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アルツハイマーになりにくい職業が判明した件

アルツハイマーになりにくい職業

誰しも、アルツハイマー病になりたいとは思いません。
しかし、残念ながら高齢化社会に伴い、この病気にかかる人が増えています。

アルツハイマー病は、脳の神経細胞が通常よりも早く減少し、記憶力の低下や時間・空間の感覚が失われるなど、日常生活に大きな影響を与える病気です。不安や気分の落ち込みといった精神面にも影響を及ぼします。

実際、この30年間でアルツハイマー病による死亡者数は倍増しています。

そこで興味深いのが、「アルツハイマーになりにくい職業がある」という研究結果です。
今回は、その職業とは何か解説します。

・アルツハイマーになりにくい職業は?

アメリカのブリガム・アンド・ウィメンズ病院などの研究者はアメリカの人口統計データを活用して、約900万人443の職業データから、アルツハイマーとの関係を調査しました。

その結果、アルツハイマーのリスクが低かったのは『タクシー運転手』と『救急車の運転手』でした。

全体でアルツハイマー病で亡くなった人は3.88%いました。
ですが、タクシー運転手ではわずか1.03%、救急車の運転手では0.74%と、平均を大きく下回りました。

同じ運転業務でも、バス運転手(3.11%)、船長(2.79%)、パイロット(4.57%)とは明らかに違いがありました。

・なぜタクシー運転手はリスクが低いのか?

研究者たちが注目したのは「ナビゲーション能力」です。
タクシー運転手や救急車の運転手は、目的地に向かって最適なルートを選ぶ必要があります。

このような複雑な空間認知処理を日常的に行うことが、脳の健康維持に役立ったと考えられます。
一方、バス運転手は決まったルートを走行するため、このような脳の働きが少ないと考えられます。

・日常生活でできるアルツハイマー予防法

この研究結果から、私たちが普段の生活でできる予防策が見えてきます。
それは、「頭を使って道を考える」こと。
目的地に向かうとき、ナビを使わずに自分でルートを考える習慣をつけるだけでも効果が期待できるかもしれません。

・さいごに

タクシー運転手や救急車の運転手はアルツハイマー病のリスクが低いです。

普段から、自分の頭で考え、行動する時間を増やしてみてください。
それがアルツハイマー予防の第一歩になるかもしれません。

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参考文献
Alzheimer’s disease mortality among taxi and ambulance drivers: population based cross sectional study

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