ふたりめのこと。家族それぞれの考え。妊娠から育児まで。
もう時間が経ってしまいましたが、第二子どうする?となった我が家の話しを残したいと思います。その後に夫が育休をとった話も残したいと思いますので、育休に関することも少し出てきます。
夫婦それぞれの考え
まず初めに、元々夫は仕事が忙しく育休を取ることに乗り気ではありませんでしたが、第二子を強く希望していました。
対してわたしは第二子に対し消極的でした。妊娠出産が大変なことは分かっていますし、息子が白血病の治療中(外来通院)だったことで「本当は2人目が欲しいけど、色々考えると1人でもいいのかも..」という考えでした。特に、大事な子どもが死んでしまうかもしれないことに直面した気持ちのダメージは、とても大きかったです。「自分より大切なものが増える。それが失われる可能性だってある」ということが怖くなっていたのでした。
わたしは素直になんでも夫に話していました。夫は「うん、そうだね」と沢山聞いてくれました。でも夫は「自分の意見は変わらない」と言っていました。
本当は2人目が欲しい、けれど気持ちは変わらない中の妊活開始
そのうちに、色んな人に(知らない人も含めてです。散歩で会った人とか笑)「一人っ子なの?」「もう1人くらい産んだ方がいいわよ〜」と言われる様になりました。周りのみんなも2人、3人と子どもを育てている人が多いし、そうなのかも?とも思いました。
ですが何度考えても何を言われても、やっぱりわたしの考えも変わりませんでした。
考えは変わりませんが、心のどこかにいつもまた赤ちゃんを育てたいなという気持ちがありました。自分の自己満の為に産む?絶対にちゃんと育てられる?みんな幸せにできる?と自分に問いかけていました。
息子があんなに可愛かったんだから、産まれたら絶対にちゃんと育てられるよと心の中で言い聞かせていました。そうしながら、夫の希望に合わせて少しずつ妊活をしていきました。
もう一度立ち止まって考える
それから半年ほど妊娠しませんでした。不妊治療のクリニックに通う?という話も出ました。
その頃、息子は幼稚園に通い始めてすごく不安定でした。治療のため病室から出られず、退院して体力がついたと思ったら幼稚園に行くことになったのです。息子にとっては刺激が多すぎる毎日でした。なので、一応入園はするけど登園は行ける時にしようねと言って、ほとんど家にいました。
わたしの心の中は、息子にできる限り寄り添いたい一心でした。誰かに預けるのも、息子と一緒に不妊治療のクリニックに通うのも、なんだか違う気がしました。
そこでもう一度、本当に2人目を産む覚悟があるのか?と目を逸らしていたことに向き合いました。自分の中で、色々な考えや起こるか分からない可能性がごちゃごちゃしていて、このままではいけないなと感じ、もっと芯になる考えが欲しいと思ったのでした。
これまで何度も色々なことをぐるぐる考えていました。どんなに考えても、答えが出ない様な気がしました。
息子の気持ちを聞いて、変化
ある日、何気なく息子に「妹か弟欲しい?いたらいいな〜って思う?」と聞いてみました。何て言うんだろう?病気のこともあったし、もう4年以上一人っ子だし、中々手厚く育ててきたから自分が1番じゃなくなるのは嫌かな?と思いました。あと、これまで身体がしんどい日が多く、歩けなくなったり髪が抜けたり同世代の子と自由に遊んだ経験が少なかったり、「自分は皆んなと違う」と言っていて、ネガティブで、幼稚園でも他の子と少し距離を置いて遊んでいました。だからか、どんな反応をするのか少し不安でした。
息子は「絶対に妹か弟が欲しい」と言いました。
息子は赤ちゃんが家族に仲間入りする事を望んでいるらしい。それが2人目の妊娠を足踏みしていた、わたしの考えを変えました。
妊婦になったら息子に負担をかけるかもしれないと思っていたけれど、それだけじゃないかもしれない。新しい考えが生まれました。
2人目を産もう。この先何があっても子どもたちそれぞれの幸せを守ろう。という気持ちが出てきました。
妊娠中の息子の変化
今思うと、妊娠中の家族の変化を見てわたしの気持ちが固まりました。
妊娠したことはエコー写真に小さな赤ちゃんが写ってから、息子と2人きりの時に伝えました(パパと3人で落ち着いて伝える時間がなかったので)。つわりや切迫の経験から、早めに伝えておいた方が息子にも心の準備ができるかな?と思ったからです。
エコー写真を見せて、お腹をさすりながら「ママのお腹にあかちゃんが来てくれたよ。」と言いました。
息子はえ?信じられない..という表情をしました。それは初めて見る顔でした。すごく動揺していました。エコー写真を両手で持って、「これが赤ちゃんの写真ってこと..?」と言いました。「そうだよ。本当にママのお腹に赤ちゃんがいるんだよ。お兄ちゃんになるね」
それを聞いたら息子の顔は緩み、幸せそうに微笑みました。それから息子はいつ産まれてくるか等、色々質問してくれました。
わたしは「やったー!」とか「ふーん」とか軽い返事を想像していました。でも、予想を超えて深く受け止めてくれました。もうお兄ちゃんになろうとしているんだな、と感じました。
それから息子に色々な変化が現れました。4歳の息子はその頃抱っこを沢山していました。でも体格が良く体重も重めだったので、切迫予防のために抱っこをやめました。「息子にお腹の赤ちゃんが苦しくならないように、抱っこをするのはやめておくよ。もちろん体調が悪い時は我慢しないでちゃんと教えて欲しい。座ってなら抱っこできるし、赤ちゃんが産まれてママの身体が復活したらまたいつもみたいに抱っこしよう」と説明したら「分かった」と言いました。車で寝てしまっても、起こせば何も言わずに家まで自分で歩いてくれるようになりました。
わたしの体調が悪い時は、我儘を言うことなく黙ってそばにいてくれたり、1人遊びをしてくれていました。
赤ちゃんの名前を考えてくれました。
笑顔が増え、自信がつき、頼もしくなりました。
わたしが守ってあげなければと心配し、弱々しく感じていた息子は、いつの間にか頼りになる立派なお兄ちゃんになっていました。教えなくても、自分で変わったみたいです。
ちなみに夫は育休をとることを決め、調整のために動いてくれました。そして育休を楽しみに、どうやって赤ちゃんを迎えるか、息子のケアをするか2人で考えました。
2人育児をしてみて思ったこと
最初に2人目を考えた時は不安ばかりでした。でも、わたしの妊娠出産に夫と息子は最大限のサポートをしてくれ、身も心も健康に過ごせました。
夫は育休を2ヶ月とりました。毎日授乳や寝かしつけについて一緒に悩み、赤ちゃんの小さな成長を家族みんなで発見し、日中は息子を色んなところに連れて出掛けて行きました。毎日一緒にご飯を食べて、今日はどうだった、明日はどこへ行く?と沢山話しました。わたしと夫は一生思い出に残る、幸せな2ヶ月だったねと今でも話します。息子も最高に楽しかった!と言い、いろんなことが出来るようになり、ぐんぐん成長した2ヶ月でした。
息子は赤ちゃんのお世話をわたしと一緒にしたいと言い、夜中の授乳も起きてくれました。寝不足は辛いから寝ていいよ、と言ってもしばらく頑張っていました。そのうち夜中は起きなくなりましたが、泣いていたらトントンしてくれたり、赤ちゃんが喜ぶ遊びを見つけてくれたり、離乳食を一緒にしてくれたり、ハイハイする赤ちゃんにとって安全な環境はどういうものか確認して注意してくれたり、育児を沢山一緒にしてくれました。
今でも妹を「世界で1番可愛い」と言って、色んなサポートをしてくれます。そして、妹はそんな兄が大好きに育ちました。
我が家にとって2人目の子は、これまで感じたことのない幸せや希望を目一杯運んできてくれた大事な大事な宝物でした。
不安が全くないとは言いません。でも、2人の子どもたちはそれ以上に幸せとパワーをくれました。子どもたちにもらったものを返せるように、日々頑張りたいと思います。
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