復職診断書GET!その後③産業医&人事面談当日ー中編
今回の記事は、「暴力的な言葉」が記載されている箇所がありますので、そういうものが苦手な方は読まないことをおすすめします。
前回の記事はこちら。
面談の時間が近づいてきたので、面談場所に移動した。
面談場所は、15年通い続けた勝手知ったる事務所。
建物に入る前に、カバンから名札を取り出し首にかける。この名札をつけるのは9ヶ月ぶりだ。
偉い人たちが在社する曜日はピリ付いた空気が流れるが、この日は偉い人たちが在社しておらず、おだやかな空気が流れていた。
事務所前の小休憩ができるロビーにある自販機でお茶を買い、ロビーのソファーに座りお茶を飲みながら、指定の時間になるまで待つ。
「さぁ。行くか。」
時間になったので、面談場所として指定されている「保健室」に向かう。
保健室の前には椅子が一脚置かれている。
椅子のそばに「椅子に掛けて待つように」という張り紙が掲示されてたので、指示に従い椅子に座った。
カバンから、必要書類とメモとペンを取り出す。
頭の中でカフェで纏めた「話すこと」をおさらいしていると、
保健室の扉があき、入室を促された。
保健室にいたのは、初老の男性と、会社の名札をつけた女性。
保健室には、面談用の少机が設置してあり、少机をはさんだ窓側に初老の男性が、女性は少し離れた場所で椅子に腰掛けていた。
女性に「そこの椅子に座ってください」と、男性の正面にある椅子に座るように促されたので着席し、机に書類とメモとペンを置いた。
女性から「人事の〇〇です。今日は産業医面談をします。」
男性から「産業医の△△です。」と自己紹介があり、産業医面談が始まった。
産業医さん(以下 先生)は、穏やかな口調で話し始めた。
「資料をいただけますか?えーっと、診断書と生活記録と・・。」
予め用意していた書類を先生に渡す。
先生が、復職診断書に目を通す。
*ちなみに復職診断書には以下の項目があった。
項目10について、主治医の先生から「どうする?」と問われ、
「就業場所変更」の項目は「要」
労働時間の短縮は「不要」、時間外・出張については「可」にしてもらった。
復職診断書に目を通した後、『想像と記憶を駆使』して書いた「生活記録」に目を通す。
「図書館によく行ってるんだね。図書館で何をしているのですか?」と先生から質問をされたので、
「本を読んだり、IT系の資格試験の勉強をしたりしています。本はだいたい1日1冊読んでいます。資格も取得できました。」と答えた。
それを聞いた先生は、「本が読めるのは良いことですね。」と言ってくれた。
その後、「ふりかえり(メンタル不調にいたった経緯など)」に目を通しはじめる。
*「ふりかえり」の記載項目
「では、休職した時の症状を教えてください。」
やはり、産業医面談はこの「ふりかえり」に沿って行われるようだ。
「休職をしたのは22年の11月末からなのですが、精神疾患を患ったのは、18年の秋頃です。心療内科に通院し『抗うつ薬』『睡眠薬』『抗不安薬』を処方してもらい服薬することで症状が落ち着いていたのですが、「治った」といえる状態にはならなかったので、21年末に環境を変えてもらうために、部署の異動をお願いしたのです。」と、これまでの経緯を話した。
・精神疾患になったのは、商品部で勤務していた18年秋。
・向精神薬の力で症状を抑えて勤務をしていた。
・3年治療しても寛解に至らないので、部署異動を願い出た。
・異動先が15年ぶりに勤務する「店舗」で、店舗の勤務に対応できず、精神症状が悪化し休職に至った。
先生は、私の話を聞いて、
「なにか、トラウマがあるのですか?」と問う。
私は、想定外の質問に驚いたが、
「正直に自分の気持ち」を言おうと決め話し始めた。
・当時 口が立つ(言葉がキツイ)方が部長になった。
・部内ミーティングで、部長が言う暴言に恐怖感を感じ「パニック障害」を発症した。
・それ以来、「大きな声」が怖くなりパニック障害が出る。
・店舗にくるお客様は色々な方がおり、自分が苦手な「大きな声」を出す方が来店されるのではないかと恐怖感を常に感じ精神的に揺さぶられた。
・店舗の『浅く広い』人間関係だと、その人の「人となりがわからなくて辛い」。できれば、商品部のように『狭い』人間関係の部署がありがたい。
・自分の面倒を見るのが精一杯なので、直属の同僚やパートさん、他部署のパートさんのマネジメント・ケアをする余力がなかった。ヒトのマネジメントをする自信がない。
と、答えるとそれまで黙って話を聞いていた人事の方が、
「部長にどんなことを言われたのですか?」と質問をする。
・部長はまったく悪気が無くやっていたと思う。
・自分はパワハラの標的にはなっていないが、直属の上長が標的になっていた。
・部長がミーティングで「お前らの部署は全員首や。」、「次の異動で出だしてやる。」と言うのを聞いて辛い気持ちになった。
自分が体験した話をしていると涙が出てきた。
泣くつもりなんてまったくなかったのに、涙が出てしまった。
「すみません」と先生と人事の方に謝ると、二人は黙ってうなずいてくれた。
私の様子が落ち着いたところで通常の面談に戻る。
「本調子に戻ったのはいつですか?」
「今年の7月くらいです。」と答えると、「長くかかりましたね」と先生が言う。
「長らく我慢して、ついに布団から出られない状態になってしまった。家から出られる状態になったのは春先でした。」と答えると、
「辛かったですね。」と先生がねぎらってくれた。
「薬は何を飲んでいますか?」
「サインバルタ30ミリと、睡眠薬2種類です。」
「薬の変更はありましたか?」
「サインバルタは、40㎎になったり、20㎎になったりしましたが、今は30㎎です。睡眠薬は、副作用がでて変更がありました。今は、〇〇と△△です。」
先生は復職診断書を取り出し、診断書に文字を書きながら話し始めた。
「まず、復職は可とします。」
「復職後の最初の2週間は1日4時間、次の2週間は1日6時間の時短勤務とします。」
「異動は必要です。」
「次の産業医面談は11月◯日とします。以上です。」
次に人事の方が「なにか質問はありますか?」と私に聞く。
「復職日はいつになるのでしょうか?」と尋ねると、
「この後、異動の担当の者との面談後に勤務先・部署を選定し、通常の異動同様に『内示→辞令→着任』の手順を取るので、早くても10月末頃になるのではないかと思います。」とのこと。
「内示はいつ頃になりますか?」と聞くと、「早くても10月10日頃。それよりも遅れるかもしれない。」と答えてくれた。
「他に質問はありますか?」
それに「大丈夫です。」と答えると、
「では、次は異動担当者との面談をしますので、ロビーでお待ち下さい。」と言われ、産業医面談が終わった。
長くなってしまったので、続きは別記事に記載します。
産業医さんが「トラウマ」について聞いたのは、暴露療法だったのかな。と思っています。
今回お世話になった産業医さんは、メンタル不調になった時に会社から紹介されるクリニックのお医者さんであると、所属先の総務課長(この方もメンタル不調を抱えている方)に教えてもらいました。
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