傳田光洋さんの本
傳田光洋さんの本を読んでいます。
この方、皮膚を研究している資生堂の研究員で、たくさん論文も書かれている方です。
わたしが20代の時に、最初に、
皮膚は考える、という、本を読んで。
皮膚自体に、バリア機能だけじゃなくて様々な感知する能力があり、
脳と派生も同じなので、
脳とも関係が深いらしいのです。
簡単にまとめると、こんな感じですが、
皮膚の、カルシウムイオンチャンネルの話とか、専門的な話になるし。
そこらへんの話も好き。
表皮はマイナスに帯電しているんだけど、それが変わる時があったり。
科学の話なんだけど、
理系の方なのに、文系的にも考えられる方で、考察がとても面白いです。
人間の機能を有機物ととらえていて、
そういう全体的なバランスみたいなものが視野に入っている研究者さん。
ああ、なんだか、こういうキャラクターの日本人がもっと増えればいいのにな。
昔はこういう方が一定数いらっしゃったけれど、今は、見かけないかも。
私が大学生の時に出会った、懐の深い教授たちも、
みんな、干されてるのかな。いや、亡くなったね。
きっとこういう方が伸び伸び研究できる環境は今の日本にはなさそうですね。
ゾウリムシの細胞膜の話とか、
ホモサピエンスで、なぜ、毛が薄く皮膚がむき出しの私たちが生き残ってこられたか、とか。
そういう科学的な理解と、
私たちの社会にどんな意味があるのか、とか。
もう、視野のスケールがさ、違いすぎて。
この方が皮膚を解明したい、情熱がすごいね。
こういう面白い日本人が、
もっと増えたらいいのにな、と願います。
本流から外れると、批判ばかりされる今の環境では、声をあげることもなかなか難しい気がします。
みんな科学を信じていると思うけれど、
一定数論文を読んでみると、色々なことが見えてくる気がします。
興味のある分野から、100くらい読んでみると、よいな、と思います。
海外のものも含めて。
おすすめです。
医学の知識がないとチンプンカンプンかもしれないけど、今は、スマホで調べられるし。
私は子供産む前まで1日1冊読むのを趣味としておりまして。
コロナが流行る前から免疫学が好きで、読んでた。今はコロナのこともあり、免疫って興味深いなと思う。
皮膚の機能やタッチの効用なども好きです。
また、痛みを感じるメカニズム的な話も大好物です。
たくさん本や論文を読んでみると
科学的が本当に科学的なのかどうか。
疑う余地もないものなのか、
めちゃくちゃ考えさせられますよね。
どれが本当でどれが嘘とか
単純な話ではなくて。
自分の中での、基準みたいなものができてくる。
それを一人一人が持つことが大事な気がするんですよね。
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