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お父さんのあたまのなか
どうしてだめだったのか。
その時のお父さんの気持ちを
私が勝手に想像したことだけど、
聞いてもらえるかな。
命を軽々しく思っちゃいけない、って言いたかったとか。
例えば、
子犬のうちはかわいいけど大きくなったらあきるんじゃないか、
お世話するのをさぼってまわりに甘えるんじゃないか・・・。
命に責任を持つって大変なことなんだよって気持ち。
途中でやーめたってできないってことで言えば、
お散歩とか注射とか時間やお金がかかることが増えるしずっと続く。
それはどうするか考えた?とか。
まだ小学生のあーちんにはそこまで考えるのは難しいし、
家族がやってあげちゃったら
あーちんのためにならないと思ったのかもしれない。
もしかしたら
あーちんが犬をかわいがりすぎて
勉強しなくなったらこまるな、って心配したとか。
いろいろ考えて
飼わないことが一番いいと思ったんじゃないかと思う。
デメリットばかりを先にあげて、
まだなってもいないことをさもそうなると思い込んで、
あーちんのことも親としての自分も
信じてなかったって言えると思う。
でも今度は自分が子犬を見つけてしまった。
見なかったことになんてできない。
とにかく今だけでも雨に当たらないところに連れて行ってあげよう。
寒くないようにあたためてあげよう。
死なないようになにか食べさせてあげよう。
そうやっているうちに、
見捨てることができなくなったんじゃないかな。
もしかしたらお父さんは、
犬を飼いたいっていうあーちんのお願いを叶えようとしたのかも。
あの時は返してきなさいなんて言ったけど、
あーちんがしょんぼりしてるのを見て
やっぱりいいよって思ったかもしれない。
自分が子犬を助けたいという気持ちと
あーちんが犬を飼いたいって言ってたことを
くっつけて考えちゃったんだね。
「私が連れてきた子犬は、どうしてだめだったの?」
あーちんにそう言われて、
お父さん何も言えなかったのは、
ちゃんとそれに答えられないから。
まっすぐに言葉をぶつけられてショックだったと思う。
あーちんは「あの子犬」を助けたかったんだよね。
ただ飼いたくて言ってたんじゃないのに、
犬だったら何でもよかったんじゃないのに。
それがうまく伝わらなかったのかも。
どんな気持ちであの子犬を返しに行ったか、
私にはすごくよくわかるよ。
だからお父さんの子犬と仲良くできないとしても
仕方ないと思う。
お手紙長くなっちゃったね。
少しの間、お休みしよっか。