【BG3】バルダーズゲート3:クラス個別解説:ドルイド【サブクラス別解説アリ】

この記事は表題の通り、バルダーズゲート3のドルイドに関する詳細解説です。
ネット上の情報を見る限り、ドルイドに関しては使い方が分からない、強みが見えてこないという声が比較的多いので、この記事で詳しいことを紹介したいと思います。
その他クラスについても需要があれば順次解説しようと思います。



はじめに

ドルイドの強みは最多タイの呪文スロットによる呪文使いとしての適性と自然の化身による高い近接性能を兼ね備えていることです。
自然の化身の回数は小休憩で回復するため、呪文使いの継戦能力の低さを補えます。また、このゲームでは敵との位置関係によって前衛と後衛の役割を変えられる、「中衛」としての立ち位置を担えるキャラがいると、戦闘時の柔軟性が高まり戦いやすくなります。
その他、探索に役立つ呪文を数多く覚え、特に「動物会話」はパーティに一人は使えるメンバーがいるととれる選択肢が広がります。

なお、サブクラスは「月」「土地」「胞子」の円環がありますが、一番使いやすいのは月かと思います。土地は次点、一番難しいのは胞子となります。

それでは、詳しく見ていきます。

自然の化身について(概略)

ドルイドは自然の化身チャージ(小休憩毎に2回)を利用することで自然の化身に形態変化できます。
自然の化身状態では【筋力】【敏捷力】【耐久力】がそれぞれの化身に対応したものに変化するため、元々の能力値を問わずに前衛として戦うことができます。自然の化身形態の攻撃は5LVで追加攻撃、10LVで追加攻撃(3回)と強化され、(基本的に)酒場流喧嘩殺法が乗るため、命中と威力補正も相まって前衛と遜色ない攻撃性能があります。
また、耐久面では自然の化身のHPが0になっても元のドルイドの姿に戻るため、実質的に自然の化身のHP分が追加HPとして働き、非常に高くなります。化身形態のACは低めのためエネミーから狙われやすく、強力なタンクとして機能します。
弱点として、自然の化身形態では呪文を唱えることができなくなります。(
なお、ポーションを飲むことは自然の化身状態でも可能です)

自然の化身の扱いはサブクラスごとに差があるのでそれぞれ説明します。

月の円環

ボーナスアクションで自然の化身になれます(他のサブクラスではアクション)。戦闘中に化身化しやすいため取り回しが良く、呪文行使→化身化という動きも可能となるためより柔軟な立ち回りが可能となります。
また、、前衛で化身が解けてしまった際、(自然の化身チャージが残っていれば)再度化身→攻撃をスムーズにできること、ボーナスアクションで呪文スロットを消費して自己回復できることもあり、タンク性能は最高峰となります。
また、独自の自然の化身形態があり、特に熊や各種エレメンタルは強力です。

土地の円環

自然の化身になるのがアクションのため、戦闘中に化身はやりづらくなります。とはいえ実質追加HPとして扱えることは変わらないため、回復の代わりに化身化でしのぐことはあるでしょう。

このクラスでは自然の化身は軽い戦闘での呪文節約目的が主となります。こちらから敵を発見できているときに、離れたところで自然の化身をしてから戦闘に入ることによって、アクションを消費するという欠点を事実上無視できます。突発的な戦闘の際は基本的に自然の化身のことは忘れ、純粋な術者として戦いましょう。

胞子の円環

自然の化身になるのはアクションですが、自然の化身チャージの新たな使い道として「共生体」を得ます。これは利用することで胞子の円環のドルイド特有の機能(反撃や武器威力強化)が解禁されるほか、一時的HPをレベル×4点得ます。
「共生体」は呪文の仕様が制限されないため、一時的HPを得ている硬い呪文使いとなります。この形態では、自然の化身チャージは原則「共生体」に使うこととなります。

自然の化身の各形態

アナグマ(2LV-)

基本使わないです。一応相手を伏せにする技があるので、精神集中を乱したいときに可能性はあり。

猫(2LV-)

非戦闘時用。使い魔のネコと同様、鳴いてNPCの注意を引ける。

蜘蛛(2LV-)

序盤で土地・円環が変身するときの最強候補。ボーナスアクションで蜘蛛の巣で動きを止めて相手を妨害できるため、事実上の手数が多い。耐久力もそこそこあります。

ウルフ(2LV-)

土地・円環のドルイドでは攻撃向きだが、優先度は低い。味方の攻撃をクリティカルにできるため、ダメージロールの多いパラディンと良相性。

熊(2LV-、月限定)

耐久力が高く、月ドルイドのメイン変身先。この時期の前衛を凌駕するHPで、ACが低く狙われやすいタンク役。攻撃性能も及第点。

ディープ・ローテ(LV4-)

防御面が脆く扱いづらいが、範囲攻撃がこの段階でできるのは貴重。小さい大量のエネミーを処理する際に。

ダイア・レイヴン(LV4-、月限定)

月限定の化身だが探索専用。飛行できるのが強み。

アウルベア(6LV-)

これまでとは1線を画す強力な化身。ボーナスアクション(飛び掛かり)で範囲攻撃ができるため攻撃性能が高く、アクションで変身する土地・円環のドルイドでも扱いやすいです。また、事前に化身し、飛び掛かりで戦闘に入るとボーナスアクションを消費しない状態で1ラウンド目を迎えられます。

パンサ―(6LV-)

透明化できるのが強力。探索や奇襲に活用できます。攻撃力もそこそこ。

サーベル・タイガー(8LV-)

戦闘後、放っておくだけで体力が全回復するのが強み(動物の活力)。連戦に強いためリソース消費を抑えたいときに使えます。

ディフォロサウルス(10LV-)

ボーナスアクションで攻撃でき、単体攻撃力は最高峰。10LVからは3回攻撃になっているため、他前衛と遜色ない火力を出せます。

風/土/火/水のミュルドン(10LV-、月限定)

月限定。自然の化身チャージを2回使うことと、酒場流喧嘩殺法が乗らないことに注意。カタログスペックは高いが、酒場流喧嘩殺法が適用されないことが扱いづらいのが残念。風は不可視化、土は耐久力、火はヘイスト(3ターン限り)、水は高ダメージの遠距離攻撃と範囲攻撃が強み。

呪文について(概略)

呪文スロットが最多(俗にフルキャスターと呼ばれます)のクラスであり、奇数レベル(1,3,5,7,9,11)ごとに上位の呪文にアクセスできるようになります。
前述の自然の化身形態をとっている最中は呪文が唱えられませんが、事前に唱えていた呪文はかかったままになるので、一部呪文の恩恵は受けたまま戦えます。
基本的に、どのサブクラスでも集中不要で大休憩まで味方ユニットを増やせる「召喚呪文」が特に強力なので、召喚呪文を使える7LVからは積極的に活用しましょう。
また、他の呪文クラスと異なり、呪文が尽きてもいざとなれば自然の化身で戦えるため、探索補助の呪文を唱えやすいのも特徴です。

これからは各呪文レベルごとの有用な呪文の説明と、サブクラス特有の呪文を解説していきます。(なお、土地のドルイドはどの土地の呪文を取るか、各レベルで選べます

ドルイド呪文・サブクラス呪文について

初級呪文

導き/抵抗力 
判定/セービングスローを+1d4します。探索時にあると何かと有用です。パーティに覚えているメンバーがいなければ、最優先とすると良いでしょう

火炎作成
光源を確保でき、遠隔攻撃にも利用できる便利な魔法です。可燃物に火をつける用途でも利用できます。

イバラの鞭
敵を強制移動できる攻撃魔法で、便利な場面がままあります。

棍棒
主に円環のドルイド向け。序盤ならほかのクラスでも強く使える、近接強化呪文です。

1LV呪文(ドルイド1LV-)

健脚・強化跳躍
移動強化ができパーティに1名いると有用

癒やしの言葉
ボーナスアクションで遠距離の味方を回復できるのは貴重。厳しい戦闘でこそ輝きます。

濃霧
視界を遮れるため盗みなど悪いことをする際に便利です。敵の視界を遮る目的でも使えます。

氷のナイフ
基本的な攻撃呪文。呪文戦闘メインの土地や円環のドルイドで活用。

2LV呪文(ドルイド3LV-)

能力強化
能力値判定を有利にできるため、探索で便利。呪文スロットを使用するため他のクラスでは少々使いづらいが、継戦力に長けるドルイドでは積極的に活用して行ける。月のドルイドでは特に有用。

月光
狭いが範囲攻撃であり、ダメージゾーンの設置時と相手の行動開始時の2回ダメージが発生するため総合威力も高い。また、(精神集中が途切れなければ)10ターンの間ダメージゾーンを動かせるため、少ない呪文スロット消費で戦闘を乗り切れる。土地・円環のドルイドで特に重宝します。

炎の球
精神集中こそ必要なものの、10ターンの間炎の球を味方として呼び出せる。敵も引き付けられ、低めとはいえ炎の球も攻撃できるため便利。敵が遠いときに、月ドルイドが炎の球召喚→変身などとするのも有用。

初級回復術
毒・猛毒・麻痺を回復できる。常用するものではないが、用意しておくといざというとき安心。

ミスティステップ(土地:海岸、アンダーダーク)
ボーナスアクションで一定範囲のワープができます。便利なため、土地の円環のドルイドでは3LVでこれを覚えるのがおススメ。

3LV呪文(ドルイド5LV-)

招雷
月光と似ている10ターン使える呪文で、そこそこの威力の雷属性範囲攻撃ができます。月光同様、土地・円環のドルイドで特に重宝します。

みぞれ混じりの雨
対魔術師用の呪文。相手の精神集中を乱すために使う場面があります。足元を氷地形にするため、味方の接近の邪魔にならないように注意。

加速(土地:極地、草原)
強力なバフ魔法です。精神集中が途切れると、バフを貰っていたメンバーが一時的に行動不能になってしまうため、唱えた後は自衛に専念しましょう。

雷撃(土地:山岳)
8d6とこの段階では最高峰のダメージの呪文で、直線状を攻撃するため複数体巻き込めます。アタッカーとして活躍したい人向け。

死体操り(胞子)
弱いですが、大休憩まで続く味方召喚であることが強みです。頭数を増やすことは、デコイや雑魚対処で役立ち、便利です。呼ばれたアンデッドの戦闘力が低いのが唯一の欠点。

4LV呪文(ドルイド7LV-)

森の住人たちの召喚
強力な召喚呪文で、集中不要で大休憩まで続きます。事前に戦闘外で唱えておいて戦力を増強できるのが強力です。呼び出されるのはドライアド1体ですが、小休憩毎にウッド・ウォウドを呼び出せるので実質2体分の召喚呪文となります。双方とも移動妨害系の呪文を無限回利用できるため戦場コントロールに優れる上、近接戦闘でもそれなりの戦力です。

小型エレメンタル群召喚
基本は森の住人たちの召喚で良いですが、パーティや戦場の都合で特定の属性や地形効果が欲しいときにこちらを活用します。氷・土の召喚は飛行を持っているため、飛行ユニットが欲しい場合もこちらを使います。

精神混乱
通りさえすればまとめて敵を無力化できる強力な呪文です。呪文メインで戦う土地や胞子の円環のドルイドで度々出番があるでしょう。

氷の嵐
広範囲攻撃なので敵数が多い際に。移動困難地形も相まって、大群との闘いに向いています。

5LV呪文(ドルイド9LV-)

エレメンタル召喚
属性エレメンタルを召喚します。どの属性も強力なため、パーティとかみ合った地形効果を狙えるエレメンタルが良いでしょう。悩んだらHP100を超え、範囲攻撃もある炎のエレメンタルがおススメ。

殺戮の雲
移動できる範囲攻撃なため、月光・招雷と同系列の1呪文で戦闘中持たせられる節約系呪文。同様に土地・円環のドルイドで特に重宝します。

多次元クリーチャー使役
敵を一時的に味方にできるため強力です。同系列の呪文は散見されますが、レベル帯と敵の強さから、この呪文はそれなりに活躍の機会があります。

6LV呪文(ドルイド11LV-)

エレメンタル召喚(アップキャスト)
本来6LV呪文ではありませんが、5LV呪文のエレメンタル召喚をアップキャスト(上位の呪文スロットで唱える)ことで使えます。
呼び出される上位エレメンタル(ミュルドン)は概ね上記の自然の化身(風/土/火/水のミュルドン)が単体ユニットとして出てくるような性能であり、非常に強力です。基本的にはこの呪文にスロットを割いてしまっていいでしょう。

英雄たちの饗宴
HP強化、バステ無効、判断力セーブ有利化と有用なバフがパーティ全体に大休憩までかかります。バステが予見される戦闘前ならこちらを使う場面もあるでしょう。

その他の特徴・サブクラス性能等

基本的にはドルイドの性能は上記自然の化身と呪文で構成されていますが、その他の性能についても簡単に解説しておきます。

HP・習熟等

ヒットダイス:D8(レベルアップごとにHPが[5+耐久値修正上昇])で、HP量は中程度となります。そこそこの硬さがあるうえで自然の化身/シンビアントの存在による事実上の追加HPがあるので硬い部類です。

得意セーヴ:INT、WISセーヴにの習熟ボーナスがあります。INTはイマイチですが、WISセーヴは頻度が高くまあまあ優秀です。

武器習熟:広く近接武器を習熟しますが、遠隔武器は習熟しません。遠隔武器を扱うためには種族でのサポートか、マルチクラスが必要です。

防具習熟:軽装鎧、中装鎧、盾を習熟します。中装鎧+盾装備は序盤からAC19が狙えるなど(レイゼル初期装備15+盾2+敏捷ボーナス2)それなりに硬くなれるため、防御面は優秀です。

技能習熟:呪文学、自然、動物使い、看破、知覚、医術から2つ習熟します。判断力ベースのものを選べば基本問題なく、特に使用頻度の高い知覚は優先的に習熟しておくとよいでしょう。

能力値

基本的には判断力を16-17、敏捷力を14、耐久力を14-16としておけばよいでしょう。判断力は魔法の基準値、敏捷力は中装鎧のACボーナス用、耐久力はHP確保と精神集中セーヴのためです。

特技

自然の化身を強化できる酒場流喧嘩殺法と精神集中を強化できる戦場の術者が優秀です。4LVと8LVでどちらを取るかは、自分が優先してどちらを使うかによるでしょう。月は酒場優先、円環は戦場の術者優先で、土地はどちらでも良いかと思います。その他は自由に選んでよいでしょう。

胞子の円環

胞子の円環は上述に出てこない特殊な機能がいくつかあります。

シンビアントの存在
胞子の円環でのみ解禁される自然の化身チャージのもう一つの使い方です。ドルイドレベル×4の追加HPを得るほか、武器攻撃に+1d6の死霊ダメージが追加されます。特に序盤はダメージ値が高くなり強力です。以下の機能はシンビアントの存在中のみ機能します。

胞子の後光
リアクションで1d4(レベルで強化)の死霊ダメージを与えます。残り僅かな敵を倒し切るのに便利。

キノコの寄生
大休憩毎に4回ゾンビを作れます。強くはないですが、デコイとしての価値があります。

広がる胞子
ボーナスアクションで敵にだけ効果のあるダメージゾーン(死霊属性2d8)を発生させられます。

マルチクラスについて

これまで見てきた通り、ドルイドは自然の化身と呪文スロット、双方にドルイドレベルがかかわってくるため、基本的にシングルクラスで育てるのがおススメです。
ただ、6LV呪文はスロットがあればよいので、11LV、12lVはマルチクラスをする価値があるでしょう。

以下マルチクラス例です

ドルイド10/ウィザード2(占術)

ウィザードを入れることによって巻物による呪文習得ができるようになり、魔法の選択肢が増えます。大休憩毎2回とはいえ、ダイス入れ替えができるのは強力です。

ドルイド10/ソーサラー2(竜の血脈・白)

月のドルイド等で特におすすめです。低レベルのスロットを魔力点に変えて活用できます。また、竜の血脈・白で覚えられるアガシスの鎧は集中不要で大休憩まで続くので、事前にアップキャストしておくのが強力です。

ドルイド10/バード2

呪文スロットを確保しつつ、小休憩を増やすことで自然の化身の利用回数を増やします。バードの声援は探索補助として何人持っていても便利です。

ドルイド10/知識のクレリック1/バーバリアン1

知識のクレリックで探索用の習熟を得つつ、バーバリアンの激怒により自然の化身形態の耐久力を向上します。基本的に魔法→激怒のターンを挟むことになるため、激怒状態の維持には気を遣う必要があります。

これらの例から分かる通り、ドルイド10に何を足すかはかなり自由度があります。試行錯誤して好みのものを見つけましょう。

おわりに

大分長くなりましたが、ドルイドの基本的なことは網羅的にまとめられたかと思います。強力で、該当クラスのNPCも(後半からとはいえ)最大2名入るクラスな割に、使い方が分からないという声が多かったので少しでも参考になれば幸いです。
余談ですが、序盤はドルイド専用選択肢も多いため、主人公をドルイドで始めるのもおススメです。自分で動物と会話もできますし。

それでは、良い旅を。


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