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「楽しい」と思わないといけない。

数日前に応募した在宅ワークの求人元からの返信が来ない。
書類選考落ちの予感がしている。
何もしないでいるとどんどん気分が落ち込んでいくので、とりあえず動いてみる。

図書館で借りてきたExcelのテキストを見ながら、持っている知識を復習してみた。
文字を追いながら理解する体力(気力?)がかなり落ちている。
10分間集中するのもやっとだ。
気が逸れたらお茶を入れに行く、合わせて借りてきたNLPの本を読んでみる、野菜の下ごしらえをする、など、間にあれこれはさみながら2時間ほど続けた。
そして訪れる長いお昼寝タイム。
大したことはしていないのに、どうしてこんなに眠れるのか不思議でたまらない。

この間知り合った女性の話では、内面に大きな変容が起こっているときは強い眠気が襲ってくるとのこと。
HSPの特性としても疲れやすいということは言えるらしいので、素直に受け入れようと思った。

「私はこれだけ頑張っている」と胸を張って言えるようなことを何もしておらず、寝てばかりいる自分を受け入れることは本当に難しい。
何もしていないのにぐったり疲れている自分を責め続けることを、ほぼ無意識にやってしまっている。

これまで自分の心を救おうと、様々なことを試してきた。
臨床心理士になるための予備校やカウンセラー養成講座に通ってみたり、フォーカシングやマインドフルネスのワークショップに参加したり、著名なカウンセラーさんの講演会に行ってみたこともあった。
一年前には、友人のコーチングも受けてみた。
それぞれに多くの学びがあったことは間違いないけれど、自分を根底から揺るがすものには出会えなかったと思っていた。

NLPという心理療法の存在は知っていたけれど、これについてはなぜか興味が湧かず、きちんと勉強したことはなかった。
本を読んでみるとかなり実践的なことが書いてあり、これまで集めてきた知識とは趣が違うと感じた。
少しづつ読み進めていくうちに、ふと気づいたことがあった。

「私、変わりたくなかったんだ」

これまでたくさんの知識を仕入れてきたけれど、それを「実践」することがとても億劫だった。
「実践」の内容は単純でシンプルなものも多かった。
それなのに、というか、そのせいで、というか、私はその効果を疑っていたのだ。
実践しないから何かを感じることもないし、心が揺れることもない。
知識が腑に落ちることもない。
だから変われなかったのだと、ようやく気づいた。
そして、変わることを恐れていることにも。

子供の頃から「嬉しい、楽しい」と「思わなければいけない」と考える癖がついているらしい。
周りの人と同じように「嬉しい、楽しい」と思わないと、はみ出してしまう。ついていけなくなってしまう。置いて行かれてしまう。
その癖はほぼ無意識にやっていることだった。
そのせいで、自分の「本音」や「本当の言葉」が分からなくなっている。
それらを今からでも見つけるために、どんな小さなことでも「やってみた感じをそのまま味わう」ことを心掛けてみる。
周りの人とどんなに違っていても、自分が感じていることをしっかり掴む。

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