23/7/12(水)「円高に振れるドル円と下落を続ける日経平均」
米 3指数の値動き(7/11(火))
終始、明日 7/12 CPI鈍化予想を織り込んでいるように思えた。ダウはGU寄りから垂れることなく抵抗線で下に反発されることなく上昇。
7/10発表の中CPI、PPIの景気下振れの結果を受け、当局が低迷する需要の回復に向けて追加の景気刺激策に乗り出すとの観測が拡大したことも株価が堅調に推移した要因として挙げられるのではないか(?)
リバランスによるハイテク株への懸念もあり景気敏感株が主に買われる展開となった。
ダウ構成銘柄のハイテク株セクターに関してもセールスフォースがクラウド・MRTの一部のサービスの値上げを行うと発表したことにより+3.93%の大幅上昇となった。
7/14に第2四半期の決算を控えるJPMのレーティングを「買い」に引き上げたことで金融セクターは全面高となった。
また、WTI原油先物が足元上昇していることでエネルギー株のシェブロンに資金が流入している。
資本財セクターのボーイングに関しても4-6月民間機の出荷台数が良好な伸びであったことから資金が流入した。
昨日、ナスダックは特別なリバランスによりダウ、SP500と比べて軟調であったが本日 7/11は情報技術セクターのマイクロソフト、エヌビディアなどは上昇。アップルも小幅安。
アマゾンが7/11-12に開催するプライムサマーセールでの販売が伸びることから+1.3%の上昇を見せた。
過去 ナスダックは2度の特別なリバランスを行っている。(1998年、2011年)
新ウェイト適用日の5/2はその年のほぼ高値である。
SP500業種別
11業種中下落した業種はなかった。
WTI原油先物上昇によりエネルギー株の上昇が際立った。ナスダックよりダウの方がパフォーマンスが良かったのは景気敏感株がハイテク株よりも好調であるからであろう。
一方、ヘルスケア、生活必需品などのディフェンシブ株や情報通信、一般消費財などのハイテク株は伸び幅が少なかった。
その他、ドル円相場は円高方向に振れている。CPI鈍化の織り込み、7/28に開催される日銀政策決定会合にて政策修正観測が7/7 内田副総裁のインタビューで明らかになった。
「YCCはうまく金融緩和を継続するという観点から続けていく。(見直しは)金融仲介機能や市場機能に配慮しつつ、いかにうまく金融緩和を継続するかという観点からバランスをとって判断していきたい。」
日米の情勢を鑑みてドル円相場は高値144円後半を付け下落している。
日銀内田副総裁「企業行動にようやく変化」 一問一答:日本経済新聞
日本相場 振り返り
日経平均はドル円の動きに連動する一日であった。GU寄りから白色チャネルにタッチした後はひたすらに下落した。9:30 頃には@32000の節目を下にブレイクした。しかし、ドル円が赤色チャネル付近でヨコヨコした場面で日経平均もリバウンドを見せた。
円高の影響が少ないように思えるマザーズ指数も一日を通じて一貫して売られてた。値下げランキングでもグロース、スタンダード市場の銘柄が目立つ印象である。
前場では鉱業、海運など直近日経平均が軟調な日に好調になるセクターが上昇していた。引けでは、鉱業、銀行、水産、海運というランキングであった。米JPMのレーティング格上げ、ニッスイの養殖材料などでランキングに食い込んだ。
半導体、商社、医薬、輸送機器などは安値を更新していくような展開。5,6月大きく上昇していたセクターが総じて軟調であった。
日経平均空売り比率は44.2%と大きく下落した割には空売りされていない。
CPI下振れが現実となり明日以降、持ち直すことを期待してか空売り比率が下落した。
個別銘柄に関して
・9984 SBG
・4689 Z HD
・9434 ソフトバンク
SBG傘下のPayPayが米国市場を軸に上場を検討している材料が14:10ごろ入った。
・6526 ソシオネクスト
・8306 MUFJ
@1050で底堅めをする展開から75DMAを突破し上に反発した。
明日以降、下落トレンドである日経先物に相関することなく上昇していくか
赤色チャネル付近@1050でエントリーを考えたい。
7/14にJPM、7/18にBofA、バンクオブニューヨークメロンなど米大手銀行の決算が発表される
本日のJPMの格上げを素直に受け止めて強気に買いを仕掛けるべきかどうか明日以降検討したい。