こんにちは、「人事千壺」編集の島居慶美です。先日、株式会社FAR EASTさま本社へ伺ってきました。同社では、『図解 目標管理入門』の目標設定ワークシート「MOK4」を全社で導入されており、その経緯や実践のポイントなど直接お伺いできる機会をいただきました。今回は、社長との対談や社員の皆さんのお話を通じてわかった組織に血を通わせる取り組み、目標設定ワークシート「MOK4」の導入から実践のコツについて、お伝えいたします。
FAR EAST社との出会い
出会いは、2024年2月のSmartHRさんのイベントでした。イベント登壇の依頼を受けたものの、本イベントでの役割は得意領域ではないと、はじめはお断りしていた坪谷さん。しかし、とても信頼していたSmartHRの担当の方から「絶対FAR EASTさんと会った方がいい!」と、すごい熱量で何度もプッシュをいただき、登壇する運びとなりました。笑
そこでご一緒したのが、FAR EASTの人事である伊井文さんでした。初めて直接お会いした文さんが熱く、とても想いがあるプレゼンをされていて…坪谷さんまで熱量が上がり、登壇後も控え室でしばらく人事談義で盛り上がりました。このとき、FAR EASTさんでOKRをどう考えてきたかや完成間近の仕組みを急遽変更して『図解 目標管理入門』をベースに再構築して導入しようとしているお話を伺います。とても感銘を受け、いつか本社へも!という話が上がり、この秋、訪問が実現しました。
▼SmartHRイベント「パーパスを実践する企業の挑戦」レポート記事はこちら
目標設定ワークシート「MOK4」導入の経緯
お伺いしてまもなく、佐々木社長と1時間ほど対談のお時間をいただきました。大変読書家でいらっしゃり、本は出会いだと考えるという佐々木社長。「八方塞がりのような状態にあった時に、この本が突然目の前に現れた」とお話しくださりました。組織の拡大や外部環境の変化などで暗中模索の状況だったなか「目標管理入門を読んだ時にまさに魂を吹き込まれたような気がした」「どっかから拾い集めたものを図鑑のようにやっているわけでは全然なくて、文脈がばしっと通っている、信念が通っている、本から熱量が伝わってきた」と、すぐに書籍を購入して全社へ配られたとのこと。これまでの制度から、個と組織がともに勝つための目標管理、葛藤克服型の目標管理への方向転換をはかられます。
【ラジオ】stand.fm 「カタリベノカイ」(FAR EAST社)
目標設定ワークシート「MOK4」実践のコツ
具体的に実施されたこととそのポイントについて、対談や座談会を通じて伺った内容の一部をご紹介させていただきます。
2023年にスモールスタートしたのち、2024年より全社へ展開されています。1周目で書けなくても2周目で書けるようになったり、回を重ねるごとにコミュニケーションの積み重ねにより、フィードバックや関係性が濃密になっていってたり、「共通言語化」や「公開」と「集中」の威力を感じられたとお話しいただきました。その中で、血を通わせるためのポイントだと感じる点を伺った内容から2点お伝えさせていただきます。
コツ① 形骸化させないためには経営者のフルコミットが重要!
坪谷さんが繰り返し発信されることの一つに、「「型」と「血」が二つ揃ってはじめて「形」になる」という言葉があります。様々な企業への伴走を通じて、制度導入において形骸化させないためには、経営層のコミットメントが重要であり、また社内の誰かに強い意志がある時が上手くいくパターンだとおっしゃります。
FAR EASTさんでは、まさに佐々木社長が「制度を変えるってね、社運を懸けることなんです」というお言葉にもあるようにフルコミットされたうえで、人事の伊井さんが上司の佐々木さんと一丸となって、全社への展開を実践されています。
お二人の会話の一部をご紹介させていただきます。
コツ② 二人称で言語化する。素直に曇りなく言う。ただそのまま受け止める
全社への展開として書籍を配った後、書籍の付録である目標設定ワークシート「MOK4」を各自で記入し、数名で「MOK4座談会」を実施。ここでも、FAR EASTさんでは、「MOK4」を効果的に活用いただいています。
座談会を開催することで、シートを書いて終わりではなく、相互フィードバックを通じて相互理解や新たな関係構築に繋げられていました。さらに様々な角度で4象限(夢・強み・使命・業績)がどれぐらい反映できているかを立ち返るプロセスを経ることで、徐々に目標がクリアになり、組織全体でスパイラルアップに繋げる仕組みを継続的に回されています。その中でのコツは、二人称で言語化すること、そして、その際に伝える側は曇りなく伝え、受け手はそのままを受け止めることでした。
今回は2点に絞ってお伝えしましたが、お取り組みのポイントや経緯などお伝えしたいことは、この限りではありません。対談の全文にて是非ご確認ください。また、この続き、そして本取り組みにおける人事視点での葛藤や想いなどは、FAR EAST人事の伊井文さんと坪谷さんとの対談をベースに、後日掲載させていただきます。
さいごに
佐々木社長は、さらに『図解 目標管理入門』を地域の盆踊りイベントにも活用されていました。縄文時代からある祖霊信仰の踊りでありながら、今全国で衰退してて消え入りそうな盆踊り。これをどう成功させるか、そのプロセスで本書を活用してKPIを設定し、結果として300人程の会場へ当日は1000人もの人が集まる大盛況で、イベントを成功に導かれています。我々にとっても、新たな可能性や気づきをいただく対談となりました。
お二人の対談の全文は、以下のFAR EASTさんのnoteで書き起こしいただいていますので、よろしければこちらもご覧ください。
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【日時】2024年12月6日(金)19:30-21:00 @オンライン〈無料〉