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#13 誰でも読めるMTG英語 less と unless は赤の他人

less と unless

今日のカードはこちら

《霊灯の罠》

大きく分けて2つの効果がありますが
似た単語がそれぞれの文章に入っているのが見えます
それが「less」と「unless」です

今までやってきた単語の中には「tap」と「untap」や
「消費された」を意味する「spent」と
「未消費の」を意味する「unspent」など
un」が付く事で対義語になる単語が幾つかありました

なので、その原則に則って今回も対義語……ではないんです
less」と「unless」だけは例外なんです

単語に「un」が付くことで対義語になる認識は間違っていません
ですが、そもそも「unless」の語源は「less」とは無関係らしいので
これは本当に特別な例外です

その本当に特別な例外が、カードテキストでは頻繁に使われるので
ぜひ覚えていって下さい


less と also

まずは「less」の文の方から訳します

This spell costs 1 less to cast if you control a Spirit.

「1」の部分は正確には任意の1マナのマークです

主語は「This spell costs」で「この呪文のコスト」
(追記 : 正確には「costs」は複数形の名詞ではなく、三人称単数の動詞で「かかる」っぽいですが、訳す時はそのまま名詞の様に訳して大丈夫でしょう)
少しとんで「to cast」は「唱えるため」でしょうか

接続詞「if」は条件分岐の「なら」だと#7でやったので

「a spirit」がクリーチャータイプの「スピリット」だと解れば
「あなたがスピリットをコントロールしているなら」と訳せます

最後に「less」の意味ですが、ご想像の通り「少なくなる」です
カタカナでも使われる事の多い単語ですから
大雑把に「ない」や「少ない」みたいなイメージが湧けば
正しい効果に辿り着けるでしょう

続きの文に

It also costs 1 less to cast if you control an enchantment.

とありますが、これもほとんど同じ意味ですね
違いは「also」と「enchantment」くらいでしょう

「enchantment」はパーマネントタイプの「エンチャント」で良いとして
謎の「also」ですが、意味としては「更に」です

つまり
『スピリット居れば1コスト減るし、エンチャントでも1コスト減るよ』
程度の意味なので
カードテキストにおける「also」とは、ほぼ意味のない単語なんです

まぁ『スピリットとエンチャントが両方あれば、合計2コスト減る』
という正しい認識に辿り着けてれば何でも良いんです

もし『スピリットかエンチャントがあれば、1コスト減る』と訳される効果なら
きっと「if you control spirit or enchantment」で一文に纏まってますからね


unless

Counter target spell unless its controller pays 3

この「3」も正しくは任意の色の3マナです

まずは「unless」以外を訳しましょう
「Counter target spell」で「対象の呪文を打ち消す」

「its controller pays 3」で「それのコントローラーは3マナ支払う」
「its」が指すのは勿論「target spell の」
動詞「pay」が「支払う」なのは、キャッシュレス決済が身近な現代なら感覚で解りますね

この2つの訳を見る限り、この「unless」は接続詞でしょう
しかも、打ち消し呪文である事も考えると条件分岐くさいです

つまり「if」と同じ意味で
『3マナ支払ったら、対象の呪文を打ち消す』
……なら普通に払うわけないわ

ですので、正しくは
『3マナ支払わないなら、対象の呪文を打ち消す』ですね
つまり「unless」とは「if」の対義語なんです

「less」じゃなくて「if」の対義語なの、ややこしすぎますね
ですが、対義語という事は文の作りは同じということ
「unless」の意味さえ覚えれば「if」と同じように訳せます


おまけのhomework

今回の問題はこちら

《不和の化身》

基本的には#1でやったETB能力ですね

ヒントとしては

  • 「sacrifice」は「生け贄に捧げる」

  • 「it」はこのカードの事でしょう

  • 「discard」は現在形の動詞で「捨てる」。それの「unless」なので……


それでは、また次回


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