生物履修の薬学生、学士編入は何科目で戦う?
みなさんこんにちは。
こすけです。
今回は、高校で生物を選択しており、薬学部出身である方に学士編入の受験科目を2科目型と4科目型のどちらをお勧めするかを書いていきたいと思います。
結論から言いますと、私のようなバックグラウンドをお持ちで、特に薬学部での生化学の授業に抵抗のなかった方には、2科目型の受験をお勧めします。
どうして私がそのような考えに至ったのかについては、以下のようにまとめさせていただきます。
2科目型、4科目型って何?
編入試験の筆記試験は大きく、生命科学、英語、化学、物理の4科目から構成されており、生命科学と英語を課すものを2科目型、加えて化学、物理を課すものを4科目型と言います。(統計や数学がある学校もあります。)
2科目型は鹿児島大学や大分大学、長崎大学などが有名で、4科目型は琉球大学や愛媛大学、大阪大学などが有名です。
受験者数はどう違う?
受験者数はやはり2科目型が多くなります。
4科目型を受験するためには当然、化学や物理などを大学教養レベルまで学習する必要が出てくるため、受験勉強の負担が大きく、嫌厭する受験生の方も多いのではないかと考えられます。特に、生命科学が初学であるという文系出身の方にその傾向は強いように感じられます。
よって、受験生は必然的に2科目型の大学に集まりやすく、倍率も4科目型の大学に比べると、2倍近くになることもあるようです。
受験倍率を考えたら4科目型が有利?
確かに受験倍率を考えると4科目型の方が合格しやすいような印象を受けるように感じます。自分も初めは4科目型がいいのではないかと考えていました。
しかしながら、前述の通り、生命科学や英語に加えて化学・物理まで学習することの負担は大きく、モチベーションの維持も難しいというデメリットもあると言えます。
そこで私は、すでに高校生物を履修しており、薬学部で生化学等を学んできたバックグラウンドを省みると2科目型を受験した方が合格しやすいのではないかと考えました。
なぜ2科目型にしたのか?
2科目型に決めたきっかけは、KALSの第一回公開模試です。
私は、学習を開始してから1ヶ月強でこの模試を受験しました。この時、すでに薬局実習が行われており勉強時間をあまり確保できていませんでしたが、結果は生命科学の偏差値が51.6でした。
穴埋め問題と実験考察問題をなんとか解いた程度で偏差値が50を上回ったことで基本的な問題をしっかりと解ける+αの実力があれば十分筆記の合格ラインである偏差値60を超えることができるようになるのではないかと考えました。
また、2科目型を実施している大学(特に九州の大学)はいわゆる前半戦に筆記試験を実施していることが多いため、4科目型を考えながら2科目を受験しに来ている受験生に比べて2科目集中で学習していた受験生の習熟度が高くなる傾向にあることは自明の理です。その点において、2科目型を選択することは先手を取りつつ受験期に突入することができるという利点があると言えます。
2科目型の勉強はどうする?
生命科学と英語の学習で使用した参考書・教材は、前回の記事でまとめさせていただきました。
2科目型の生命科学はもちろん用語を答える問題もありますが、知識を文章で解答する問題や実験考察問題も多く出題されますので、それらの問題への対応力をつけることが重要であると言えます。
その練習を最も効率的に行うことができるのはやはりKALSのテキストではないかと考えます。
この記事は生物系のバックグラウンドのある薬学部出身の方を主な対象として書いていますが、そういった方々はKALSのテキストにあるような内容はそのほとんどを履修済みであり、単語は知っているが文章で表現することが難しいという状態であることが多いように感じています。この「文章で表現する」ことを練習するためにはKALSのテキストは最適なのです。実際にテキストを解いていると生化学で学習したクエン酸回路やRAA系、薬理で学習した抗体医薬品などに関する知識が受験に非常に役に立つことを実感していただけると思います。
英語については、とにかく単語力と1文のの瞬時理解能力にかかっていると考えています。こちらも前回の記事をご参照ください。
まとめ
ここまで、2科目型と4科目型の違いと生物系のバックグラウンドを持つ薬学部出身の方に2科目型をお勧めする理由、そして勉強法について述べさせていただきました。
ここで、この記事を読んでいただいているみなさんに忘れないでいただきたいことは、4科目型は2科目型を含んでいるわけではないということです。4科目型に比べて2科目型では生命科学での解答量も多く、その内容も深いことが多いです。そのため、4科目型の方が2科目型の大学を受験したとしても筆記を通過しやすいということはないと言えると思います。
2科目型には2科目型の、4科目型には4科目型の勉強方法があり、受験戦略があります。その中で、生物を既習であり、なおかつ薬学部出身であるという経歴を最大限生かすことができるのは2科目型に絞った生命科学での逃げ切りではないかと考えたのです。4科目型を考えている方もまずは2科目を盤石にし、十分な実力をつけてから化学・物理に手を出してからでも遅くはないのではないでしょうか。
生命科学と英語が最重要科目であることは間違いないのです。
自分の志望校、経歴を考慮し、自分に合った受験科目の選択をしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。