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真のコストパフォーマンスとは

 コスパ、コスパと騒がしい時代だ。
 世の中には様々な情報が溢れているが、自分の中に基準を持っていないと流されてしまいかねない。
 悪い言い方をすると、「操られてしまう、ダマされる」ということだ。
 簡単には「コスパが良い」というのは「単価が安い」と言い換えられる。
 ある商品が10個入100円、50個入なら400円だとすれば、10個入は単価10円、50個入は単価8円で、50個入の方が「コスパが良い」というわけだ。
 本当にそうだろうか?
 良く使う物、経時変化しにくい物、死ぬまでに使いきれる物なら「YES」と言えるかもしれない。
 だが、そうした場合でも、保管場所や在庫管理等の手間が余計にかかることも考慮に入れて選択したいものだ。
 別の視点を考えよう。
 私は海苔が好きで、板海苔を毎朝食べる。
 板海苔の選択での試行錯誤の仮定を紹介しよう。

8袋入 板海苔6枚分 約250円
6袋入 板海苔2.5枚分 約150円

 価格はあくまで参考値である。
 どちらを買うのがコスパが良いだろうか。
 単純に可食部の単価を考えると、前者は
 250円÷6枚=41.6円/枚
 後者は
 150円÷2.5枚=60円/枚
 となり可食部の単価の安い前者を選択していた。
 が、しばらくして気がつく。
 前者は8袋入、後者は6袋入である。
 ということは
 前者は 31.25円/袋
 後者は 25円/袋
 なのである。
 パッケージのスタイルから、1食1袋となるのが人の「サガ」であろう。
 明らかに1食当たりの量は前者が多いのだが、後者でも不思議と満足感は変わらないようだ。
 適当に欲望を制御してくれ、1食、つまりは1袋当たりの単価が安い後者を、今は選択している。
 

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