共時性:過去も未来も”いま”にある〜脳の解釈の話〜【人生工学 第6章】
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では、早速!
共時性:過去も未来も”いま”にある
みなさんは4次元を説明できますか?そして4次元を人生に活かせていますか?この章では、いよいよ”時空”に対する向き合い方を定めて、人生に応用していきます。
世界観最後の6章は”共時性”になります。この章はかなりSFチックですが、その分わかるとワクワクする章ですのでお楽しみください。ここで言う共時性とは「過去も未来もいま、共に同時に存在している」という意味で用いています。一般的に言う「共時性」とはシンクロニシティの意味で、「似たようなことが偶然同時多発する」ことを表すので少し違う意味で使っています。人生工学の言う「共時性」では、人生や世界の時間の流れを映画のように考えます。
あなたにとって、時間はどの様に流れていますか?過去から今につながっていて「過去が今を作っている」と考えるのが自然かと思います。つまり過去が原因となっていて、今が結果になっている。そしてその積み重ねで未来が出来上がっていく。過去から未来に時間が流れているのではないかと。
しかし「共時性」はそうは考えません。「過去から未来に時間が流れる」ということは幻想かもしれないのです。「共時性」はこう考えます。”いま”という瞬間がありますが、そこに過去も未来も繋がっている。過去があるから未来があるだけでなく、未来があるから過去になっているのではないかと。
もし映画を作るとしたら、あなたはストーリーのどのシーンから作るでしょうか?物語の初めから考える場合もあれば、物語の結末から考えるかもしれません。あるいは物語の途中の、1番の感動シーンから考え始めるかもしれません。次第にストーリーを作っていくうちに、「後にこうしたいから、先に伏線を入れておきたいな」とか「全体で時間が足りないから、このシーンは削ろうかな」と、ストーリーの全体を見て編集・修正していくことでしょう。この時間の扱い方こそ、クライマックスという未来があるから過去を作る、過去もいまも未来も繋がっているという考え方なのです。そしてストーリーが完成した時ストーリーそのものは、過去から未来まで繋がってものとして、「いま」同時に存在しています。人生工学ではこうした”共時性”の考え方を取り入れることで、人生をよりよく生きようと考えます。
とはいえ、なんだかややこしい話ですよね。2つの視点から、共時性をもう少し補足します。すでに人類は、そしてあなたも時空を自ら支配しつつあります。
①脳での解釈の話(過去、現在、未来。感覚が変わる)
<図表>
まずは日常の中で体感できることで考えてみましょう。時間は1秒1秒決まったスピードで、過去から未来に流れているという常識があると思いますが、本当にそうでしょうか?たとえば楽しかった1日は早くすぎ、地獄の様に苦しくやりたくないことをした1日はゆっくり過ぎるように感じませんか?あるいは「初めて見たのになんか昔見たことある気がする」という経験はありませんでしょうか。これは”デジャブ”と言われる現象で、はじめて体験したのに、昔体験したり夢で体験したような感覚になります。まさにこのデジャブでは、未来と過去が逆転してしまっているのです。
では必ずしも過去から未来に時間が流れないのなら、なぜ「いま」を重要視するのか。ここで一つ質問をします。あなたは過去や未来に行ったことはあるでしょうか?絶対に行ったことはないはずです。たとえタイムトラベルで”1950年”に行ったとしても、そこにいけば「1950年がいま」となるからです。今の時代も、昔から見れば未来であり、未来からみたら過去であることは間違いないのですが、私たちの脳や体は常に「いま」にしかいれません。「昔こんなことがあったな」とか「来月にはこうなっていたらいいな」と思う過去や未来は、全て脳の中の記憶や想像で表されているだけです。「あなたが2001年に東京にいた」という過去がある気がしていても、それはあなたの記憶や写真が「いま」あるだけで、本当にその過去があったかどうかは、本当の本当の意味では証明しようがありません。もしあなたが認知症になり、その記憶が消えてしまえば、その過去はあなたの世界から、文字通り消えて無くなってしまうでしょう。過去も未来も、常に”いま”の中にあるのです。
そして、かつての”いま”たちの連続が過去であり、これからの”いま””いま””いま”の連続が未来になっていく。私は常に”いま”という1つの時にいるのであり、過去や未来というのも、「いまの一部」とさえ考えられるかもしれません。結局私たちは”いま”にしかいれません。言葉遊びの様でありながら、これは紛れもない現実です。より良い明日をすごしたいと思うなら、もう少しラクな人生にしたいと思うなら、「いま」を変えていくしかないのです。
↓第6章②へつづく・・・↓
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