などの予想について)
ごく普通の予想。普通の上昇率を当てはめればそのぐらいにはなる。
(一部の機関投資家の買い遅れについて)
入ってきていても追いついていない感じ。高いところを追っかけないとついていけないマーケットになってきている。これまでの大きな遅れを取り返すことはそう簡単ではない。
ファンドマネージャーにとっては指数を下回っていることや年末のポジションを持っていないと「何をやっているんだ」ということになり、これから買いに走るファンドマネージャーもいる。一方で、1月になれば損益通算の売りもなくなるから需給は良くなる。税金の申告がある4月ぐらいまでは概ね堅調なマーケットになると思う。