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欠陥少女/ドウガネブイブイ 制作過程
ドウガネブイブイの1st Album「欠陥少女」をリリースして一周間が経ちました。聞いてくださった方々、ありがとうございます。今回はこのアルバムの制作過程を覚えているうちに色々書いていこうと思います。このアルバムはレコーディング、ミックス、マスタリング、アートワークを全て自分たちで担当してるんですよね。10曲で総制作費はなんと約2万円!中々のコスパでアルバムが作れてしまいました。
制作に至った経緯
まずドウガネはライブが得意なバンドではないっす。MCほぼなくて曲とインストをひたすらやるという漢気スタイルの割に曲がJ-POPすぎて、そこの乖離に謎の緊張感というか、ギスギス感が生じてる気がします(これを味と捉えられなくもないけど)。でも曲自体は普通にめっちゃ良いので、とりあえず音源をサブスクで配信してそこで一杯聞いてもらった方が良いのではと思ってました。そこで今まで作った曲をまとめてアルバムを作ろうの流れになりました。
制作方針
今までドウガネがレコーディングした楽曲は全部で2曲で、どちらも1万ちょいで録ってもらいました。これは正直めっちゃ安いと思うのですが、10曲入りのアルバムを出すと考えると確実に10万以上はかかってしまいます。大学生には高いです。その上、スタジオを借りて全ての楽器を時間内にレコーディングしてもらうのは融通が効きません。レコーディングが終わった後から色々音を足すのはめんどくさいのです。なので、今回のアルバムはドラムだけスタジオでレコーディングして、残りの楽器は全て宅録で行い、ミックスは僕が頑張ってDAWでやるというスタイルになりました。僕が大学で「ドラムさえレコーディングできたらいけるな~」とずっと言ってたらまさかのアメフト部の友達が安いドラムセルフレコーディングスタジオを何個か見つけてきて、そこから制作が始まりました。僕が怠惰すぎてネットで調べるという事さえしなかった結果、アメフト部にスタジオを調べさせることになってしまった、、
レコーディングスタジオ
今回使わせてもらったスタジオにはドラム録音に必要なマイクをセットで一通り貸してくれるプランがあったので、それを活用しました。8時間スタジを予約して、その日のうちに全曲録音しきるというドラマーいじめのスケジュールを敢行するつもりでした。が、スタジオ備え付けのオーディオインターフェースが動かないという問題が発生。結局最初はその日中に終わりませんでした。そこで別日にもう一度4時間程度予約して、録り終わらなかった曲を録ろうとしたのですが、この日もスタジオ備え付けのオーディオインタフェースが動かずタイムロスが発生しました。オーディオインターフェースが使えますよと予約の時に言われたからそのスタジオにしたので普通にキレかけました。
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ひたすらフェーダーいじったり、パソコン再起動したり、スタッフに相談したりした時間の金返せよ。なんとか録り終えましたが、まじでこのスタジオはお勧めしないので名前は出しません。見つけてくれたアメフト部の友達には申し訳ない、、誰かお勧めのドラム録れるスタジオ教えてください。
宅録 使用機材
宅録は主に俺の家でやりました。
・ギター
エフェクターボード→Volt 176→logicのアンシュミ
・ベース
エフェクターボード→I/O→garageband
・ボーカル
MXL V67G→Volt 176
部屋の反響が結構あったので、壁に新聞を貼りまくって録音したのですが効果があったのかわかりません。
・アコギ
MXL V67G→Volt 176
・シンセ(Roland jd-xi)
内蔵のI/Oを使用
ミックス
ミックスはyoutubeにあった有名なエンジニアさんの動画を参考にしたのですが、本当に知識0の状態から始めたので3回ぐらいやり直しました。シングルで出したネバーランドとシンデレラのミックスは中々酷いですわ、、以下によく使ったプラグインを紹介します。
・Waves SSL G-Channel
参考にした動画の方が使いまくっていたので購入。大体のトラックに挿してる。
・UNIVERSAL AUDIO 1176 Classic Limiter Collection
これも参考にした動画の方が使いまくっていたので購入。ドラムで使用。
・Waves API 550
ギターとかで使ったEQです。
・Waves CLA-3A Compressor / Limiter
ギターとかで使ったコンプです。
・Plugin Alliance Shadow Hills Mastering Compressor
マスターに挿してたコンプです。
・Waves harmony
ボーカルのハモリが欲しくて購入。感覚でハモるとかいう才能がない僕にはめっちゃ便利でした。
・Celemony Melodyne
便利すぎるピッチ修正。正直essentialで事足りるぞ。
・izotope vinyl
テープエフェクト。かけすぎるとDTMerにこいつこれ使ってんなってバレそうだけど、便利なのでまあまあ使った。
・izotope stereo imager
モノラルからステレオに変わるみたいな演出が好きで何回かやってます。
マスタリング
LUFSとかどうしたら良いの、、わからないよ(>_<)て感じでした。logicにはMatch EQなるものがあるのでそれでリファレンスの曲の音像に近づけて、Adaptive limiterで音圧あげという感じです。あとWavesのAbbey Road TG Mastering Chainで味付けとかしました 。(ちなみにリファレンスには35.7の「バットリピートエンド」を用いました。全然音違くてわろた。)
アートワーク
今回のアルバムのテーマってなんだ?と考えたところ大体以下のようなことが思いつきました。
・夜から朝の流れ
プレナイトまでが夜で、浅瀬で目覚めて朝になると言う展開。(浅瀬は最初、朝瀬という名前にしようと思ったけど露骨すぎたのでやめました。)
・花
ダチュラ、花のワルツの部分が特に。恋愛要素が多い歌詞もイメージ的には花だなと思いました(個人の意見)。
・童話
ネバーランド、シンデレラなどタイトルに童話が引用されています。また、フラグメントガールの最初の仮タイトルは寓話でした。
・海
酷薄は元々海のイメージでプロモしてました。また浅瀬を入れたことで海のイメージも強まりました。
そしてこれらの要素を全部ぶち込んだコラージュがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1737091210-UIJtWEoyCFXhB1pszQw73mqj.jpg?width=1200)
どれが何を表してるかは見たらわかると思います。制作に使ったのはPics artというアプリです。
タイトル決め
タイトルに関してはフラグメントガールを意訳して「欠陥少女」はどう?という意見があったのでそれを採用しました。最初「月刊少女」にしたら、アートワークと相まって美術手帖みたいな雑誌の雰囲気にできるなと思ったのですが、「月刊少女野崎くん」という漫画あるっぽいので辞めました。まあ、美手帖の雰囲気を出してどうするつもりだったのかはよく分かりません。
ティザー
ドウガネのティザーは全部僕が作ってます。今回は曲の雰囲気に合わせてアートワークにエフェクトがかかるというシンプルな発想のティザーです。AppleのFinal cut proを使って作りました。このソフトは学割でlogicと一緒に破格で買える映像編集ソフトなんですが、縦文字テキストがデフォルトでは使えないという欠点があります。tiktokで縦画面の歌詞動画作ってなんぼの時代にそれはないだろApple。
配信手続き
あとはtower cloudで配信登録して終わりです。10曲の登録は結構しんどかったです。しかも登録情報に何個かミスがあって一回審査落ちしました。
まとめ
こんな感じでなんとかアルバムが出せました。制作を始めた8月の頃は、「10月ぐらいに出しますわ」とか言ってたのに結局出せたのは1月でしたマジすいませんでした。しかし、時間がかかった分クオリティはガチでエグいぞ。みんな2025のベストアルバムに選んでください。tiktokの謎邦ロックインフルエンサー頼んだぞ!
制作についての質問、あとアルバムの賞賛、批判とかなんかあったら僕のtwitterのDMとかで言ってください。
多分3月の終わりぐらいにライブやるのでみんなよかったら来てください!
では👋