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「大好きなお前らと」 4年 梅原 海斗




「ピピピピッ ピピピピッ」


毎朝、決まった時刻にアラームが鳴る。


同期の引退noteが更新されていくにつれ


「あと、何日こいつらと一緒にサッカーができるかな」


「あと、何回こいつらと勝ってバカみたいに喜べるのかな」


そんなことを考えながら、自分の大好きな曲である


ONEOKROCKの「C.h.a.o.s.m.y.t.h」


を聴きながら練習の準備をする。そんな生活がもう終わりを迎えようとしている。


この曲を聴き、みんなの顔を見て何度泣きそうになったことか。


皆さんも、是非「C.h.a.o.s.m.y.t.h」を、聴いてみてください。





みなさん、こんにちは!


八千代高校出身 スポーツ科学部競技スポーツ学科 4年


梅原海斗です。


今シーズン社会人チーム(以下N.)のキャプテンを務めさせていただきました。


この1年間N.のキャプテンを務め、


チームをより良くするために様々な事に挑戦し、たくさん失敗してきました。ですが、そこから多くを学び、最高な仲間と最高なチームを作り上げることが出来ました。


今回のnoteを書くにあたり大学サッカー4年間を振り返ろうと思っていましたが、最終学年である今年1年間の活動が自分の中で濃いものになった為、4年時の活動のみを振り返り、ここに書き記したいと思います。




2023年11月4日〜11月19日。


関東社会人参入戦期間。


当時3年生だった自分はN.に所属していた。


当時の3年生は「4年生の為に」関東リーグに昇格させたい。そんな思いで日々の練習に取り組んでいた。


そんな中、参入戦期間での気の緩みがあり、3年生間で本気で指摘しあったミーティングを経て、更に成長することができた。そして、関東社会人参入戦を優勝し、「関東社会人2部リーグ」に昇格を果たした。


これまでのサッカー人生を通して


「優勝」や「昇格」というタイトルを獲得した経験がなかった為、優勝し昇格したことに対して、人一倍強い思い入れがあった。


参入戦期間を経て昇格を決め、来シーズンは


「関東2部リーグ」での舞台。


その時、上記で記したように強い思い入れがあったのか


「N.でキャプテンとしてプレーしてこのチームを勝たせたい」


また、昨シーズンN.のキャプテンを務めたベガと1年間共に戦ってきて、ベガを尊敬している部分がたくさんあった。自分がキャプテンをやったらベガみたいなキャプテンになれるのかな。



いや、



「ベガより結果を残してベガを超えるキャプテンになる」



そんな思いを抱いていた。


シーズンが始まりカテゴリーが分かれると自分のマグネットはN.にあった。


背番号は「10番」


サッカーをしている人なら誰しも一度は憧れる背番号であろう。


「10番」という責任ある番号を背負ってプレーさせていただける事になり、より一層


「自分がチームを引っ張ってN.を勝たせないといけない」


この思いが強くなり、スタッフのヒロトさんに


「自分がN.を引っ張りたいので、キャプテンをやらせてください」


と直談判し、


今シーズンN.のキャプテンを務めることが決まった。






新シーズンが始まりN.の目標は


「関東2部残留」


都リーグから関東リーグへ昇格し、どれくらいのレベルなのか。自分たちのサッカーがどれだけ通用するのか。とてもワクワクしていたのを覚えている。


そして、関東リーグ(以下KSL)が開幕した。


開幕戦こそ引き分けたものの、徐々に調子を上げ昇格組ながら怒涛のリーグ戦5連勝。


この時期からN.の目標を


「関東1部昇格」に変更した。


KSLの舞台でも自分たちのサッカーが通用している。


だが、そこからリーグ戦3連敗。


ここでN.が大きく変わった1つ目の分岐点が起こる。


「もう負けられない」キャプテンとして「昇格しないといけない」というプレッシャーや焦りから、


チームメイトにキツく当たってしまったり、文句を言ってしまいチームの雰囲気が最悪になってしまった。


言ったら雰囲気が悪くなるとわかっていても、「これを言わないとチームが変わらないかもしれない」と思ってしまい言ってしまう。言い方や相手の受け取り方も考えずに。


このままではバラバラになってしまうと思い、ミーティングでは全員が腹を割って本音をぶつけ合った。



「もう一回俺についてきてほしい」



そう伝えてもう一度チームを作り直すことができた。



自分一人だけでなく助け合って一つのチームを作る。
そう気づいた時、ふっと、肩の荷が降りた。


次の日の練習から明らかに別のチームになっていた。


ポジティブな声、ミスを恐れないプレー、圧倒的な点差での勝利。


こんなに変わる?ってくらい全て上手く行ったし、逆に自分の声かけ一つで良くも悪くもチームをこんなにも変えてしまうのかという恐ろしさも学んだ。


その後のリーグ戦は順調に勝ち点を積み上げ、昇格圏内の順位で前期を終えることが出来た。






「夏合宿で更に成長しより強いチームを作る」


そう思っていた矢先、怪我をしてしまい、選手としてではなくマネジメントとして合宿に帯同することになった。



ここで二つ目の分岐点が起こる。


夜、合宿の部屋で青木晴暉(ハルキ4年/四日市中央工業高)と2人でたわいもない会話をしていた時


「ウメ、最近どう?不安な事とか相談したい事あったら相談乗るで。」


そんな言葉をかけてくれた。


正直、不安な事や相談したい事はたくさんあった。


「自分がキャプテンをやっていることに対してみんなはどう思っているのか」
「今のチームでの不満はあるか」
「キャプテンである自分が怪我をして離脱している中、誰がチームを引っ張るのか」


こう思っていてもなかなか面と向かってチームメイトに聞けるはずもなく、不安やもどかしさを抱いていた中で、ハルキに思っていることを全て話した。
チームを良くするために2人で2.3時間はアツく語ったね。夜中の2時まで話して寝不足だったけどあの時間はすごい濃かったからチャラということで。笑




ハルキとの会話から、合宿での自分の立ち位置を理解し選手主体でこの合宿を進めてもらうことにした。
マネジメントに専念した為、アップや荷物準備には一切関わらなかったし、夜のミーティングもあえて出なかった。
自分がいない時に誰がリーダーシップを発揮してやってくれるんだろう。そういう意図を込めて行った。



今年のN.は間違いなく4年生が中心のチームだからこそ
もっと4年生が引っ張って盛り上げないといけない。



「4年生からリーダーシップを発揮してくれる選手が出てきて欲しい」



そんな思いを込めてあえて距離をとった。
逆に、距離を取りすぎて縮め方がわからなくなってしまったりもした。





合宿中キャプテンを任せたアサヒ(4年/日大山形))やハルキ主体で4年生でミーティングした次の日から今までより4年生が主体的に各々の引っ張り方でチームをより良い方向に進ませている姿があった。



その姿を見て、




「このメンバーともっと本気で上を目指したい」





そう強く感じた。





後期リーグが開幕しN.は順調に勝ち点を積み上げ昇格圏内の2位でリーグ戦最終節を迎えた。



ホーム開催ということもあり、最終節では初のイベント企画やエスコートキッズ、キッチンカーにも出店していただき、スタンドが埋まるほどの観客にお越しいただいた。




試合は後半に新井爽太(4年/山梨学院)のPK弾で勝利し、



KSL2部を2位という順位で終え、「関東1部昇格」という目標を達成することが出来た。



N.は2年連続昇格という快挙を成し遂げ、今まで先輩方が積み上げて残した社会人の歴史を自分の代で塗り替えることが出来たし、個人的にはベストイレブンを受賞することができた。




チームとしても個人としても満足いく結果を残すことが出来たが、この結果を残すまでにたくさん悔しい経験もしてきた。



全社予選でエリースに負けて初戦で敗退した事。

今期、関東2部リーグを優勝した流大ドラゴンズに年間通して1度も勝てなかった事。

全カテゴリーが試合に負けた次の日全体ミーティングをした際に、スタッフに



「負けてしまえ」「応援したくない」



と厳しい言葉をかけられた事。



正直、キャプテンとしてN.を引っ張ってきた中でこのような言葉をかけられて、今までやってきたことが全て否定されたようでとても悔しかった。本当に悔しかった。




例年の社会人は

「上手いのにやる気ない選手」
「サッカーに情熱を注げない選手」
「自分たちの活動が終わったらトップチームの活動関係なしにバラバラになってしまう」


このような選手が多く所属していたように思う。
正直、みててすごくダサかったし、こんな4年生にはなりたくないと思っていた。全員がそう思っていたであろう。


このように社会人に負のイメージがあるからこそ



「応援したくない」

「どうせ、自分達の活動が終わったらバラバラになるんだろう」


そう思われていたのかもしれない。


だが、自分が社会人でキャプテンを務める上で


「このような選手を一人も出さずに最後の活動が終わるまで全員でやり切る」

「みんなから応援されるチームになる」


この2つはキャプテンをやる上で自分の使命であると感じていたし、例年の社会人とは違うところを見せたかった。



その中で、


リーグ戦最終節でスタンドが埋まるほどの観客にお越しいただいた事。


市原カップでは、前日試合をして疲れているにも関わらず群馬まで応援しにきてくれた、トップチームのメンバー。

ホーム開催の時に毎回、設営や運営をしてくれる1年生。

試合前日には
「ウメさん、まじで応援してるんで頑張ってください!」
「ウメ、頼むぞー、勝てよ!」
と熱い言葉をかけてくれる他のカテゴリーの選手達。


1部昇格が決まった次の日の練習でスタッフに「やったな!」と握手をしてもらえた事や「おめでとう」とラインをしてくださった事。


N.のためにこんなにも支えてくれる選手達、応援してくださる観客の方や厳しい言葉をかけてもらったが自分たちのことを気にかけてくださるスタッフの存在があることに気づきました。


今年の社会人メンバーは誰一人活動が終わってもバラバラになる事なく最後まで同じ目標に向かってやり続けることが出来た。


例年の社会人とは違う。


「みんなから応援されるチーム」を作ることが出来た。

社会人に対する負のイメージを払拭することが出来た。



胸を張って最高なメンバーであったと言える。
この素晴らしいメンバーの先頭に立って引っ張ることが出来て本当に幸せでした。ついてきてくれて本当にありがとう。








ここからはお世話になった方々へ伝えたいと思う。




後輩達へ

厳しい事や、細かい事たくさん言ってきて「うざい先輩だな」って思った人もたくさんいたと思う。
けど、俺の中で大事にしている事は1年間ブレずに伝えてきたつもり。
トップも社会人も来年は関東1部という素晴らしい舞台が用意されている。
4年生が結果として残した素晴らしい舞台だよ。
この素晴らしい舞台で、夢を叶えられるように頑張れ。




来シーズン、N.キャプテンをやる〇〇へ

昨年、今年と社会人は結果を残してきた。
来年のN.は今年以上に注目されると思う。
少しでも俺から学ぶものはあったと思うし、良いところは継続して、俺ならこうやるなって思ったなら自分なりに考えてチャレンジすればいい。
そうやってチームを作っていくことを俺はこの1年間で学ぶことが出来た。俺はベガを超えることが出来たと思っている。



そこで来年のN.キャプテンへ。




「俺を超えろ。今年の社会人を超えろ。」




俺が出来たんだ。絶対できる。
超えられるよ。期待しています。






同期へ

支持率の高すぎるキャプテン 弘貴。
とにかくバケモンストライカー 弘達。
いじり続けられたかまちょ 酒井。
ディズニーでプロテインバーを食べる 慈英。
貫平。
何度も俺の部屋でお泊まりした 響世。
渋谷のお祭り男 晴暉。
爆モテ日夜覇者 爽太。
静岡産の天才 碧。
冷静沈着サウナの誘いに絶対に乗らない  向陽。
会話が成立しないイケメン 達海。
平井大になりたいけどなりきれてない 北斗。
とにかく濃い、太い 猪野毛。
リトル金さん 平賀。
雰囲気イケメン 開。
ストレッチしたまま寝ちゃう 堀越。
いつも静かなのに彼女がくると張り切っちゃう 宮坂。
THEサッカーバカって感じの 亮輔。
1番長い間一緒にいて1番サウナに行って1番一緒に遊んだ 陽。

一人一人に良さがあって良い同期に恵まれたなと心底思っています。最高だった。ありがとう。

書ききれないので手紙を書きました。
宅配ロッカーに入れておくので暇な時に取って読んでくれたら嬉しいです。




両親へ。

noteで両親へ感謝の気持ちを書くことはどうなのか?と考えましたが、自分の中で1つの大きな区切りでもあるため、少し書きたいと思います。

なぜか自分よりもリーグ戦の勝ち点や相手チームの情報に詳しく、「頑張れよ」とは言わないけどいつも気にかけてくれているお父さん。

実家から寮に帰る時いつも「やり切りなさい、怪我には気をつけてね、応援してるから!」とグータッチをして送り出してくれるお母さん。

今シーズン全試合見にきてくれた両親には本当に感謝しかないです。
世界で1番の愛情を注いで育ててくれました。
少しは成長した姿を見せることが出来たかな。
「ありがとう」や「感謝」などという言葉では表せないほどの恩があります。これからの人生でしっかり返していきたいと思っています。















最後に
































「大好きなお前らと」


あさひ、ほくと、きょうせい、はるき、そうた、こうよう、たつみ、みや、こし、かんぺい、あお。

個性の強すぎる4年社会人をまとめるのは正直ものすごく大変だった。何度も何度も悩んで頭がカチ割れそうになったけどなんだかんだみんな助けてくれたね。
俺はみんなが大好きだし、みんなとサッカーをしてる時間ほど最高な時間はなかった。
誰かが点を取ったり、試合に勝ってバカみたいに喜びあえるこのメンバーが俺は死ぬほど大好きだった。

みんなの先頭に立って引っ張ることが出来た時間は本当に幸せだったし自分の中で大きな財産になった。




自分達の代で1部昇格することが出来て本当によかった。
1年間俺についてきてくれてありがとう。


そして、N.の活動が終わり自分だけインカレメンバーに登録された時、みんなは死ぬほど悔しかったと思うのにそんな顔一つせずに


「社会人代表として頑張ってこいよ」


「お前が社会人の星だ」


と、言葉をかけてくれて本当にありがとう。
社会人メンバー全員の思いを背負って死ぬ気で戦います。










そしてインカレの岐阜ラウンド
朝の4時半出発で片道5時半以上かけ2日間応援に駆けつけてくれたBチームのメンバー。
他の大学にはないほどの一体感を今感じています。
みんなの最高な応援があったからこそ栃木ラウンドに駒を進めることができたと思っています。
心の底から、ありがとう。
絶対に日本一獲ろう。










長くまとまりのない文章になってしまいましたが最後まで読んで頂きありがとうございます。

12月22日 日曜日

準々決勝
VS新潟医療福祉

13:30kick off  
栃木市総合運動公園


部員一丸となって日本大学の歴史を変えます。
YouTube配信もあるので、是非ご視聴ください!

今後とも日本大学サッカー部へのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします!























最後の最後に



4年生の引退noteをみてくださってる皆様へ
何人かのnoteに社会人キャプテンの支持率が低いと書かれていますが、そんなことは一切ないですし、血液型はAB型ではなくA型です。
そこだけは訂正しておきたかったので最後に書かせていただきました。

梅原 海斗(うめはら かいと)

〈経歴〉
ドラゴンズ柏Jr.→クラブドラゴンズ柏→八千代高校

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