「The Resident」
NetflixでThe Residentというドラマを見ている。2018年から2023年まで放送されていたようだ。
まだ2シーズン目を観ている途中だが、やはり日本の医療ドラマとはリアリティが全然違う。特殊メイクとCGのおかげだが、手術のシーンでは本当に手術しているような映像になっているし、新生児も本物と錯覚してしまうほどリアルだ。
日本と違ってアメリカでは自分で保険に入らなければならず、その料金が高額であるため、15%ほどは無保険らしい。無保険の場合、個人に支払い能力がないと病院の持ち出しになるため、経営陣はそのような患者を嫌がり検査や治療を受けさせたくない。現場の医師は無保険の患者でも命を助けるために全力を尽くしたいと思っており、経営陣と現場の医師が対立する場面が多く描かれている。
日本は国民皆保険でありこのような対立はほとんどみられず、保険診療であれば現場の医師が金銭的な理由で治療を躊躇することはあまりないだろう。しかし日本の医療費は年々増加し昨年度は47兆円で過去最高を記録しており、医師にコスト意識を持たせるためには国民皆保険というシステムを見直す必要があるのではないか。また、患者の思考も変える必要がある。病院を受診するコストが安いから「病気にかかったら病院にいけばいい」という思考になっているため、皆保険をやめて「病院にかかると高いお金をとられる」という思考にすれば、健康に対する意識が高まると思う。
また、日本は延命治療をしている高齢者が多くいることも問題だ。療養型病院では認知症の終末期で胃瘻やIVHで延命されている患者が多くいて、そのおかげでベッドが埋まり経営が成り立っている構造がある。延命することで年金など金銭的なメリットが生まれるようなシステムを変える必要がある。
ただ、GDPに占める医療費の割合は他の先進国と比べると低く、2022年でアメリカは16.6%に対し、日本は11.5%とのこと。その理由は医療従事者の給料の安さにあるとも言われている。医療従事者の待遇をよくするためにも他の部分で医療費を削減することが必要だ。
ハラハラする展開が続き、とても見応えがあるドラマであるが、病院内でいちゃつき過ぎだなと思う。