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時計じかけのオレンジを見ちゃった

キューブリックの時計じかけのオレンジを見ちゃった。結論から言うと相当気分が悪くなった。完成された完璧な映画でもあったが、クソみたいな映画だ、と思った。言い過ぎだ、という人はぜひ見て見て欲しい。最初の10分の時点で分かる。時計じかけのオレンジの暴力描写は圧巻だ。あそこまでの暴力描写という物は常人には到底難しいし、あんな事を思いつくのがすごい。そして全てにおいて恐ろしいくらいハイセンスだった。映像美が美しく、全てにおいて少しも手が抜かれていない。でも、わたしにとってこの映画は不快感という気持ちが1番強かった。それが目的だしこれを見る私以外の人の多くがその感想を抱きその上で高く評価するだろうとも思うが、わたしはその趣旨自体もあまり好きになれなかった。刺激が強いものほど素晴らしいわけじゃないと思う。それは多くの場合、感覚が麻痺して錯覚しているだけだと感じる。
シャイニングや2001年宇宙の旅が素晴らしく、非常に人を引きつけるのは本当の闇の部分を隠しているからだと思う。その二作品で描写されているものじゃない場所で、すぐ近くで、もっと圧倒的な暴力という物が存在する。でもそれは最後まで正体を明かされない。だからミステリアスで魅力的なんだろうなと思う。こんな圧倒的な暴力描写を描ける人があんな救いのある終わり方を美しく完璧に描く。だからこそ、シャイニングが最も名作なんだと思った。
でもほかのキューブリックの作品もたくさん見ようと思った。

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