精油ものがたり~ローズマリー~
ローズマリーは、和名をマンネンロウ(万年朗)といいます。
諸説ありますが、その香りの強さや常緑樹ということで「永遠の青年」に例えられ、そのような漢字表記にされたといわれています。
私は、この漢字表記はローズマリーの持つクリアでシャープな香りが思考を活性化させる頭脳明晰作用に加え、若返りのハーブとしての評判から、その昔はヘアケアに利用すればグレイヘアを元通りにし、禿頭症をも改善するといわれたことから「永遠の青年」と表記されたのではないかと思っています。
その若返りの効果は、ハンガリーの王妃エリザベートが高齢になってからローズマリーをスキンケアに使ったところ、みるみるうちに若返ったという逸話があり、今でも若返りのハーブとして化粧品などに広く利用されています。
また認知症予防に役立つ精油としての効果も、今では広く認知され、医療の現場や介護の現場でも利用されることもあります。
さらに抗菌作用、抗ウイルス作用が非常に優れていることから、古代から医療の現場で広く利用されてきました。
中世では、感染症の院内感染を防ぐために、病棟で焚かれていたという歴史もあります。
ローズマリーは海辺を好んで生育しています。
その名も「海のしずく」というラテン語に由来していますが、死者への旅立ちの時に平安をもたらす聖なる植物として、古代より死者に捧げられてきました。海の近くを好む植物が死者にたむける植物というのも、何か現世との境に生きている植物のような気がします。
現世に生きている私たちの霊的な防御をしてくれる働きもあり、先の感染症予防という効能からも、ローズマリーは私たちを守護してくれる心強い味方となることでしょう。
そして記憶のハーブとも呼ばれたローズマリーは愛への霊的な献身を蘇らせてくれます。
愛する人への献身を蘇らせるばかりでなく、私たちが目指すべき「真の道」を思い出させ、道しるべを示してくれるのではないでしょうか。
ローズマリー
学名:Rosmarinusu Officinalis
科目:シソ科
抽出部位:葉と花の咲いた先端部分[水蒸気蒸留法]
ノート:ミドルノート
効能:抗菌作用、抗ウイルス作用、抗感染作用、強心作用、血圧上昇作用、
頭脳明晰作用、発汗作用、胆汁分泌促進作用など
使用注意事項:妊娠中、授乳中、乳幼児、てんかん患者への使用は避ける
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