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black or white or yellow。
ラブホの大きな鏡に僕と彼の姿が映る。
白くて大きな僕に少し小さな黒い彼が重なる。
彼は僕の白い肌が好きだと言う。
その度に白と言っても白人じゃないしと思う。
彼は僕も白くなりたいとも言う。
初めに聞いた時は驚いた。
あの辺の南アジアの人は自分達の肌の色に誇りを持っていると勝手に思っていたから。
彼の黒い肌に比べれば確かに僕は白い。
白いけど白人のそれとは違うし彼の黒い肌も黒人に比べれば全然だし。
大きな目で見れば同じ黄色なんじゃない?とか思ったり。
それにしても肌の色ほど変えられないものもない。
本当に悩んでて真剣に変えたいというほどではないにせよ、世界のどこの人にもそんな思いはあるのかも。
僕は彼の高い鼻も綺麗な眉も好き。
肌の色では幸い悩んだことはない。
人が人である以上、形や色に縛られ続けるのだろうな。