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完璧で素敵な家族?本当に?『ハッチング』

『ハッチング』
完璧な家族とは?となる北欧発のホラー映画です。
地味に好きな映画です。ついにアマプラに来たと聞いたので久しぶりに観ました。
やはり最高に不気味で後味が悪い映画でした。

なかなか良いホラー映画ですが動物が痛め付けられるシーンやリアルな嘔吐シーン、痛そうなシーンがあるので苦手な方はお気を付けください。

絵に描いたような仲が良くて恵まれている家族の一員である長女のティンヤが森で卵を拾い、密かにそれを自分の部屋で育てはじめて…というところからスタートします。
冒頭から世界中にいかにも私たちは幸せですよというのをアピールするかのような動画を撮影しています。それ自体は今の時代珍しくない風景でしょうが、映画を数分観るだけでヤバさが分かります。

こちらの映画、闇深いポイントは色々あるのですがズバ抜けて母親がヤバいと思います。

なんといってもキラキラな動画を撮っている時と同じ笑顔で家に侵入してきた鳥を殺す人ですから。
しかも娘には友達を作る暇がないくらい体操の練習を強要して完璧を求める癖に自分は若めのイケメンと浮気をしています。特別な友達って…何その便利な呼び方…ガチ恋ぽいし…

途中で分かるのですがこの浮気相手がこれがまたユーモアもあるし良い男なんですよ。
多分作品で一番狂ってない。
なんでお前が一番マシなんだよ。

他にもこの母親色々ヤバいです。

自分だけガッチガチに統制されている生活で卵は初めての自分だけの隠し事かもしれないと思ったらいっそう複雑になります。

そしてこのヤベェ母親、ティンヤには大会用の衣装や上等なヘアブラシをあげるけど弟にはなにも与えないという愛情の偏りがとんでもなく酷い。
弟はちょっとイラッとくるタイプのクソガキなのは十分に愛情を与えられてないからだと思いました。

わりかし序盤から卵は笑っちゃうほど巨大化する上にお世辞にもあまり可愛いとは言えない生き物が生まれます。
そこから謎のデカい鳥を密かにお世話をして妹分のように可愛がったりうるさい隣の犬を黙らせたり…

とにかく最後まで「ここからどうなってしまうのか」と思わせられる映画でした。

北欧系ホラー独特の空気感や闇深い家族、クリーチャーが好きな人にはおすすめの作品です。
鑑賞後に色んな人の考察や感想を読むのが楽しい映画でもあります。


では今回はこの辺で。さようなら。


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