君のLOVE BITE。
小倉へ下道を4時間。仕事終わり車を飛ばす。
2週間前に逢った彼に会うためだ。
彼の顔が見たいという感覚を久々に感じていた。
彼とは前回小倉に来た時に知り合った。
ネパールから来た彼と小倉で出会ってこうやってまた会うことになるなんて。
年上好きだという彼に前回ベッドの上でめちゃくちゃに愛された。
まるで中学生男子のように彼は僕の体をむさぼった。
けれど、モノのように扱われている感覚はなかった。
僕よりも人を人として見ている人だと思ったし何より笑顔がやさしかった。
その笑顔は信じられると思った。だからまた会いたいと思った。
彼の家の近くのスーパーで彼を拾い小倉駅前のホテルでまた愛し合った。
彼はまた四十男の体を強く求めてきた。
そして、噛みついてきた。彼の陶器のような白い歯で。
まるで普通の男女のようにいたいーとじゃれあった。
犬っころのような彼は自然とそういうことができる男だ。
あまりに行動の一つ一つに屈託がなくこちらがおかしいのかなと思わされる。
彼の長いまつ毛の綺麗な目はどんな時もまっすぐ僕を見つめていた。
あの目が忘れられないからこうやってまた会ったのだと思った。
何度も愛し合った後、ホテルの鏡で自分の体を見る。
彼の愛咬が四十男の体にはしっかりと赤く残っていた。
首や胸に点々と。
もうー明日からまた仕事なのにと僕が文句を言うと彼は少し悪い顔で笑った。
でも、その顔さえ無邪気で許せてしまった。
まさか四十男の首元にあるキスマークのようなものが
20代のネパールの若者につけられたものとは誰も思わないだろう。
かなり異端であろう自分のことを少し考えた。
そして、職場の隣の人間もどんな週末を過ごしているかわかったもんじゃないなと思った。
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