不快

ハッとしちゃった、きっと私正直をどこかに置いてきて失くしてしまった、書いた文を見返して見返して歪さを見つけたら潰してく作業に慣れて私のままがどこかに消えてしまっていた、だって誰のことも傷つけたくないし認めて欲しいし愛してほしいし返ってくる槍が怖いしどこかの何かの真似をして角を揃えて几帳面に美しくなろうとしてしまっていたそれは私ではないのに。だって世の中は綺麗に可愛らしく素敵に見せびらかしたもので溢れてるからそのままの私でそんなもの見てしまったら目が潰れてしまう、精一杯当たり障りのない誰かを作り上げてないと傷ついて泣きそうになるからそんな惨めな私なんて自覚したくないからほら、今だって正直に書いてるふりして美しさを意識してるじゃないかそういうところだよわかる？どうやったら美しく見えるか考えてるあなたの心はすごく醜いよそれは歪んだ狂人よりも醜いよ、そのままの私で狂えないくせに狂人を白い目で見るな人間くささの欠けらも無い冷静さが私をずっと苦しめてるだろわかってる、わかってるのにでも発散したらきっと屈辱を味わうのは私でしょ皆どうやってそれに耐えてるの？気持ちの悪いプライドを持ってるのは私だけなのだったら余計に消えてなくなりたいよ私、でももし全ての人間が私と同じものを持ってるのに平然と生きてるならそれもまた死にたいよ。だってそれならみんな優しいふり感動してるふり同情してるふり愛してるふり夢中なふり悲しいふり辛いふりいたわるふりバカなふり怒るふり苦しいふりピエロばっかり楽しそうじゃないか、そんな馬鹿馬鹿しい世界は生きる価値があるの？ないよ。みんなきっと相当あたまがおかしいかそれとも私よりはるかにもっとあたまがいいのかだ、誰か本当に綺麗なものを探して。この世に美しいものがひとつもないと思い込んでしまった私を助けて。