Catalyst ポートチャネルに対してVLANを追加する際の注意点について
Trunk設定されているポートチャネルについて、VLANを追加する際にリンクダウンが発生してしまう恐れがある注意点について記載します。
要件
Trunk設定されているポートチャネルに対して、「switchport trunk allowed vlan add」コマンドを用いて通過を許可するVLANを追加したい。
注意点
Trunk設定されているポートチャネルに「switchport trunk allowed vlan add」 コマンドでVLANを追加する場合、ポートチャネルを構成する物理ポートではなく論理ポートであるポートチャネルに対して「switchport trunk allowed vlan add」の設定を行います。
ポートチャネルに設定することで、そのチャネルグループに属している物理ポートにも自動的に「switchport trunk allowed vlan add」の設定が追加されます。
ポートチャネルではなく物理ポートで設定した場合、ほかチャネルグループ内の物理ポートと不整合状態となり、ポートチャネルとその物理ポートがリンクダウンしてしまいます。
設定例
▼シナリオ
物理ポート:GigabitEthernet1/0/1及び1/0/2で、論理ポート:Port-channel1を構成しています。現在、trunk allowedにて論理ポートに対してvlan 100,200,300,400,500の設定がされていますが、今回論理ポートに対して addコマンドでVlan600を追加します。設定完了後、自動的に物理ポートにもVlan600が追加されていることを確認します。
▼設定前コンフィグ
interface Port-channel1
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport mode trunk
interface GigabitEthernet1/0/1
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport mode trunk
channel-group 1 mode active
interface GigabitEthernet1/0/2
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport mode trunk
channel-group 1 mode active
図で表すと以下のようなイメージになります。
▼設定コマンド
Port-channel1にaddコマンドでVLAN600を追加する
(config)# interface port-channel 1
(config-if)# switchport trunk allowed vlan add 600
▼設定後コンフィグ
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コマンドではPort-channel1のみ設定しているが
自動的に物理ポートである、Gi1/0/1 と GI1/0/2にも追加されている。
------------------------------------------------------------
interface Port-channel1
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport trunk allowed vlan add 600
switchport mode trunk
interface GigabitEthernet1/0/1
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport trunk allowed vlan add 600
switchport mode trunk
channel-group 1 mode active
interface GigabitEthernet1/0/2
switchport trunk allowed vlan 100,200,300,400,500
switchport trunk allowed vlan add 600
switchport mode trunk
channel-group 1 mode active
図で表すと以下のようなイメージになります。
おわりに
実は実際にポートチャネルに属している物理ポートに上記のコマンドでVLANを追加してリンクダウンさせたことがあります。今回の投稿が少しでも注意喚起となれば…と思い投稿した次第です。
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