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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 考察まとめ−03.2。


従兄弟かな…

こんばんは michio★★★です。

映画《 鬼太郎 誕生ゲゲゲの謎 》(2023)と
2022年に東京都現代美術館で開催された
グループ展《 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ 》このふたつは
実は同じだった!!
という大胆な考察をしています。

今回もよろしくお願いします。


《尾野一矢さんの部屋》(2022)

工藤春香さんの作品は相模原で発生した
障がい者施設殺傷事件を扱っています。

この痛ましい事件の背景には優生保護法(1948)に見られる優生思想があると
考えた工藤は膨大な資料を読み そして
自らの足で取材し作品の素材を集めて
被害者の側に立った目線の作品を
制作しました。

この素晴らしい工藤さんの
作品に港区六本木にあります
森美術館が《 補完 》という形で参加します。

森美術館の 《 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ 》

コロナ後の世界を考えます。

2022年6月29日(水)− 11月6日(日)
に開催された《 地球がまわる音を聴く パンデミック以降のウェルビーイング 》の中に
森美術館の
《私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ》が展示されていました。
これは驚きです。

《 グッド・マシーン  バッドマシーン 》

その作品は《地球がまわる音を聴く》の中の
小泉明郎さんの《グッド・マシーン バッドマシーン》(2022)です。

一瞬 催眠術で踊る若者に見えますが

《グッド・マシーン バッド・マシーン》は
催眠術を扱った作品で真っ暗な会場には
催眠術師 漆原正貴氏監修の催眠術が流れています。
舞台には催眠術に合わせタクトを振る
ロボットアーム 
そのタクトに合わせ踊る洋服を着たロボット 
さらに映像モニターには
催眠術にかかってしまい
終いには声も出なくなる若者たち…

森美術館単館だけで観るとそんな感じです。

実は相模原の事件を扱ってます。

ところが東京現代美術館の
《私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ》の工藤春香さんの作品を観てから
小泉明郎さんの《グッド・マシーン バッド・マシーン》を鑑賞すると
小泉さんと工藤さんが補完関係にあることに
気づきます。

タクトを振っているように見えたロボットアームは鋭利な刃物を振りかざしている何者かに見えてきます。

恐ろしいロボットアームの動きです

そして
《グッド・マシーン バッド・マシーン》で
催眠術にかかり
踊っている衣服を着たロボットは叫び声を
あげながら逃げまどう人に見えます。

ふたりの公式図録より

いかがでしょうか

小泉明郎さんの作品は
相模原障がい者施設殺傷事件の犯行現場を
描いています。
森美術館だけの鑑賞では分からない仕掛けと
なっていたのです。

洗脳の恐ろしさ

《グッド・マシーン バッド・マシーン》の
重要な要素《催眠術》は植松聖死刑囚が
優生思想に興味を持ちパソコンの掲示板などを通じて障がい者は世の中から排除したほうがいいと間違った方向に進んでしまいました。植松聖死刑囚はパソコンに洗脳されてしまいます。
《グッド・マシーン バッド・マシーン》の
マシーンはパソコンだったのです。
またパソコン上では植松聖死刑囚を煽り
犯行を助長するような動きもあったようです。
そして優生思想を肯定する考え方も存在しています。

《 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 》との共通点です。

東京都現代美術館と森美術館
ふたつの美術館の《 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ 》は工藤春香さんと小泉明郎さんの作品が被害者の側と加害者の側から
の作品となりお互いが《 補完 》し合ってました。
この《 補完 》2023年劇場公開作《 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 》の中に探します。

《 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 》(2023)と
《マッチング》(2024)が補完関係となっています。

お互いが描けなかったことを
補完し合います。

《 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 》と《 マッチング》の補完関係は被害者側と加害者側の
関係ではありません。
お互いの作品に入れることが出来なかった
テーマで補完し合います。 

《鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎》には
性分化疾患 《マッチング》には
復讐劇を

《 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 》に唯一欠落して
いるのが《 生きづらさ 》=《性分化疾患》となります。ゲゲ郎は雌雄の区別のない幽霊族で子孫を残すことはできませんが
幽霊族としては健常者です。
これを《 マッチング 》ではヒロイン唯島梨花(土屋太鳳さん)はアンドロゲン不応性
永山吐夢(佐久間大介さん)はクラインフェルター症候群で
土屋太鳳さんは男で佐久間大介さんは
男でもあり女でもある設定になっています。
《鬼太郎誕生ゲゲゲの謎》で描けなかった性分化疾患を《マッチング》が補います。

《 マッチング 》では唯島梨花と永山吐夢は
最終的に斉藤由貴さん演じる節子に
唯島梨花を使って復讐を企てます。
この復讐劇はパート2に持ち越しますが
《マッチング》パート1ではできませんでした。

最後にキーワードです。

いかがでしょうか …

私の《鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎》は
《私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ》と同じである説 …
信憑性がでてきたでしょうか…😄

最後に工藤春香さんの作品のキーワードで
終わりにします。
ふたつめのキーワードは

非は素直に認めなさい

キーワードは《非は素直に認めなさい》です。

これで前回の高川和也さんと合わせると

見抜かれてるよ白状しなさい
そして 素直に非を認めなさい

となります。

長くなったので今回の考察記事は
この辺りで

最後までありがとうございました。

続きます。

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