誕生日にはひとり時間が欲しいのです その1
ひとりの時間を持つことを、この10年(以上)ずっと我慢してきた。
平日は仕事をし、家に帰れば娘の学校や習い事のことを確認し、食事を作り食べさせて、入浴を促して、遅くならないにうちに寝かせてを繰り返す。
週末は少し時間にゆとりはあるけれど、平日出来ない家事を片づけ、買い物に行き、自治会の用事などが入ってくればあっという間に終わってしまう。
仕事をしていると、なんだかんだ嫌なことだったり、傷つくことだってある(それが当たり前だということは十分に理解している)。
つまりわたしは、誕生日を目前に限界まで疲れていたのだ。
「誕生日プレゼントは何もいらないから、1泊2日のひとり時間が欲しい」と家族に申し出ると、すんなり「いいんじゃない」との回答。拍子抜けした。
なんてことはない、
わたしにも休暇が欲しい! 必要やねん!!と、もっと早く言えば良かったのだ。
そうと決まれば、行先は京都だ。
今回は疲れているので、移動する時間も惜しい。
考えてみれば、京都市内に泊まるのは初めてだ。滋賀県民にとって京都は近い。近すぎて修学旅行先にもならなくて、金閣寺・二条城・清水寺に行ったことがないひとが多いのは、滋賀県民あるあるだ。
ホテルのミストサウナですっかり整い、のどの乾きもビールで潤したところで(アルコールで水分補給はあかんやつです)、さあ夕食だ。
三条通りを西へ、お目当てのスペインバルへと向かう。頭のなかは冷たいカヴァとアヒージョでいっぱいだ。
夕方6時前、店内はいい感じにお客さんが入っている。
「ひとりですが大丈夫ですか」とカウンターへ座る気満々で聞くと、オーナーらしき人が、両腕を大きくバツにした。
なんですと!?
しばし茫然。
だが、カヴァをあきらめられないわたしは、以前に行ったことがある別のスペインバルを思い出した。贅沢だがここはタクシーを使おうではないか。サウナで整ったというのに、またもや汗だくだ。
タクシーの運転手さんに西洞院五条で降ろしてもらい、お目当てのスペインバルへ小走りで(なぜだか走っていた)向かう。
ここもすでに店内はいい感じに賑わってはいたが、カウンターは空いていた。お願いや~、カヴァを飲ましておくれ~、こころの声が止まらない。
「ひとりなんですが大丈夫ですか」
本日2度目のこのフレーズも空しく、店主に確認してくれた可愛らしい店員さんから次回来店時ドリンク1杯サービスのカードを渡された。
今日はもういっぱいですみません、とな。
本日2戦2敗。はい、ひとりだからと高を括ったわたしが悪いんです。
この日、冷えたカヴァをついに飲むことはできなかった。タクシー代まで払ったというのにさ。
みなさん、
京都はすでに観光客が戻ってきています!
よそから京都へ来られる方は、お目当てのお店の予約をお勧めいたします!!
現場からのレポートでした!!!
(なんのこっちゃですみません)
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