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#0011 真・善・美を統合するインテグラル理論

おつかれさまです。坪谷です。
今日は真・善・美を統合するインテグラル理論について考えます。

真・善・美の統合

真・善・美、どれかひとつに偏よらず、すべての領域を充実させていく統合的アプローチをとるべきだと思想家ケン・ウィルバーは言います。

ケン・ウィルバー『インテグラル理論』をもとに坪谷作成

真:それ(It)領域

近代以降、科学的で客観的な「真」が重んじられる時代が続いています。主観を徹底的に排除した「それ(It)」の領域です。しかし人間には主観があり「真」のみによって生きることはできません。真は重要な基盤ですが、すべてではないのです。

善:私たち(We)領域

組織や社会の中で他者と生きるためには「善」について語り合い、お互いを理解しなければなりません。「私たち(We)」の領域です。

美:私(I)領域

そして、なによりも個の主観である「美」を磨き、輝かせることは人が生きる喜びそのものです。「私(I)」の領域です。個の主観が場に出ることは素晴らしいと私は考えます。「それってあなたの主観ですよね?」と問われたら「もちろんです」と笑顔で答えたいものです。世の中のクリエイティブな活動のすべては誰か1人の主観からはじまっているという「ソース原理」についてはまた別の壺でお話ししようと思います。

野中郁次郎のSECIモデルをこの真・善・美で言い換えてみましょう。美と善を行き来することでエネルギーの循環と増幅が起きます(相互主観)。そしてそこから新たな真が生まれるのです(イノベーション)。

美をもって善を語りあい、美を磨く、そして新たな真が生まれる。

私の実感的な言葉で言うならば「意志をもって指し示し、仲間と熱く語りあい、心の火を燃やし続けて、世の中を良くする」ということです。

インテグラル理論を知りたくなった方へ

イライラは成長のサイン

インテグラル理論はとても面白いのですが、難解だと思われてしまうことも多いので、そのエッセンスをわかりやすく理解できるようコラムを書いてみました。イライラは次の段階へ進むためのサインなのです。

ティール組織の元ネタ

フレデリック・ラルーは『ティール組織』を書く時にインテグラル理論を下敷き(根底の考え方)にしています。インテグラル理論とティール組織について、拙著『図解 組織開発入門』にて図解入りでわかりやすく解説しています。

私のお伝えしたいことは以上です。

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