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武道館に立つあのバンドへ。

2024年10月9日水曜日、ハンブレッダーズが武道館に立つ。
大好きで大好きで愛してやまないバンド。

これは私からハンブレッダーズへのラブレターである。

私がハンブレッダーズを知るきっかけとなったのは『DAY DREAM BEAT』のМV。

スマホを持っていなかった中学生の私が唯一使えた、家族共有のパソコン。一日一時間のルールのもと、YouTubeでいろいろなジャンルの音楽を漁って出会ったのがこのМVである。コメント欄に書かれたボーカルの睡眠不足を心配するコメントと概要欄に書かれた「ネバ―エンディング思春期」のインパクトの強さ。
私のことを歌っていると感じたのはこの曲が初めてだった。
私の孤独だった春に閃光が走った瞬間だった。

МVを何度も何度も観た。『席替え』『スクールマジシャンガール』『逃避行』、いろいろなМVを何度も見た。何度も何度も。余すところなく丸暗記するまで。

当時一緒に登下校していた友人と別れてから家に着くまでの数分間。頭の中で鳴る音楽をくちびるだけで歌いながら帰った。

何ヶ月か経ったあと、パソコンでTwitterをみることが許可された。ハンブレッダーズのアカウントに行くと、ちょうどメジャーデビューが発表されていた。どきどきした。当時はインディーズもメジャーも何も知らない田舎の中学生だったので、まだメジャーではなかったのかという驚きが残った。

中学生の時、ハンブレッダーズのアルバムを一度だけ友人に貸したことがある。その子は音楽が大好きで、田舎のあの閉鎖的な空間で唯一音楽について安心して語り合える子だった。アルバムと一緒に返ってきたのはルーズリーフ裏表3枚にびっっっしりと感想が書いてあるものだった。どきどきした。1人で聴いていた、好きでいたものを誰かに受け入れてもらえて共感してもらえる喜びを知った。

それからはずっとただただ追いかけた。
高校生になりライブへ行くことが許されると、広島や福岡に遠征しライブ参戦した。ヘッドフォンの外にも宇宙があることを教えてくれた。目の前で大きく音を鳴らしてくれるハンブレッダーズがすごく心強くて勝手に肯定されている気分になっていた。走馬灯になりそうな夜が沢山できた。

高校3年生のとき、担任の先生がハンブレッダーズのファンであることを知った。定期的に行われる面談では学校生活のことよりもバンドの話、特にハンブレッダーズの話をよくした。ハンブレッダーズをこんなに語れる人が身近にいたことがなかったのですごく嬉しかった。
高校生最後の体育大会はハンブレタオルを持ってまわった。邦楽ロックが好きな友達と一緒にいたらカメラマンさんが近くにいたのでタオルを広げてポーズをとった。
その写真は私たちの卒業アルバムに載った。
バスケやバレーなど、スポーツをするみんなの写真が載る中で一枚だけ、タオルを2つ掲げて満面の笑みでポーズをとる私たちの写真があった。嬉しかった。
私のハンブレタオルは逆さまだったけど。

ハンブレッダーズは全国各地でライブをして、キャパもどんどん大きくなっていった。
だけど私の地元にはなかなか来てくれなかった、初めて来てくれたのは2023年のグーパンまつり。私、高校3年生、受験生、行けない!!!!許されない!!!!!
担任が嬉しそうに「あのライブハウスにハンブレ来るね!!」「ハンブレの新曲出たね!!」と言ってくる受験期。SNS全般を控えていた私は少しくらいならとYouTubeで『グー』のMVをみてボロボロに泣いた。
共通テスト前には担任からお守りをもらった。そこには『THE SONG』の歌詞が書いてあった。ハンブレッダーズと共に受験した。とても心強かったし安心しながら受けることができた。

大学生になった。ハンブレッダーズは15周年を迎えた。私が4歳の頃からハンブレッダーズは存在したらしい。10年前に生まれたかった。昔から応援していたかった。けれど、ハンブレッダーズに出会うのは中学2年生の、13歳の春じゃないとダメだったとも思う。

自分に誇れるものなんてないし、すみっこでひそひそと生きている平凡な人生だけど、それでも私にはハンブレッダーズがいる。何度も何度も貴方達が錆びついたギターでぶっ壊してくれた。眠れない夜の乗り越え方を教えてくれた。
私のハンブレッダーズへの気持ちは全て『再生』で歌われている。お守り代わりに歌詞カードを持ち歩いたりしてた時もあった。ハンブレッダーズはいつだって私たちのことを歌ってくれる。

これはラブレターです。

愛しのハンブレッダーズへ
武道館本当におめでとうございます。
孤独だった私には貴方たちがくれた数分間のビリビリと一行の言葉遊びが救いでした。今でも沢山縋って生きています。
音楽に縋ることでしか生きていけない私を肯定してくれるようなハンブレッダーズ。ハンブレの音楽がないとどうやって生きていたらいいのかわからないくらいには好きなので、これからも末永くよろしくお願いします。
今日の武道館、本当なら大学を休んで東京に飛び出して会いに行きたかったけれど、そんな勇気を出せなかった人間です。
15年間の約5年間しか知らないけれど、それでもハンブレッダーズを愛しています。知らない期間よりも知っている年数が増えて、倍以上になるまで、それよりもずっと、ずっと好きでいます。

私の日常をぶっ壊してくれるハンブレッダーズ、私にはハンブレッダーズがあると思わせてくれてありがとう。
生きる糧であり信じていきたいと思える音楽をありがとう。
居場所をありがとう。
みんなの青春が青色なら、わたしの青春は山吹色です。

心の底から大好きです。
武道館おめでとう!!!!

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