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アラフォーゲイ、フェイレイをうたう。


1年以上ぶりのワンツーカラオケ

ヒトカラは定期的にやってはいたけれど、本当に久しぶりに快活のワンツーカラオケで歌った。わざわざ県境を越えた熊本の快活の。
一度ワンツーカラオケの味を知ってしまうと普通のカラオケルームでは満足できなくなる。あのボーカルブースのような個室感が本当に好き。
一人で歌うことを全肯定してくれている姿勢を示してくれるだけで引きぼっち系のゲイにとっては最高評価になる。
もちろんひとりでもふたりでも楽しめるのがワンツーカラオケだが、僕はひとりでの利用しかしたことがない。

前の人が何をうたっていたかが気になる

いつもだいたいDAMとJOYSOUNDならDAMを選ぶ。
そして、たいてい最初に前の人が何を歌っていたかを調べる。
りれきの項目を開いてみると今回の前の人はマキシマムザホルモンを歌っていた。マキシマムザホルモンはよう知らんけども、だいたいわかる。ラウドロック系?よね、たぶん。ああいうのを聴くのはわかるけど、カラオケで歌うんだぁとか思いながらいろんな人がいるなぁと思ってそっと履歴を閉じた。

今年最大のカラオケヒットは幾億光年

いろいろ迷ったが1曲目は今年最大のカラオケヒットであろう、Omoinotakeの幾億光年にした。
アラフォーのおじさんにも馴染みやすいドラマ主題歌タイアップで王道のラブソング。天下のソニーが総力を挙げて送り出した大衆ヒットって感じがした。
今時のハイトーンではあるけれど、おじさんおばさんもすぐ歌えるようになる感じがいい。サビとかやっぱり覚えやすいし。
19歳体育会DDも歌っていたし、若者主体の最新のカラオケランキングでも上位に食い込んでる。若者にも中年にも届かせたという意味ですごいし狙ってヒットが出しにくい時代にさすがだなぁと思った。

カラオケに合う曲と合わない曲

それなりの肩慣らしをして数曲で何を歌おうか迷う段階になった。早いな。
19歳に感化されて最近の曲もそれなりに歌ってみるけれど、やっぱりおじさんの心はそれでは開放もされないし気持ちよくない。
久しぶりにブリグリ、ノーナ、ゴーイングなど20年前の曲を中心に歌うと少し気分が変わった。ちょっとセンチメンタルになりすぎている。
そして、やっぱりカラオケに合う曲と合わない曲というのがあって大好きだけどそんなに歌っていてしっくりこないという曲がある。
ただ一人で部屋にこもって聞いていたい曲が多い人生なのでね。
そういうのは自分で歌って自分の曲のイメージを壊したくないと思ってしまう。
その点、歌謡曲は歌うことは前提なので歌ってて気持ちいいと思う。
一度、渡辺真知子のカモメ&迷い道を歌ったら射精しそうなほど気持ちよかった。

アラフォーゲイ、フェイレイをうたう。

久しぶりに歌ってぐっと来たのがフェイレイだった。
ダウンタウンを見出した大崎氏にピックアップされ吉本所属という独自の立ち位置だったフェイレイ。浅倉大介のバリバリデジタルサウンドで98年にデビューしたもののその後、自然な女性の気持ちを歌うシンガーソングライターに移行。Fayrayという名前と謎の無国籍美女という雰囲気が非常にマッチしていてすごく好きだった。
stay、tears、Baby, if。代表曲とも言える3曲を続けて歌うとなつかしくもありおじさんの心が伴った歌唱になった。
母性的感覚の強いフェイレイの歌が好きなのは僕の中にもそういう部分があるのだろうか。まぁ母はもちろん父にもなれないのだけども。
ダウンタウンがどうなろうと吉本がどうなろうとフェイレイの歌は残る。
やっぱり歌って強いなぁ。

アラフォーゲイ、オノ・アヤコをうたう。

DAMに入っているんだと驚いたのがオノ・アヤコ。中島美嘉と同じ福岡の事務所にいたという黒髪のロングストレートが印象的な美人さんだった。
コモリタ・ミノルがプロデュースした02年のデビュー曲TWO OF USはaikoのあした、深田恭子の最後の果実の異名同曲として有名だ。断じて使いまわしではない。
TWO OF US、セカンドシングルの青い鳥が逃げたもめっちゃカラオケに合う名曲。ゴリゴリの小森田サウンドが最高すぎるのだ。
彼女が中島美嘉のような今も歌い続ける歌手になっていた未来もあったかと思うと何でどう売れ続けるかって時代もあるし誰にもわからないような気がした。不安定で聴き手を心配させる中島美嘉に比べると芯の強い声の小野綾子は正当な歌謡曲の継承者にもなれただろう。
現に悪友作詞の曲も歌っていたりしていたのだから。

アラフォーゲイ、フェイ・ウォンをうたう。

予想以上に心に残っていたのはフェイ・ウォンの歌。
フェイ・ウォンは言わずと知れた歌手で女優の香港の大スター。
99年に大ヒットしたファイナルファンタジー8の主題歌Eyes On Meを急に歌いたくなって入れてみたら全編英語詞なのに結構歌えた。
結構メロディーにしっかり英詞を当てはめているのが日本的でそれなので歌いやすかったのだろう。FFなんてしたこともないアラフォーゲイも歌える名曲。
そして、大好きなカジ・ヒデキプロデュースのSeparate Waysも歌った。
フェイのやわらかな空気をそのまま曲にしたような楽曲でこれも名曲。
フェイと中井貴一主演の01年のドラマ、ウソコイ主題歌。最終回が911とぶつかってしまったという意味でも伝説的なドラマだった。あの頃までは日本と香港の精神的距離は近かったんだよなぁとしみじみ。

最後に追悼コーナー

ガーデンズやキューンの懐かしい曲もたくさん歌いながら終盤には今年亡くなった谷村新司、西田敏行の名曲を一人追悼歌唱。
昴の谷村新司のビジュアル強いなと思いつつも国境を超えて愛されるこんな壮大な曲もないなと改めて感服。
そして、西田敏行のもしもピアノが弾けたなら。歌ったことはほとんどないのに全然歌えるのよね。ピアノも弾けない僕だから余計気持ちも入ったかな。
2ちゃんとかの流れなのか、やたら今の70代を叩く風潮があるけれどやっぱり彼ら団塊の世代が作り上げてきたものの大きさを最近強く感じる。
当たり前と思ってきた文化的なものが失われていく感覚。
団塊ジュニア世代がその文化的損失の大きさに本当に気付くのはまだ先なのかもしれない。

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