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【東大外部院試】2ヶ月でTOEFL ibt 48→68まで上げた方法

1.はじめに

こんにちは、東京大学工学研究科に外部の大学から合格した、うにいくらと申します。

大学院入試に受かるために、英語は苦手だけどTOEFLで何としてでも点数を上げたい!という受験生に向けて、私の約2カ月にわたるTOEFL奮闘記を書きました。
世間的に見れば68点はあまり高得点ではありませんが、あくまで院試の合格を第一目標とした点数ですので、ご理解いただけますと幸いです。
また、私が受験したのは2023年春ですので、今のテスト形式と少し異なっていることをご了承いただければと思います。

また、私の初期スペックは以下のnoteに細かく書いてありますので、ご参照ください。
TOEFLの対策は、TOEICの受験を終えてから始めました。(初受験:4月)


2.TOEICとTOEFLの違い

一般的に(東工大や東北大など)大学院の入試に利用する英語試験はTOEICですが、東京大学と京都大学のみTOEFLで出願しなければいけないです。(研究科によってはTOEICを認める場合もあるるしいですが…)

私はTOEICのスコアを取得してからTOEFLの受験対策を行ったのですが、TOEFLは桁違いに難しかったので大変苦労しました。
理由としては以下が考えられます。

試験問題の違い
・Speaking,Writingの対策が必要→何から始めればいいのか分からなかった…
・Listeningの喋るスピードも早く、展開が読みにくい。→TOEICのように勘で答えられない
・Speaking,Writing,Listeningの音声は聞き取らなければいけない音声が5分程度あるため、一度聞き逃すと訳が分からなくなる
・Readingは専門的な用語が多い(古代遺跡や動物の臓器名称など)+そもそも文章量が多い!

その他の違い
・受験料が4万円近くするので、TOEICのように気軽に受けられない
・試験時間が3時間程度と長く、お腹が空いて大変!
・申し込みのページが全て英語だから申し込むのも一苦労!

そのため、大半の受験生はTOEFLを諦めて、TOEICで受験できる院に行こうとしがちです。
(私もそのうちの1人になるところでした…)

しかし、東大に見学しに行ったときに先輩に
「TOEICが600点以上取れてれば大丈夫だよ〜」と励まされ、TOEFLの受験を決めました。これは院試を受ける年の3月でした。
出願が7月ということを考えると、6月頭までに受験し終えないといけません。また、私は専門科目の勉強を全然していなかったので、5月中にTOEFLを終わらせることを目標にしました。
そのため、3月中旬から5月中旬までTOEFLに苦しむことになりました。
(もし、納得のいくスコアが取れなければ東大は諦めようと考えていました)

「TOEICが600点以上取れてれば大丈夫だよ〜」

というアドバイスが正しいのか、改めて考えてみました。
TOEICの600点というのは英語の基礎が出来ている、という最低ラインだと思います。しかし、何も対策しないまま受験したら40点も取れないと感じます。
そのため、TOEFLで良いスコアを取れる最低条件は満たしてはいるよ〜という程度の意味だったのだと思います。

また東大生の平均は70点程度と言われていて、TOEFLは足切りにしか利用されない??という噂があるので、65点以上を取れていれば英語で足を引っ張るということはないと思います。

3.使用した教材と勉強法

それでは、4技能に対してどの教材をどのように使用したのかをまとめていきます。

①総合教材

最初にTOEFLの過去問を見てみようと考え、公式問題集を購入しました。

ETS公認ガイド TOEFL iBT <第5版> DVD-ROM付(日本語訳解説版)

*古いバージョンのものなので、今は別の公式の問題集が出ているかもしれません。

このテキストはとても分厚く、持ち歩くのも大変なのですが、CDをパソコンで読み込むことでパソコンでテストを受けられます!
TOEFL ibtはパソコン上でテストをするので、操作方法なども慣れておくと良いです。(Writingのタイピング練習など)

値段も7000円近くするので、メルカリなどで購入するのがオススメです。
TOEFL初心者の方は、解説が英語の参考書で勉強をすると訳が分からなくなる可能性が高いので、解説は日本語で書かれているものを利用した方がいいと思います。

・改訂新版 最強のTOEFL iBT入門[音声DL付]

金銭的に余裕がない!というときは公式問題集ではなく、この参考書のみでも十分戦えると思います。コスパ最強で入門書としては1番おすすめです。(公式問題集よりこちらを先に取り組むのが良いかもしれません…!)

解説が日本語で細かく書かれていていて、何より目標スコアごとにどのような戦略で勉強を進めれば良いのかがまとめられているのがとても役立ちました。スコア60点という低めの点数からアドバイスが書いてあるのは珍しいため、重宝しました。問題、解説の質もとても良かったと思います。

はじめてのTOEFLテスト完全対策 3訂版(音声DL付) TOEFL iBT大戦略

初めて手に取ったTOEFL対策本です。旺文社の参考書は有名ですが、自分にはあまり合わなかったです。値段の割に載っている問題数も少なく、あまりコスパが良いとは思いませんでした。大学の図書館で借りる程度で十分だと思います。


②Reading

まず単語力が必要なので、TOEFL用の単語帳を利用しました。TOEICと頻出の単語が違うので、必ずTOEFL対策のものを利用して下さい

【CD-ROM・音声DL付】完全攻略! TOEFL(R)テスト英単語4000


TOEFLの単語帳として、旺文社のTOEFL3800(オレンジの)が有名ですが、文字だらけでやる気が出なかったです。そのため、レイアウトが綺麗で、語呂合わせを使って単語を覚えられるこちらを利用しました。とてもオススメです。音声はアプリから聞けるので、歩きながら発音練習をすることも出来ました。
チャプターが目標スコアと分野別の単語に分かれているため、スコア80レベルまでと分野別の単語を完璧にしました。ここまで覚えれば、単語力のせいで解けなくなるということは無かったです。

極めろ! TOEFL iBT® テスト リーディング・リスニング解答力

リスニング対策とセットになっている問題集です。有名な英語の予備校講師が制作したこの問題集は、頻出のテーマが揃っていて問題のレベルが丁度よいこと、また復習がしやすいレイアウトとなっていて、本当によく考えられている参考書です!(最高!!)
解説もなぜ他の選択肢が間違っているのかをきちんと書かれていて、単語のリストアップもされていて使いやすかったです。分からなかった単語をその都度覚えて、何度も繰り返し英文を読んで、母国語のように前からスムーズに読めるようになるまで練習しました。

③Listening

私が受けたときには、会話文形式と講義形式の2種類の問題がありました。

会話文形式はTOEICのPart3,4のような感じで、設定も大学の事務の方や先生と話している場面など、状況が想像しやすいため比較的点が取りやすいです。
一方で、講義形式は5~7分程度の音声を聞いてから問題を解きます。TOEICのように問題文を先読みすることが出来ないので、音声は全て正確に聞き取ることが求めれます。メモは取ることが出来るので、出来る限り聞こえた英語を英語でメモしていました。また、慣れてくるとある程度ここが聞かれるかもな、と問題が予想できるようになりました。

・極めろ! TOEFL iBT® テスト リーディング・リスニング解答力

使用した教材は、先ほどの「極めろ! TOEFL iBT® テスト リーディング・リスニング解答力」です。
音声はabceedから聞くことが出来るので、電車の中や歩いているときにシャドーイングしたりしていました。

使い方はこんな感じです↓
スクリプトが載っているので、まず精読を行い分からない単語がなかったかを確認します。分からない単語がなかった場合、なぜ聞き取れなかったのかを考えます。よくあるのは、自分が考えていた単語の発音と違っていて認識できなかった(これはlistening力)、文構造を把握することが出来ずに単語の羅列みたいに聞こえた(これは文法力)だと思います。時間があれば、ディクテーションをして、聞こえなかったところを可視化してみるのも手だと思います。
とにかく、間違えた問題があれば、何が原因で解けていなかったのかを必ず振り返るようにしていました。
間違えた理由を探った後は、ひたすらオーバーラッピングとシャドーイングを繰り返していました。(暗唱出来るくらい)


③Speaking

今までSpeakingの対策をしたことがなかったので苦戦しました。
自分で採点するのが難しいと思ったので、プロのサービスを受けようと考えました。

・Best Teacher

オンラインの英会話でTOEFL対策ができるものを探した結果選びました。
Best TeacherはSpeakingだけでなく、Writingの対策も行えるのが特徴です。
料金は16500円/月ですが、WritingとSpeakingのレッスンを受け放題であることを考えるとリーズナブルな方だと思います。

流れとしては、まずWritingをして添削をしてもらいます。問題の内容はTOEFLのWriting形式に沿っています。
添削だけでなく、自分の回答に対しての返信も返ってくるのが特徴的です。返信としては、なぜそう思ったのか、この場合はどう考えるか?などです。
その返信に対して、また英文を書いて、という繰り返しを5セットほど行います。
Writingでのやり取りが完了したら、次にオーバーラッピングとシャドーイングをします。 
それが完了すると、英会話の予約を行えます。
英会話では、Writingの内容に沿って進めていくのですが、事前に書いたことを音読するだけでは意味がないので、私は出来るだけその都度頭の中で文章を作って話すようにしていました。
講師だけでなく講師の話すスピードなども指定できて、細かい要望も書くことが出来るので、私は「3週間後までにTOEFLで65点を取りたいから、TOEFLの Speakingの対策をしたいです。特に〜が苦手です。」と書いていました。(要望は英語で書く必要があります) そのため、英会話の25分の時間でWritingと Speakingの対策を行うことが出来ました。

フィリピン人の講師が多かったですが、発音は自分より何倍の良くて、親身になってくださる方ばかりだったので、特に不満に思うことはなかったです。何度もレッスンを受けると名前を覚えてくれた講師もいらっしゃいました。

・TOEFL iBTテスト必修フレーズ100-スピーキング・ライティング攻略のための-

「私は〜に賛成だ」などSpeakingとWritingに役立つフレーズが載っています。難易度はそこまで高くないですが、盲点だったなと感じる例文があったり、こんな簡単な言い回しでいいんだ!と感心することが多くあった参考書でした。本文はもちろんですが、コラムもとても価値があると思います。
個人的には、問題を解きながらフレーズを覚えていく方が良いかなと思います。

④Writing

基本的はBest Teacherを利用して対策をしました。Writingはテンプレートが決まっているので(賛成or反対→理由を3つ→具体例などで詳細に説明)それに沿って文章をつくる練習をしました。

語彙力も評価対象らしいので、言い換えの単語などを調べたりしました。

・【CD付】TOEFLテストライティング問題100 改訂版 (TOEFL(R)大戦略)

購入しましたが、ほとんど使わなかったです…
文章の構造はこうするべき、などといったアドバイスがまとめられているのですが、それに沿って解こうとすることが困難だったため諦めました。
図書館でパラパラとみる程度で良いかなと思います。

・[音声ダウンロード付き]TOEFLテスト集中攻略ライティング

目標スコアが80点〜100点と高いですが、アドバイスは目標スコアに依らず役に立つものだと思います。
実際に満点の回答が載っていたりして、テンプレートに頼らなくてもここまで綺麗な文章が書けるんだ、と感動しました(笑)
参考程度に見てみるとWritingへの取り組み方が変わってくるかもしれません。

4.参考にしたサイト

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