Vol.1 広告の仕事を始めたきっかけ
中学生まではサッカーばかりやっていたし、クリエイティブなことに一切興味がなかった。というか、キライだったし、今でも絵は苦手です。
そんな私が、なぜMacを手にして広告の門を叩いたのか。
新卒1年目の6月、いきなり社会に挫折してわずか3ヶ月で退社しました。簡単に言うと、精神的に耐えられずに鬱状態になってしまったのです。
病院に通いながら、調子が良い時に日雇い派遣で働いていたのですが、体調も良くなった年の暮れに派遣会社の紹介で某飲料メーカーのルート営業補助のバイトを始めることができました。
仕事内容は大きく分けて2つ。自動販売機の補充とお店への納品です。
働いてると、会社の商品を飲む機会ってたくさんあるんです。新商品が出ると支店にサンプルが届いたり、配送中にパッケージが切れてしまったりしたものなどですね。
誰もが知っている商品が美味しいのは分かっていたのですが、働くまで名前も存在も知らなかった商品でもめちゃめちゃ美味しいのがかなりあるんです!
でも、自販機やお店でいつも売れるのは誰もが知ってる商品。
「ホントはこっちも飲んで欲しいのに…」
そんな現場の思いとは裏腹に、支店に届く商品ポップは有名商品のものばかりでした。
「ないなら作ってやろう!」
社員でもない、派遣バイト上がりの小僧が家にあったパソコンを使って簡単な商品ポップを作ったのです。日の当たらない商品を売るために。そして、手作りポップを自販機とお店に置いて数週間経った時、ドラマのように大きな成果は上がりませんでしたが、以前よりも売り上げはアップしてました。何よりも、その商品が先週より売れてるかワクワクしながらお店へ向かった時の気持ちが今でも忘れられません。
宣伝をして効果が得られるって面白い!
それから独学でllustratorとPhotoshopを勉強し、スクールに通い、27歳の遅咲きデビューとなりました。
あの時、手作りの商品ポップを作らせていただいた支店長さんや使っていただいた社員さんやお店の方には今でも本当に感謝しかありません。
人との出会いは何にも変えられない財産ですし、人との出会いや繋がりを大切にしていきたいです。