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兵庫県知事問題の隠された真相・・・斎藤知事の戦いと県OBのクーデター計画

(注意)以下の文章は、作者の完全なる想像の産物です。妄想、創作です。現実の事例と一部類似点がありますが、実際の事柄とは何の関連もありません。
一部センシティブな内容が含まれるため文章の一部を有料にしてあります。ご了解ください。
また文章の一部または全部を無断で引用することや複製など二次利用は、全てお断りします。

11月17日に前職の斎藤知事が大逆転の当選を決めて一旦落ち着くかと思われた兵庫県知事選の話題が再び炎上している。
既にご存じかと思うが、切っ掛けは選挙が終わってから一週間も経っていない11月20日に、兵庫県西宮市に本社を構えるPR会社の女性社長が、「兵庫県知事選で斎藤陣営のPRを担当しました!(キラキラ)」との記事を、寄りにもよって、このnoteに投稿したのだ。
正に爆弾だ。
これも既に周知のことだが、公職選挙法では、金銭による選挙の支援は禁止されている。
ウグイス嬢や街宣車の運転手など一部の人員を覗いて選挙スタッフへの金銭の支払いは禁止されている。
このPR会社が、対価を伴って選挙期間中のSNSの運用などPR全般を行っていた場合には、公職選挙法上完全にアウトらしい。



キラキラ社長の爆弾投下で、場合によっては公職選挙法違反で、斎藤知事自身が当選取り消しとなり、さらに最悪の場合には公民権取り消しで選挙への立候補も出来なくなる可能性もある。

しかし、炎上を繰り返し消える見込みのない、今回の兵庫県知事に関する騒動の本質を理解している人は意外に少ないのかもしれない。

そこで、今回のnoteでは、再び炎上し始めた兵庫県知事問題の本質を記してみたい。

兵庫県の隠れ借金

今回の兵庫県に関する騒動の発端と考えられるのが、兵庫県の膨大な隠れ借金だ。
昨年秋に朝日新聞などに興味深い記事が掲載された。それは植林などの造林事業を行っている「ひょうご農林機構」という外郭団体が債務超過の実質破綻状態だというのだ。

この「ひょうご農林機構」は、半世紀以上前の1962年に創業されて兵庫県内で造林事業を行っていた。そして育った材木を売却することで債務を返済する仕組みだったようだ。
その事業費として700億円を超える借入金があるようだ。借入先は日本政策投資銀行と三井住友銀行から借り入れていたようだ。
さらに三井住友銀行からの借り入れに関しては、担保として兵庫県本体から機構が借り入れた「国債」を担保として機構から三井住友銀行に差し入れていたようだ。
この700億円超の借入金に関して、兵庫県は資金の回収は困難として債務超過を認定し、三井住友銀行には2024年3月に兵庫県が肩代わりの返済をしたそうだ。
日本政策投資銀行からの借り入れに関しても2025年3月を目途に肩代わり返済するとのこと。

飛ばしの道具

上記の記事を読んで一般の人は何の話か分からないかもしれない。
簡単に言うと、この「ひょうご農林機構」は、不良債権の「飛ばし」の道具として使われていた可能性が高い。
実は30年前のバブル崩壊で不良債権まみれになったのはメガバンクやゼネコンだけではなかった。
当時、東京都や大阪市をはじめとする多くの地方自治体が「土地開発公社」や「住宅開発公社」などの公社・公団を使って土地の取得を行っていた。
当初は道路などの公共事業用地を地価が高騰する前に先行取得する「道具」として使われた。
これは、公共事業の主体である都道府県や市町村の予算が1年毎の「単年度主義」のため土地の先行取得が出来なかったからだ。

不良債権のゴミ捨て場

しかしバブルが崩壊すると、「高値で先行取得した土地」が一転焦げ付くことになった。
それだけでなく、地域のゼネコンやデベロッパーが「値下がりして塩漬けになった土地」を政治家のコネを使って無理やり買い取らせたりした。
売るに売れない土地の処分先として、政治家の口利きで多くの土地が、都道府県の公社・公団や外郭団体に引き取られていった。正に「不良債権のゴミ捨て場」だ。
またバブル期には「第三セクター(三セク)」による土地開発も盛んにおこなわれた。
有名なのが東京なら「お台場」に計画されていた「東京テレポート」、大阪なら今まさに万博が開かれようとしている大阪南港の「夢洲」や「舞洲」だ。
この事情を知っていれば、今話題の「大阪万博」と「カジノ(IR)」のからくりも直ぐに分かるだろう。

時価会計なし

ここで普段から企業で活躍しているビジネスマンなら疑問に思うことがあるはずだ。
それは、土地などの資産を「時価会計」していないのか?ということだ。
実際にバブル後の不良債権処理では、最終的に企業の会計処理に「時価会計」が導入された時点でジ・エンドとなったのは有名な話だ。
100億の土地も時価が半分になれば50億円でバランスシートに乗せなければならない。当然ながら「巨額の特別損失」が発生する。
日本は、平成の初めまでは土地の評価は、買った値段の「原価主義」で時価会計を採用していなかった。
仮に不動産価格が暴落しても、「100億で買った土地は100億円だ!」と嘯くことが出来た。

ここに兵庫県などの地方自治体が、過去の損失や含み損を抱えた資産を「飛ばし」続けられた理由がある。

そう地方公共団体は「時価会計」していないのだ。

それでも疑問に思う人も多いだろう。
「三井住友銀行はどうして融資できたのか?」だ。
ここで上記の記事を見返してほしい。兵庫県は、兵庫県が保有している「国債」を担保として三井住友銀行に「機構経由」で提供している。
この場合、三井住友銀行内部での「債務者区分」では、「担保でカバーされた正常債権」とみなされていたはずだ。
あとは利払いを続けていれば、破綻することはない。
通常は、その利払い自体も「県からの委託事業費」などに上乗せして県から補填されているケースが多い。
理論上は「永遠に」飛ばし続けられる。

ゼロ金利の理由

この複雑な不良債権の「飛ばし」スキームで三本目の柱となるのが30年続いた「ゼロ金利」だ。
幾ら時価会計のない県の事業でも、金利の支払いが積みあがっていけば、自己資本を食い尽くしいずれ破綻する。
しかし30年近くに渡ってゼロ金利が続いたことから、30年に渡って実質的に「永遠に飛ばし続ける」ことが出来た。
この仕組みを知っていると、アベノミクスの隠れた目的が浮かび上がる。

震災関連の借金

上記のような兵庫県の外郭団体の借入金だけで、兵庫県には合計一千億円を超える「隠れ借金」があるとみられる。
上記の記事の造林事業以外でも、兵庫県には更に大規模な「県の企業庁」の「土地開発事業」などがある。
全て合計すると「数千億円」の「隠れ借金」がある可能性が高い。

兵庫県では、この「隠れ借金」以外にも震災関連で3000億円弱、県全体では5兆円を超える借入金を抱えている。

金利上昇という爆弾

以上の兵庫県の厳しい財政状況を考えるに当たって重大が問題が発生している。
それは「金利上昇」だ。
上記の巨額の借り入れに関しては、兵庫県という国に準じる地方自治体の借り入れのため、国債に近い金利で借り居られているだろう。
要は「金利ゼロ」だ。利率は0.1%程度だろう。
しかしご存じの通り、今年から植田新総裁の元で日銀が実質30年ぶりに利上をし始めた。
既に長期金利の指標になる10年国債の金利は、1%近くまで上昇している。
兵庫県の借入は、県本体だけで5兆円を超える。これに各種公社や外郭団体の隠れ借金を加えると更に数千億円増えるだろう。
借金の返済を補助金などで国が支援するケースを除くと、兵庫県の借金は3兆円ほどになるそうだ。
もし近い将来、日本の長期金利が、日銀がインフレ率のターゲットとしている2%を超えた場合には、県負担分だけで利払いは600億円ほどになる。借金全体なら1200億円だ。
兵庫県の予算は2兆円台だ。そして既に予算に占める債務の返済費率は20%を超えて300億円を超えているようだ。
ここに金利上昇の利払いが加わると危機的状況になることは誰でも分かるだろう。

震災支援打ち切り

さらに兵庫県には頭の痛い問題がある。
それは1995年にあった阪神淡路大震災の際の復興費用の借り入れに対する国の支援の打ち切りだ。
阪神淡路大震災の国からの支援は、当初から30年と期限が切られていた。そう来年の2025年が期限だ。
来年から兵庫県は自力で3000億円近い震災関連の借金の返済をしなければならない。

斎藤知事のチャレンジ

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