加算回路

加算回路(または加算器)は、デジタル回路で二進数の足し算を行うための回路です。加算回路には主に「半加算器」と「全加算器」の2種類があります。

1. 半加算器(Half Adder): これは、2つの1ビットの二進数を加算する回路です。入力として2つのビット(AとB)を受け取り、出力として「和(Sum)」と「桁上げ(Carry)」を生成します。以下が基本的な動作です:
• 和(Sum): A XOR B(排他的論理和)
• 桁上げ(Carry): A AND B(論理積)
半加算器は1ビット同士の足し算のみ可能で、桁上げを次の桁に引き継ぐことはできません。
2. 全加算器(Full Adder): 全加算器は、3つの1ビット入力(A、B、Carry In)を加算する回路です。ここで「Carry In」は前の桁からの桁上げ入力です。全加算器は1ビットの2つの数値と前の桁の桁上げを考慮して次の桁の和と桁上げを生成します。
• 和(Sum): (A XOR B) XOR Carry In
• 桁上げ(Carry Out): (A AND B) OR ((A XOR B) AND Carry In)

全加算器を連結して使用することで、複数ビットの二進数を加算することができます。これを「リップルキャリー加算器」と呼び、各ビットの全加算器が次の桁に桁上げを引き継ぎます。

加算回路はコンピュータや計算機の基本的な演算回路として、ALU(算術論理ユニット)などで重要な役割を果たしています。

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