小田原から三島まで歩いた話

先日せっかくの学生最後の夏休みということで何か変わったことがしたいと思い、小田原から三島まで歩き箱根峠越えをしてみることにしました。

本当は東海道の道に沿って歩いていきたかったのですが、山歩きの知恵のない私が道に迷ってしまっては元も子もないので、グーグルマップにお世話になりながら国道と旧東海道を行ったり来たり、三島を目指すことにしました。

前日は小田原城や周辺の神社を観光し、そのまま小田原駅周辺のホテルに宿泊しました。
できるだけ抑えられる所(お金)は抑えて観光するのが私の旅のモットーです。
小田原という土地柄と一人旅というのも相まってホテルが高いところしかないのですが、今回は駅周辺の某スーパー銭湯に泊まることにしました。
クーポンも使って5000円以下で仮眠を取ることができました。

翌日、3時半頃に宿泊地を出発しました。
雨も少し降っており湿度も高くむしむししていましたがまだ日は出ていなかったので歩きやすい気候でした。
三島まで行くためには大きく分けると2つの山場があります。
一つ目は小田原から芦ノ湖までの山道です。

小田原からしばらくは緩やかな坂と温泉街が続きます。
早朝の誰もいない町を歩くのはとても心地が良かったです。
箱根湯本あたりまで行くとかなり厳しい坂道が現れます。

普段私は平地に住んでいるので傾、斜を登っているときにはなんて自分は日常に甘やかされているのだろうと実感しました。
山奥に入っていくと旧東海道の道を進んでいけるようになります。
この道は旧東海道の残された道を生かして神奈川県が整備したそうです。
道はかなりきれいに整備されており、普段運動をしていない私でも登っていける難易度でした。

しかし小雨が降っていたこともあり風情ある石畳がとても滑りやすかったので、それには注意が必要です。
長い間山道を進むとやっと開けて、芦ノ湖が見えてきます。

このころには日も登っていて、光を反射する湖とその上に浮かぶ遊覧船がとても美しく見えました。
今回は箱根に滞在することはありませんでしたが、久しぶりにゆっくり観光したいと思いました。

芦ノ湖を過ぎた後、国道一号線に入り、また山道を登ります。
初めはほとんど歩道がないような沿道が続いていたのですが、そのうちに広い歩道が出てきました。
広い歩道は安全だし歩きやすいのでありがたいです。

そしてまたもう一つの山場である旧東海道の道を進んでいきます。
箱根の道よりも鬱蒼としており、なかなかの冒険心をくすぐられる雰囲気がありました。

東海道の道を抜けるとやっと終わりが近づいてくるのを感じます。
三島スカイウォークも歩きながら見つけることができました。

国道一号線を抜けると車一台通れるくらいの狭い道と、500mほどの急な坂道が続きます。
急斜面よりは良いですが、下り坂は足の親指に力を入れなければならないのでかなり疲れました。
坂を下ると三島の町並みが現れます。ここまでくるとあと少しです。

ここから約一時間後、三島大社周辺に到着しました。
三島の町には水路が張り巡らされていて歩いているだけで涼しくなります。
私の地元の水路はすべてコンクリートでふたがされてしまったので、うらやましく、懐かしい気持ちになります。

三島大社を参拝し、御朱印も頂きました。
つづまやかな御朱印からなぜだか格式の高さを感じさせられます。
伊勢神宮とか出雲大社とかもそんな感じだった気がします。

結果的に朝の3時半に出発し13時頃に三島に到着しました。
歩いた距離は約35キロ、距離だけだと過去にもっと歩いた時もありましたがやはり箱根峠越えはきつかったです。
ただ達成感は格別でした。

史跡を管理してくださっている方々には頭が上がりません。

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