#みしま1dwt #ワーケーション の考察(みしま日帰りワーケーション体験ツアー vol.2~2022晩秋編~より)
みしま日帰りワーケーション体験ツアーとは
みしまLoveな主催者による「《みしま》で、ワーケーション」を体験するツアーです。
本業のワークを「ワーケーション(workcation)」で行うのは、会社ルールから外れてしまうので、有給休暇を取得し、ワークとして「自己啓発」する体験を通して、そこに何があるのかを感じてきたいと思います。
ワーケーションに関わる様々なステークホルダーは、どう考えるだろう?
日本社会が新しい働き方を手に入れることは、負け組になってしまった日本の国際競争力を付けるために必要な試練。未来に目を向けて、IT業界の先頭を走っている人々は、なんとなくそんな思いを持っているのではないだろうか。ニュース媒体が煽っているような「仕事(work)」と「観光(vacation)」というものだろうか。様々なステークホルダーが影響力を持つ日本社会で、文化として成立し、受け入れられるのは難しい。
新しい働き方を手に入れ、新たな国際競争力を付けるには、様々なステークホルダーの理解と協力が必要であり、テレワークやワーケーションなどの新しい働き方から生まれる新しい価値の可能性をステークホルダーに見えるように言語化・可視化する必要があると思います。
そんな可能性を言葉にしてみたい。
様々なステークホルダーは、どう見ているの?
経営者や組織の長
新型コロナウィルス対策として、在宅勤務(テレワーク)が推奨されてきたけれども、従業員や環境がそれに対応できる万全の準備ができているとは限りません。
従業員の健康を第一に考える企業だった場合、在宅勤務(テレワーク)を推奨したとしても、ワーケーションに踏み込む理由は見当たりません。
その反対の立場で、主たる事業が「新しい働き方のソリューション提案」などであれば、自ら新しい働き方を実践し、そこから得られた知見を顧客にフィードバックできれば、自社の特徴にすることができます。
ということで、積極的な組織(推進派)、様子見の組織(何ができるのか答えを探している)、消極的な組織(そもそも必要性を感じない)のような立場の違いがあります。
積極的な組織は、どんどん推進してもらうとして、それをフォローする組織は、そこに何があるのか明らかにしていく活動は必要です。もしかしたら、全社活動にする前に、小組織を組んで実証実験を始めるかもしれません。情報システム部門
経営がテレワークやワーケーションにGoサインを出すとき、それを支えるITプラットフォームが必要です。場所に依存しない業務プラットフォームが必要です。業務がコンピューターの中で完結するような環境ですね。情報セキュリティーも大切ですが、働く環境の物理セキュリティーも配慮しなければいけないかもしれません。
働く場所を限定することで、守れていたことが、守れなくなるかもしれません。今まではどちらかというと、「機能を提供する」というスタンスだったと思いますが、「従業員や業務を守る」という視点が強く求められそうです。
そう思うと、「ただでさえ忙しいのに新たな課題を持ち込まないで」みたいな立ち位置もあるかもしれません。総務部門
従業員の働く場所が「会社という器」から飛び出していくことは、出張や外出という働き方でした。日常の働く場所が、別のところになれば、勤務ルールを変更する必要があります。固定された器だったら、勤務時間で区切れたものが、そのルールや判断は難しいですね。
そう思うと、「ただでさえ忙しいのに新たな課題を持ち込まないで」みたいな立ち位置もあるかもしれません。働く仲間
コンピューターに収まらない業務もあります。サービス業、モノを作る仕事、現場に行かなければなりません。
そう思うと、「遊んでんじゃねーよ」みたいな立ち位置もあるかもしれません。
人が働く環境に関わるステークホルダーには、様々な人が居て、必ずしも好意的にとらえてくれているわけではないと思います。新しい働き方が、新しい文化として浸透するには、様々なステークホルダーが納得できる理由も見つけていかなければなりません。
自らの体験を通して、先行して実践されている方々とのコミュニケーションし、そこに何があるのか、何が生まれているのか、少しでも明らかにしていくことができたらいいなと思います。
ワーケーションについて考えてみる。
ヒト
ワーケーションの環境に入って、すぐに適応した働き方ができるとは思えません。ワークとプライベートの切り替えをどのようにしているのか、人それぞれです。通勤という行為で切り替えている人、会社の門をくぐることで切り替えている人、環境音で切り替えている人など、様々です。
私の場合は、仕事をする場所に座ること、仕事PCを開くこと、業務アプリを開くこと、などで切り替えているようですが、割と場所に関わらず仕事モードには没頭できるタイプなのかもしれません。
逆に、没頭していると、周りの音が聞こえなくなって、声かけられても上の空で怒られます(笑)
いつもと違う、新しい環境に適応するスキルが求められるかもしれません。長期出張経験があると、そういうスキルが求められるので、意外となれている人が身近にいるかもしれません。ワーケーションが人に与える影響を身近に想定するならば、難題に行き詰まりにっちもさっちもいかなくなったとき、なんとなく席を立ち、わざわざ遠回りをして、ぼーっとしながら、トイレに行く。そんな時閃く。みたいな経験はないでしょうか?
行き詰ったとき、ベッドによこになったけれども、眠れなくて、モヤモヤと妄想してしまう。ふと思いついて、目が覚めて、よいアイディアが浮かび、忘れないうちにメモをとる。
とことん考えて、行き詰ったところが、リラックスできたら、よい考えが浮かぶ。行き詰っているときは、脳が疲弊しているようですね。脳をリラックスさせることで考えが整理される。脳に負荷をかけるだけだと、脳が疲弊してしまうので、適度なリラックスのためにコミュニケーションをとったり、観光したり、普段と違う行動をとることが必要なのでしょう。
私の場合、ゲームのプレイ、犬と遊ぶ、散歩など(好きなこと)が、業務で疲れた脳へのリラックス効果があるのではないかと思っています。
沢渡さん曰く「マインド、スキル、ケイパビリティー、経験」がDX人材の要件らしいです。おおよそ、同じですね。
「脳が疲弊する」は、知的活動の依存症に注意しよう!
脱線話題ですが、「スマホ認知症」「スマホ依存症」の話を見て、「脳を休ませる」必要性を感じます。
「ワー+〇」って?
「今日は、ワーしかしてません」って、言ってました。もちろん、ワーケーションの「ワー」だから、Workですね。さて、どんな「ワー」したんでしょうか?
ま、わからないですね。ただ、
ワーケーションやシェアオフィスを利用した「ワーク」に適したものがあるみたいです。
チーム連携が、メールやチャットで片付くようなワーク。
資料作成に没頭する。
自己研鑽。
個室を借りて、Web会議、1on1。
個室を借りて、客先へのプレゼンテーション。
ホテルから、講演・登壇!
みたいなことが多いのではないでしょうか?
ということで、在宅勤務とは異なるワーケーションやシェアオフィス利用に適したワークがあるようです。ワーケーションを実行するときには、どのような業務をしたら、成果を出せるのか、日ごろから考えておくことが必要だなと思いました。
そして、どこでも成果が出せるスキルとワークを手に入れることができたら、ワーケーションを試したらいかがでしょうか?
「〇+ケーション」って?
運営の方々は、地域愛に溢れていました。今回の「みしま日帰りワーケーション体験ツアー」も、前回の「CLS高知」も。そうじゃないと労を厭わず他地域の方を迎え入れるというのは、理由がわからないですね。打算で答えがない、何かがある。
たぶん「ジョハリの窓」ですね!
人事研修や心理学で登場する「ジョハリの窓」ですね。
多くの場合、「自己理解を深めるツール」として使われるのですが、
「地域理解を深めるツール」として活用されているのではないでしょうか?「ジョハリの窓」をご存じない方は、検索してみてください。
ここに来る人の多くが、それをわかっているし、言語化できる。そのような人がたくさん集まることで何かが生まれる。
運営の人たちは、なんとなくそういうことを期待しているような気がしました。これは、未来に向けて、凄く価値があり、ワクワクすることですね。
私も何かやりたい!
二日目の「大人の街さんぽ」で同じグループになった「小田原からきた渡辺さん」が移動車中で、懇親会のLT発表のアンサー意見をいただきました。
「僕が求めているワーケーションの"-cation"は、"va-cation"じゃないんですよね。今回は、特に"communi-caton"。少なくとも、"lo-cation"。」
海外における語源や由来、国内メディアがコロナ禍で取り上げる話題が先行することによって、「vacation(private)中にも仕事がしたい」というイメージが出来上がっていました。
私にもバイアスがかかっていました。
今回の「みしま日帰りワーケーション体験ツアー」も、前回の「CLS高知」も、私の目的は「コミュニケーション」でした。
これは、「コミュニケーションにより、新たな気づきを得る」というメリットで、「単純なワーケーション」では得られないものですね。
日本に適した「〇ケーション」提案
欧米中心の「vacation」由来のワーケーションは、日本の働く環境にはあまり適合していないと感じています。
今は、自らの視座、担当業務の視座を「リセットする」「アップデートする」「バランスをとる」「矯正する」「時代に適合する」などの役割意識を持たせるのが、よいのではないでしょうか。
同じところに留まり続けると、バランスを崩してしまいます。
このような場の利用は、個人事業主や経営者の方々なら、好きにしてくださいというところですが、未来に向けてチャレンジしたい一般従業員にも、門戸が開かれるとうれしいな。