思いやる。
最近本の整理をしていたら、整理途中で
ミイラ取りがミイラになってしまい、
ある本を開いてから、そのまま読み
ふけてしまった。
ホームのプロフィールにも書いているが、
私の子供達の幼少期の育児で
当時1番力になってくれていたのが、
就学担当をされていた教育委員会の先生で、
役所の時間外でもよく相談にのって
くださっていた。
自分も仕事が残っているついでだからと
こちらに気を使わせない配慮も
よくしてくれる気遣い上手の先生だった。
こういう言い方は失礼にあたるかも
しれないが、良い意味で先生らしくない
先生だった。
その時に私にしてくださるお話が、
子供達の事ではなく、私に一生懸命に
「お母さんが孤独になってはいけない。
子供を育てるお母さんが安心して
話せる居場所作りをしないと。」
と、よく語ってくださていた。
私が孤独そうにみえたのか、
途方にくれていたようにしていたのか、
先生の目にどう映っていたのかは
わからないがそれからは、
良さそうな会や講演会があれば
いろんな所に一緒に出向き、
たくさんの居場所を紹介してくれる
ようになった。
そのおかげもあり、
更にいろんな人達と繋がりを持つ事となり、
自分自身がボランティアとして
その場所のスタッフになっていたり、
保護者会として関連の学会に参加させて
いただくような貴重な体験をしたり、
相談を受ける立場になっていたり、
気がついた時は10年以上社会参加をする
流れになっていった。
私はこの頃、子供に関する情報が
欲しかったのでボランティアでも
情報が得られる活動はプライスレスな
ものだった。
今は上記とは関連のない、もとからの
仕事についてしまったので、休みの時に
たまに気になる研修会に参加する程度に
なっている。
これまで、著名な方から地域の活動家の方まで幅広く研修や講演を受けてきた。
誰の話でも基本的な特性や性質の話、
支援のあり方についてはマニュアル的な
ものでそこまでの大差はない。
何が講演者によって変わってくるのか?
議題の合間にちょこちょこっと
挟まれる講演者の方のエピソードや感想。
講演者の方がよく、「話がそれましたが..」と
言われる所。私はむしろ話がそれた部分を
掘り下げて聞いていきたいほうだ。
それが主題でいいのでは?と
思うこともある 笑
(たまにそれがない先生もいて寂しい。)
私はそこに、その先生のお人柄や
センスが詰まっているように思う。
良くも悪くも10人10色で興味深いのだ。
冒頭で読みふけてしまった本の話。
そうしたたくさんの専門家の先生の中で、
1番好きだった先生。
残念ながら5年ほど前に永眠されてしまった
児童精神科医の佐々木正美先生。
「子どもへのまなざし」(全3巻)
先生の本は何度読みかえしても、
心に響く愛と優しさであふれている。
そして自分の役割を再認識させてくれる。
たまたま、佐々木先生が来られていた施設で
スタッフとして働かれていた方と、
一時期活動をさせていただいた事がある。
その方に、先生のエピソードなどを
お聞きしたことがあるが、本のとおりで、
とても良い先生でした。と言われていた。
この本は育児書であるが、健常者、
発達障がい、年齢、性別に関係なく、
現代で私達が忘れてしまっている生き方を
思い出させてくれる。
全てのかたを対象に現代だからこそ、
読んでいただきたい本である。
先生は臨床にたずさわりながら、
地域社会のあちこちの施設や機関を
たずね歩いてきたとのこと。
この本で作家の、中川李枝子先生は
佐々木先生の事を
「混沌とし複雑な人間世界を足まめに歩く、
フィールドワークのお医者様」
と紹介されている。
そこで多くの不幸な子ども達や親子と
出会い、不幸の度合いが近年になって
急激に年々大きくなっていることに、
はっきりと気がつくようになったと
書いてある。
この本は1998年に初版が発売されている。
発売された年から24年が経過した今、
現在の不幸の度合いがどれくらいのものに
変化しているのか?
大きなことはできないが、まずは佐々木先生の
言葉ですぐに出来ること。
相手を思いやる行動からはじめてみる。
気づくと2000字を超えてしまいました。
長文におつき合いいただいてありがとう
ございました。
台風が過ぎ去った連休あけ
皆さまご無事でしょうか??
何事もありませんように。
急に寒くなってきたので
ご自愛ください。
今日も1日おつかれ様でした。
おやすみなさい。
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