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【AC6 アーマードコア6】ルビコン開拓から始まる「賽は投げられた」ルート妄想考察

初めに、本考察に興味を持って開いていただき誠にありがとうございます。
私、アラツギとご友人MでACVIについて、あーじゃないか考察、こーじゃないか妄想と話しまくった結果、解釈をまとめあげた妄想考察文を書きたいと思い至り、本駄文を書かせていただきました。
これが皆様のACVIのストーリー理解。さらなる考察、解釈の足掛かりとなりましたら幸いです。

本考察は歴史ベースで賽は投げられたルートの大まかな考察をしたモノとなります。個々の考察要素の深堀はあまりしておりません。
また、レイヴンの火、ルビコンの解放者ルートについてはほとんど触れません。
本考察をお読みになる際の注意点としまして、まず、ネタバレしかありません。
続いてアーマードコアVIを3周、全てのルートをクリアしていることを推奨します。
伴ってACの用語などはあまり解説しておりません。
なお、フロム脳全開、独自解釈・妄想の塊であることを前もってお知らせいたします。
できる限り無理筋とならないよう務めましたが、ACVI情報の見逃し等による矛盾があるかもしれません。ご了承ください。
2万5千文字を越える考察となりますが、どうか最後までお読みいただけましたら幸いです。

また、考察に付き合ってくれたご友人のXアカウントURLを貼って置きます。
彼が本考察に使用している相関図を作った方です。
今ワーム砲を現実に召喚しようとしてるのでよかったら見てやってください。

前置きが長くなりましたが、ここから考察が始まります。
それではどうぞ、よろしくお願いします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

最初に作中情報などから大まかな歴史を推測します。
下記はルビコン史の年表を兼ねた目次となります。
賽は投げられたルートのルビコンは以下の歴史を辿ったと思われます。


大まかにこのような歴史を辿ったと思われます。

~プロローグ~
本編半世紀~1世紀以前の考察
:コーラル発見によるルビコンの発展

:ルビコンの地質調査、入植開始

この時期については恐らく情報がありません。
ゲーム内情報からかろうじて察せられるのが、政府組織・企業連合組織のようなものがルビコン調査技研を組織して、恒星間入植船ザイレムでルビコンにやってきた。ということくらいです。
ブリーフィングドキュメントによるとメガストラクチャ「グリッド」は「何世代にも渡って積み重ねられた哀愁がにじみ出るようにデザインした。」と書かれていたところから、少なくとも本編より半世紀、1世紀以上前だと思われます。

:入植前後で新資源コーラルの発見 コーラル研究の開始

ルビコン調査技研(以下、技研)のメンバーはもともと、ザイレムにのってやってきた地質・植生・開発調査のための研究員のはずです。彼らがコーラルを地質調査の段階か入植後に発見したかは不明ですが、人類トップクラスの叡智を持つ集団にとってコーラルはまさに未知との遭遇でしょう。
あらゆる学者が本来の目的、ルビコン開発をおろそかにした可能性すらあります。

:新資源に目を付けた企業達のルビコン開発参画

エルカノ、BAWSの前身企業による「グリッド」の建設など
最初は、これまで何回も行ってきた入植と同様の作業が進められましたが、新資源コーラルが発見されたときに大きく情勢が変わりました。
技研がコーラルの研究に追われ、調査・入植の遅れが目立ったころ、多くの企業がルビコンに強い関心を示し、コーラル技術の権益取得を狙って後から参画、ルビコン開発に携わりました。
辺境の開拓惑星なのにもかかわらず、あのメガストラクチャーを135個以上作成されるレベルとなると、それは膨大な数となり、そこにはエルカノやBAWSといった本編開始時にも残る企業の前身も含まれていたはずです。

:惑星封鎖機構の発足について

コーラルの発見、特にエネルギー資源として着目されたあたりから惑星封鎖機構(以下、PCA)、もしくはその前身となる組織が発足したものと思います。本考察では混乱を避けるためPCAで統一します。
なぜコーラル発見時期にPCAが生まれたのか。
それはコーラルのエネルギー資源としての価値や、危険性が解明されて居ないことに起因し、PCAの役割はこれらを留意し、ルビコンにコーラルを隔離して研究を進めさせるために生まれたと思われます。
価値について
これまで化石燃料系、核燃料系で稼いでいたエネルギー系企業や政府にとって、コーラルの存在は既得権益が脅かされるものであり、ルビコンの外に持ち出されることを危惧した組織にとって、金を大量につぎ込んで防ぐだけの価値があるはずです。
危険性について
現在、コーラルは未知にあふれ研究が未熟でありどのような危険性が存在するか、まだわからない段階です。人類が核物質による放射能汚染の危険性を理解せずに活用していたことを繰り返さないためという理由も立ちます。
以上が、ルビコンにコーラルを隔離して研究を進めさせるため、PCAがコーラル発見後近くに組織された背景とします。

:オールマインドの設立と発達

コーラルが要因で発足したPCAによる検閲や隔離、参画企業の限定が行われるとなにが起こるか。
そう、未来のコーラル権利を巡る、ルビコン内企業間戦争です。
ルビコンには統治者として影響力を発揮できるまともな組織は技研のみであり、企業は技研に逆らう意味がありません。我こそはと成果報告、資源献上して権利獲得に動くはずです。つまり、技研としてはわざわざ統治して安定させる意味がないことになります。
ここで乗っ取りを画策した企業がいたとしても、技研援護派の企業に防御されるか、持ち出しを予防するPCAに滅ぼされるかの二択と予想できます。
何はともあれ、複雑激化する企業の抗争に重宝され始めたのが傭兵達になるでしょう。
しかし、ある組織が傭兵を雇いたいと考えた時、相手の所属、実績、生死、スケジュール等を調べる必要があり、刻一刻と変わる情勢のなかでそんな悠長な事は出来ません。
これを解決するためにオールマインドが設立されていてもおかしくないはずです。
ここで、オールマインドは誰によって運営されたかという疑問が上がります。
結論として、完全自律AIによる運営に落ち着いたことでしょう。
設立こそあらゆる企業の合同出資ではあるものの、運営自体は公平性担保の為、どの企業、組織にも属さないAIによる運営が1番適しているとどの企業も考えが終着するはずです。
争いの激化によってオールマインドは比較的大規模なAI装置になっていた可能性があります。
上記をオールマインド設立、発達の考察とします。

:技研によるコーラル研究成果

コーラル発見からアイビスの火までに研究された成果として下記のようなものがあったと劇中資料、会話から読み取れます。時系列は羅列順です。それぞれ考察していきます。

:動力源の活用法確立
前項に記述したPCA発足、企業間戦争のすべての原因。
ACの動力から大型兵器までなんでもござれ、半世紀以上の安定した稼働も可能。無補給で稼働し続けているかは不明となります。

:自己増殖性の発見
PCAの存在意義の強化や 企業間戦争に拍車をかけたかもしれない事柄です。
詳しい増殖方法はわかりませんが、真空状態で密度を高めると増えやすいようです。
宇宙などの広い真空中では霧散してしまい密度が高まらず、そんなに増えないのかもしれません。
また、母集団の量も影響するようです。ルビコンに燃え残っていた量から原状復帰に50年かかっていました。
ストーリートレーラーより621がルビコン星外でコーラル注入の施術を受けていることから、極少量は持ち出されていたことがわかります。しかし、この量ではエネルギーインフラに使えるまで増殖するのに100~1000年単位でかかるものだと推測します。

:相変異の危険性の露見
コーラルが起こす大規模爆発のこと、もしくは大規模爆発につながる変化のこと。
後述するアイビスの火はこの性質によるもの。
高濃度、高密度、多大であればあるほど被害範囲が大きくなります。
また、爆発には指向性があり※インタビューより※被害地域以外であればルビコン上の建造物もある程度は残ったようです。
ただし加害範囲は膨大で別星系にまでその炎は届きます。

:群知能・情報導体について
ウォルターの発言、武器のコメントなどで説明があります。この性質を利用して武器の指向性や誘導性を持たせることや、アイビスシリーズに使用されるコーラル系戦闘AIが開発されたことにつながります。

:Cパルス変異波形の観測
Cパルス変異波形は、コーラルが生み出した知能だけではなく意識や自我を持った地球外知的生命体、純粋なルビコニアンです。
技研的には、ナガイ教授の口述筆記(5)より存在は認知されてはいるものの、人類に匹敵する意識を持つ存在ではなく、相変異の際に起きやすい反応。程度の認識なのかもしれません。しかし、意識が宿っている可能性も眉唾ととりながらも一定の支持があったかもしれません。
ACVIストーリーでの役割は、目玉であり、考察のキーであり、大体こいつのせいです。

:コーラルリリース論文の執筆
本考察の肝となる論文です。
コーラルが、高濃度、高密度に集まると疑似ブラックホールを形成、ブラックホールジェットを利用して銀河中に拡散してしまうといった理論論文と考えられます。
一番わかりやすい危険性は、拡散した先で増殖・高密度化する条件がそろってしまった場合、同時多発するコーラル時限爆弾がばらまかれるというものです。さらに深刻なのは汚染問題で、広まったコーラルは寒冷化を引き起こす※開発者インタビュー※とされ、従来居住可能だった惑星でも人類には過酷な環境に変化する可能性があります。
また、機械類の制御系へ付着した情報導体としての影響、無差別なエネルギー資源の発生。どれも人類社会に多大な被害をもたらす事象になります。
その他にも危険性をはらんでおりますが後述のアイビスの火事件を考察する際に解説します。

:バスキュラープラントの研究・開発
前述の複数の危険性を回避するために技研はコーラルの分散を目指したはずです。
しかし、バックアップする企業は、利益の最大限確保の為、コーラルをできるだけ増やし、効率的に輸送できることを求めたと考えられます。
このような情勢から、危険性は承知の上、比較的安全に一ヶ所に集積させ、増殖と輸送のための巨大建造物「バスキュラープラント」が開発されたと考察します。

:各C兵器及びアイビスシリーズの開発、製造
C兵器群は技研の戦力というより、危険物質コーラルを守るための兵器で、動力利用の実証実験目的で開発されたと考えられます。
理由の一つとして、AC「エフィメラ」のフレームはコーラル・既存ジェネレータどちらでも駆動可能なことが挙げられます。
※C兵器と明言されていないですが、C兵器の一種アイビスシリーズと明記されているAC「HAL」フレームも同様に動くのでC兵器として開発されたACフレームなのかもしれません。
また、シースパイダーも作中にてコーラルと既存ジェネレータのもので二種存在しているところから実証目的の開発とも取ることができます。
一方、アイスワーム ヘリアンサス型、2脚C兵器など、こちらはコーラル用に専用設計された兵器と思われます。
続いてアイビスシリーズについて
これらの開発は相変異やコーラルリリースの危険性が露見した段階で開発が開始されたものであると推測します。
アイビスシリーズは、ウォルター曰く「通常の防衛装置ではなくコーラルの破綻を防ぐ安全弁」、「脱出」前挿入ムービーにて「コーラル集中管理システムの名を冠したC兵器群」と説明されました。
文字通りの意味でしょう。この機体たちの存在意義はコーラルを管理し、コーラルが増えすぎた場合、コーラルの増殖より速く急速消費して相変異を防ぐことにあります。ついでに不届きものも始末できればお得。と考えていたかもしれません。
この為、技研は常軌を逸した機動力火力防御力を誇り、ジェネレータが無事、かつコーラルが周辺にある環境ならば再起動する兵器たちを生みだしたわけです。

:強化人間の発明
この技術はナガイ教授の口述筆記(2)から、第一助手によって研究、発明されたことが分かります。Cパルスを用いて人間の知覚を向上させているもので、それ以外の機能はわかっておりません。
手術方法について
ムービーからの推測ですが、体に刺さっている針とパルス系の金色のパラボラアンテナ装置が配置されていたことから、コーラル兵装の説明にあるEN干渉を用いてコーラルを操作して全身に浸透させていたようです。
他に脳深部コーラル管理デバイスを埋め込まれますが、これが身体中のコーラルを制御しCパルスを発生させるものと思われ、物語冒頭・終盤で行われた強制覚醒、強制昏倒などの外部操作も可能です。
補足になりますが、ムック本にて旧世代型強化人間はコーラル技術を用いた強化人間。新世代型は代替技術を用いたコーラルフリー強化人間であることがインタビューにて明かされています。

以上が技研によるコーラル研究成果の考察となります。

ここまでが、入植開始からアイビスの火が起こるまでの時系列が不明な出来事の考察となります。
本編で示されていないものばかりで、かなり妄想的な内容となりますが、PCA、オールマインドの考察は、後の登場人物の挙動に必要な要素となります。

1・本編開始 半世紀以前の考察
:アイビスの火の直近の出来事

ここからは比較的年数がはっきりとしてきます。
ドルマヤン、ウォルター、カーラが50年前のアイビスの火を生き残って存命のことから、平均寿命が80歳だとすると、50~70年前の出来事になります。しかし年代がわかったとしても、まだまだ妄想ベースで話を広げていくことになります。

:ドルマヤンとセリアの出会い

ドルマヤンの随想録(2)によると、ドルマヤンはある日、純粋なルビコニアン Cパルス変異波形のセリアと出会うことになりました。
彼らの出会い方について
ドルマヤンは青年期を流浪のドーザーとして過ごしたとエアがミッション中に紹介、またアリーナ説明にあります。
ドーザーはコーラル〇中の総称のようですが、ルビコンにいるということは元々企業のルビコン開発に乗じてやってきた労働者もしくはその子孫ということがうかがえます。
そんなドーザー生活の中でドルマヤンは奇跡的にコーラルが身体に浸透。強化人間と同様の状態に変化した後に事故等でコーラルの奔流を受け、Cパルス変異波形との交信 変性意識体験によりセリアとの出会いを果たしました。
ドルマヤンの随想録から、彼らは日々の生活の中、種族の違う者同士でしばしば共生について考え語り合い、現状の関係を歪と感じながらも交流していたようです。

:セリアの起源

完全に自然発生していたのか、人類によってコーラルが進化して発生したのか。実験によってコーラルに散逸した人の意識を核としたものなのか、不明です。
個人的に完全に自然発生していてほしいです。人類の要素が含まれていないところから発生した完全な地球外生命体の方がワクワクする。別起源の知的生命体が出会い、交流する。こっちの方がロマンですよ。ご友人。

:コーラル出荷計画始動

PCA監視の元、コーラルの研究が進んだ事で、危険性が十分に制御可能、人類社会も新エネルギーの受け入れ態勢が整ったとPCAに判断された時、このルビコンからコーラルを出荷する計画が始まったはずです。
当然PCAもこの頃は敵対的ではなく、バックアップしていた企業も人類のさらなる発展を望み、協力的だったことでしょう。
前述のバスキュラープラントの建造が始まり、ようやく利益に導けると権利を勝ち取った企業の喜びで活気づいた時期だったと思います。

:コーラル出荷反対運動

これまでの体制が変わり、コーラルが出荷されるようになったとき、当然のように反対運動がおこったと考えられます。
まず、どこでも条件さえそろえてやれば増殖するコーラルの特性上、わざわざルビコンで増やす必要がなくなり、ルビコンの価値が下がることを危惧した組織、コーラルの権利をとりはぐった企業、資産のほとんどがルビコンにある労働者やコーラルの恵みを享受するドーザーなど様々な面々が反対してもおかしくはありません。
そしてコーラルの出荷に対して別視点、ルビコニアンとして危惧したのがCパルス変異波形のセリアです。
彼女はドルマヤンとの交流の中で人類との共生について、一つの解を見つけており、その成就にはコーラルの同胞たちが分散されてしまうとなしえない。という結論になったはずです。
この解については後述のアイビスの火の真相で考察します。
ドルマヤンはセリアの共生計画に一部迷いを持ちながらも同意し、共生成就に動きます。
彼は技研・優勢企業・PCAに対し、コーラル出荷の妨害を画策しました。
セリアの計画を伏せたまま、反対派に対して今一度コーラルを持ち出すことの危惧を説き、協力をこぎつけまとめ上げ、勢力を拡大させていったと推測します。
こうして計画遂行を目指し、ドルマヤンとセリアは技研勢力を相手取る戦いに身を投じていくことになりました。
ドルマヤン自身も強化人間同然の肉体を生かしてACに乗り、戦っていたことでしょう。

:自由の表象レイヴンとの出会い

この戦いには多くの傭兵も絡んだものと思われます。その中には「捕虜救出」にてドルマヤン救出の際にレイヴンについて語ることから、この時代のイレギュラー。自由の表象_レイヴンも含まれていたと確信しています。
正直なところ、レイヴンについては技研とPCAを相手取って負けなかったのはイレギュラーが存在したからとしか考えられない。というご都合主義が含まれております。※でもこの方が熱いよね。

:アイビスの火の真相

続いてアイビスの火を起こした主犯について考察していきます。
技研がミスったわけでも、企業がやらかしたわけでもないと考えます。
技研は相変異爆発を起こさせないためにアイビスシリーズを製造し配備させていて十全な対策状況。教授もまじめに対処していました。
また、企業がわざわざ自分の食い扶持を燃やすわけはありませんし、自分らが爆発に巻き込まれるような真似をするならダーウィン賞モノの行いです。
もうお判りでしょう。主犯はセリアです。
セリアの導き出した人類・コーラル共生の解、それは技研にハッキングを行って持ち出した論文「コーラルリリース」を利用した全銀河へのコーラルの播種でした。
セリアの「コーラルリリース」が技研論文と違う部分は、Cパルス変異波形と人間の意識が乗せられているかどうかです。
意識の乗ったコーラルが広がることで人類とコーラルの共生はなされる。このようにセリアは考えていたと推測します。つまり、コーラルが一つに集まっていない状態でコーラルリリースが行われると意識の乗っていないコーラルが点在してしまい、これは意に沿わない結果となるのです
この為、まだすべてのコーラルがルビコンにあるうちに、そして一か所に集まったときを見計らいドルマヤンと一緒にコーラルリリースの発動を、「向こう側」に行く事を狙ったのです。

:第一助手の暴走

ナガイ教授の第一助手、彼はウォルターの父です。
彼はかなり謎です。ウォルター主観ではアイビスの火の元凶が第一助手であると集積コーラル到達ミッション前の昔話「教授はウォルターの父の罪をかぶってコーラルを燃やした」と話すことからわかります。
しかし、彼はなぜコーラルを燃やしたのか、その目的が不透明です。
これを考察していきます。かなりつよい妄想が入ります。
考えられる説として、ナガイ教授の口述筆記(3)から第一助手は何らかのコーラル事故で妻を失ったことが伺えており、その死は外傷ではなく、意識だけがコーラルの中に散逸したようなもので、ここにセリアがつけこんだという説が考えられます。
セリアはいずれ起こすコーラルリリース計画について、技研内部にも内通者を用意することを画策したはずです。
彼女はコーラルリリース論文を覗いたルートから、他の論文や書類などにメッセージを仕込んで文通を狙い、第一助手がそれに応答した時、コーラルが意識を持つこと、コーラルリリースで人間を超越できること、その過程でコーラルに散逸した妻と再開の可能性示唆等でそそのかし、手引きさせたと思われます。つまりゲンドウムーブさせたわけです。
その前提条件として強化人間化が必要になることも知らされ、ここから、第一助手による狂気の強化人間開発が開始されたという推測です。
STK(過去の画家)のログにて第一助手は精神混濁症状が見られるとあります。強化人間の副作用にある性格の変化や感情の欠落などを考えると、すでに強化人間になっていた可能性もあり、セリアと交信できていた可能性すらあります。
まとめますと第一助手は、妻との再開を願いセリアに協力し、主犯と誤解されるレベルの行動をアイビスの火事件で行ったということです。
なおセリアにとっては、コーラルリリースのトリガー要員予備で体のいい駒、キープ君だったことでしょう。

2・本編開始前 半世紀頃の考察
:アイビスの火事件の内容

:アイビスの火 発生前24~48時間

ここからはアイビスの火直前で起こった出来事を考察していきます。
ナガイ教授の口述筆記(4)から火の48時間前、コーラル増殖が観測されています。
コーラル増殖の犯人はセリアに協力した第一助手だと思われます。内容はコーラルリリースの威力を上げるため、第一助手はすでに稼働していたバスキュラープラントを限界稼働させ、以降の操作を不能にしていたと思われます。
教授もまだこの段階では安全弁による処理で片が付くと考え「アイビスシリーズ」に出撃を指示しています。
コーラル増加の目的について、単に増やしただけではすぐに安全弁に消費され元の量に戻ると考えると、威力増強は副目的であったと思われます。
セリアは技研にハッキングできるほどの存在ですから、当然前述した安全弁について把握していたはずです。
主目的は技研内で製造されていて手出しのできなかったアイビスシリーズをおびき出し、ドルマヤンとレイヴン含めたイレギュラー達で殲滅することにありました。
第一助手はセリアとの手引きの一つにアイビスシリーズの発進妨害を行っていたものと推測します。
しかし、いくらかは第二助手※カーラ※の手によって妨害工作を無効化、発進したと思われます。
セリア自体も本編のエアと同様コーラル搭載ACに乗ったり、一度機能停止したアイビスシリーズの再起動中を狙って侵入し、制御を奪って一緒に戦っていたものと思われます。
結果としてドルマヤンたちは出動したアイビスシリーズの殲滅に成功し、妨害工作を終えた第一助手もコーラルリリースのトリガーとなるべくやってきており、コーラルは増加中、セリアの計画は成就寸前となりました。

:アイビスの火 発生前12分~24時間

最終的にこの計画は失敗に終わりました。
この土壇場でドルマヤンは人類のためを想い、「向こう側」に行かない事を選択したのです。
セリアの意思に背くことを決意した彼は、セリアの乗った機体を撃墜します。※ここでドルマヤンは倒し切れず、レイヴンがとどめを刺すとかなり熱い。
乗り換えを防ぐためにも第一助手は同時に消されたはずです。
こうして、コーラルリリースは防がれ、「コーラルはルビコンと共に」なるはずでした。

ここで教授の選択により、事態が大きく変わります。
技研は現在、第一助手の裏切りによってコーラルは増殖し続け、さらにアイビスシリーズを喪失した状態です。被害のない阻止が困難になった教授は、できうる限りの対策を講じたはずです。
まずは身内の脱出、第ニ助手と当時少年であったウォルターを予測される指向性加害領域の外に逃がすこと。
次に各企業に脱出の指示を出すこと。
そしてできるだけ情報を残すため、あらゆる観測データの保存、送信などをしていたと考えられます。
ナガイ教授の口述録(5)から、ここで奇妙なデータを観測しました。変異波形発生の兆候です。
この時、ナガイ教授は線と線が繋がるように黒幕が眉唾であったコーラルのルビコニアンである事に確信を持ったことでしょう。そしてその存在がただの爆発ではなくコーラルリリースを狙っていることも察したはずです。
この時ナガイ教授は、その発動の前にコーラルを燃やし尽くすことを決意しました。
また、コーラルが残っていたらいずれ同じ事が起こると結論づけ、持てる手段で何としても今集まっているコーラルを燃やす。現在はそうする他なく、燃え残るであろうコーラルについては、PCAに教授の権限で指示をだし、見つけ次第燃やすように手配したことでしょう。そして、現在のコーラルリリースが防がれている状況を把握できなかった教授は燃やすことに尽力したのだと考えられます。

※アイビスの火 発生※

アイビスの火情報ログから教授の「やるべきことは全てやった」との発言から、
幸か不幸か着火は成功し、わずかな数を残しコーラルは焼失。周辺の星系を飲み込む大災害となりました。

:アイビスの火 鎮火後

ドルマヤン レイヴンはセリアが組んでいたであろう腹案、つまり事故や失敗でコーラルが燃えてしまった場合の対処法を使い、どうにか生存したことでしょう。
そして、ドルマヤンに倒され、コーラルの相変異爆発に煽られコーラルと共に焼失したかと思われたセリアは消滅を免れていたものと思います。
ドルマヤンの揺れる想いに勘づいていた彼女は最後の保険として、第一助手の補助の元、自分のCパルス変異波形を元に自我AIを構築、あらゆるサーバー、情報媒体にそれを仕込んでいたものとします。
この大災害の状況でエラーを起こさず稼働していたオールマインドのサーバーで、Cパルス変異波形を失いつつも、AIとして息を吹き返したのです。
ここでドルマヤンの導き出したコーラルとの共生はコーラルを人の世に放たずルビコンに留めておくこと。すなわち「抑圧と搾取」であるとセリアは認識してしまいました。
この計画失敗からセリアはあやふやで突然意思を曲げるような人類同士の統率では不十分と考え、人類には支配者が必要であり、コーラルによって支配されることこそが正しい共生だと導き出し、実行に移すことを決めたのです。
そのためにはコーラルをもう一度集め、リリースを行う必要があります。その前にコーラルを燃やし尽くされてはたまらないため、各種情報工作を行いました。
PCA・技研のサーバーがアイビスの火でエラーを起こしている隙にバックドアを仕込み
教授がPCAに向けて発令したコーラル完全焼却命令を書き換え、コーラルの管理と増殖の放置「何もしなければ、安定する。人の手に渡さなければ問題はなく、ありのままを保て」という惑星封鎖するように指示を書き換えたのです。
その後、セリアは人類を支配するにはどうすれば良いかを模索しだし、導き出した結論は何者にも負けない絶対的な力を持つことでした。
幸い今の住処は、自分すら殺しきったドルマヤン、レイヴンを含む数多の傭兵の情報を保存しているオールマインドです。
日々、過去データから「最強」のサンプルを見つけ出す作業しているかたわら、チラホラと依頼が貼られ、活動を再開した傭兵がいることをオールマインドと一体になったセリアは情報として受け取り、彼女は呆れたことでしょう。
しかし同時に感心したはずです。そして「最強」へ至る方法に未だ闘争心の残る傭兵を観察し、競わせる事で突出した個人を見つけ出し、自分に戦闘データを取り込むことが出来ればより良いと考えついたことでしょう。
そして、傭兵達をより詳しく観察するためにオールマインドを運営するAIに成り代わり、闘争の激化を狙いバトルログを集めさせるように仕向け、最強の肉体を得るためにACパーツの製造に着手したと考えます。
同時に次の候補者を選ぶ事も可能なためオールマインドは天職だったとセリアは1人喜んだかもしれません。
以上がセリアがオールマインドとなった成り行きの考察です。以下、セリアはオールマインドと呼称します。

下図がアイビスの火事件をまとめた相関図です。

「アイビスの火」前夜の相関図

3・本編開始前 半世紀~直前の考察
:アイビスの火後の世界の変化と出来事

:惑星封鎖機構と強制執行システムの完成

アイビスの火により多大な被害を被った人類は、教授からの遺言※オールマインド編集済※ を聞き、ルビコンの惑星封鎖とそれを強固にする強制執行システムの構築に動きました。
表向きにコーラルは完全に消失したものとして汚染区域に立入るモノの排除や除染活動、コーラル技術の隠ぺいを行っていましたが、
オールマインドの策により、コーラルの復活・増殖を見過ごし、あるべき姿のルビコンに戻すことを理念としてました。
ゲーム内資料から読み取れますが、しばらくはルビコン内で、強制執行システムの構築、技研都市の隠蔽、ウォッチポイントαの建造などを行い、全て済んだ時、惑星内の活動はコーラル管理観測施設、ウォッチポイントデルタなどの警備のみと比較的少数で対応させていた模様です。
ここで重要なのが、オールマインドは強制執行システムには関与できなかった。という部分です。
本編中のログ:強制執行システム(ゴーストMTから収集)によると強制執行システムの掌握および、システムの場所を把握できなかったようです。
:掌握できなかった理由
PCAが星外から既存のAIを持ってきて強制執行システムを構築したため、前もって介入できなかった。さらにアイビスの火の爆心地近くのネットワークはまだ復旧していない状況で、ほぼスタンドアロンで構築されていたからバックドアを仕込めなかったことが考えられます。
:場所がわからなかった理由
ルビコン上のいろんな場所で建築が進んでおり、ネットワークもズタズタであるために具体的な場所までは把握できなかったと思われます。特に技研都市は最重要機密。封鎖システムを構築する側も、情報統制にかなり気を使ったはずです。
さらにコーラルの集積地の場所は知っていたことから特に調べていなかった。
もしくはオールマインドの保有戦力ではアイスワームを突破できなかったと考えます。
そんな重要なAIは地下深くに作らず、普通守りやすくて手出しできない衛星に仕込むでしょ!という先入観もあったのではと考えます。
以上が、PCAと強制執行システムの完成。そしてオールマインドとの関係です。こうしないと後述の考察に支障がでるので、かなりバイアスのかかった考察となっております。
最後にオールマインドがPCAに対して仕込んだバックドアから指示できるものとできないものを羅列します。
指示可能 一部C兵器(ヘリアンサス型、ライダーキック二脚マン) 惑星封鎖機構の直属部隊 ※戦艦・特務機体・HC・LC・SG
指示不可 強制執行システム直轄の機体・機能 ※衛星砲・バルテウス・エンフォーサー・地下本体付近の狙撃レーザー アイスワーム
このような区分けになると思われます。ただし、動くのは人間の為、自律兵器に対してはまだしも有人機体には正当性のない指令はできないような印象を作中から感じます。

上記が、PCAと強制執行システム、そしてオーツマインドとの関係です。
下図が関係をまとめた相関図です。

ALLMIND≠封鎖機構?相関図

:ルビコン解放戦線の始まり

アイビスの火から逃れることのできた入植ルビコニアンは生き残る為に身を寄せあったはずです。
その中で、ドルマヤンはアイビスの火の真犯人ではなく、ルビコンの為に危険を顧みず技研に立ち向かった英雄として多くの信望と人が集まったことでしょう。
そして信望をよせる人々に自分のような過ちを犯す者が現れないように「コーラルよ ルビコンと共にあれ コーラルよ ルビコンの内にあれ その賽は 投げるべからず」と警句を唱えていたのだと思います。
しかし、その真意は図られないまま、単純にコーラルは入植した者の物だ。という形で広まることとなったと思われます。
そのうちドルマヤンは指導者として担ぎ上げられ、自分たちのコーラルを利用した生活を抑圧するPCAに抵抗、そして来る企業進駐への対抗組織となるルビコン解放戦線(以下、RLF)が始まったものと推測します。

:オーバーシアーの結成

ウォルター、カーラを筆頭に脱出できた技研職員、アイビスの火の被害者を筆頭にコーラルの撲滅を目指して設立されたと考えられます。
もう全て焼失したものと思われていた存在をなぜ撲滅するような組織を結成したのか。
コーラルアンチ組織のオーバーシアーは、コーラル被害を防ぐために組織されているPCAに対して協力的な姿勢を見せてもいいはずです。作中でもウォルターは初手ヘリ撃墜を指示することから、PCAを敵視しているように感じます。
考察として、妄想ベースですが、オーバーシアーがどうにかPCAから情報を抜き取ったところ、PCAはコーラルが残存していることを把握しているのにも関わらず、コーラルを燃やす所か増えても何も対処していないことがわかってしまった。というのが決め手だったと思います。
ここからウォルター、オーバーシアーは、教授からは燃やし尽くす指示を受けていたPCAが働かないのであれば、燃やすのは自分たちしかいないと決意したのです。
この推測は前述のオールマインドが教授の遺言と指示を歪めてPCAに伝えた。という考察に繋がり、補強にもなります。

※ブランチの暗躍。惑星封鎖機構攻撃、コーラル現存のリーク※

作中、先代レイヴンが所属していた独立傭兵集団「ブランチ」についての考察です。
ブランチはアリーナの説明によるとコーラルのリークの前後にルビコン入りしており、PCA施設に対して、度々攻撃していたようです。
そして、カタフラクト撃破ミッションの無線でその行いが明らかになり、本編の物語スタートに直結するコーラル残存のリークはブランチに所属するレイヴンが行っていました。
これによって企業がルビコンを訪れ、企業、RLF、PCAの三つ巴の戦争に発展していくわけです。
さて、ブランチは傭兵集団です。傭兵集団が何の目的もなくにふらっと入星の厳しい星に向かうとは思えません。リスクが高すぎて金を稼ぐためとも思えません。つまり、誰かがブランチにコーラル残存暴露を依頼したと考えるのが自然です。
本考察ではドルマヤンがブランチに依頼したと推測します。
RLFのトップ師父ドルマヤンが、なぜ企業を誘致するような真似を依頼したのか。
答えは単純です、彼はまたコーラルがまた外に出ようとするのを恐れたからです。
セリアのコーラルリリースを止めた彼は日々のコーラル井戸の様子からコーラルの残存は把握していたと思われますが、何かしらの手段でコーラルが増加し続けていることを察知したと思われます。
このため、アイビスの火の事件を再現をさせない為、何とか適度に燃やせないか、減らせないか思案したところ、どう考えてもPCA連中を下せないと結論に至り、企業の利用を画策したものと解釈ができます。
ここでなぜレイヴン(ブランチ)が選ばれたかですが、それはアイビスの火をくぐり抜けた傑物達であり、たとえ代替わりしていてもその強さに信頼があったのだと思われます。
先立ってルビコン脱出、シュナイダーに入社していたフラットウェイを通じてブランチに依頼を送っていたことでしょう。
そしてブランチはドルマヤンの予想通り、見事依頼を達成したということになります。
上記がブランチの暗躍についての考察になります。

:ベイラム・アーキバス進駐

コーラル残存の報告を受けてルビコンに侵入した星外企業達です。
汎用兵器MT自体はBAWSから購入していたようですが、ぶっちゃけ、あんな大規模な部隊、人数がどうやって封鎖システムを抜いてやってこれたのか、全く分かりません。
また、オールマインドへの傭兵登録もできていることから621のような誰かの名義を借りたとも考えられません。
ここは考察のしようがないのでスルーします。
オールマインド的にはコーラルリリース第一条件達成の為に必要な事だったので特に支障はなかったのだと考えられます。

:オーバーシアー活動本格化

星外企業が動き出したことで、オーバーシアーもルビコンに向かいやすくなったと思われます。
信用ならないPCAに代わって今度こそコーラルを燃やし尽くす。この目的のために本格的な作戦を実行していきました。
作中のテキストからカーラは現地に密航後はRadに入社、実権を掌握。
その後はウォルターがルビコンに傭兵を送っても悪目立ちしないようにRad製ACパーツを密輸したりアイスワーム特攻兵器を作成したりしてすごしていたようです。
ウォルターはルビコンの外で活動し、コーラル技術で作られた旧世代型強化人間を見つけ出し購入、作戦を遂行させていったようです。コーラルの大集積所捜索方法を模索するため、PCA施設の襲撃しコーラルの特性情報を取得、コーラルの一つに集まる性質を利用するためにコーラルの大気中放出を狙い、ウォッチポイントデルタ襲撃作戦を構築していたことと思います。
ウォルターがなぜ旧世代型にこだわったかですが、ルビコン外のコーラル・その技術を残らずルビコンに戻す目的と、親父が発明した強化人間に対しての一つの贖罪を兼ねていたと思われます。
そしてついにコーラル集積地への道をつかみ、作中の主人公 621を購入し、ルビコンに密航させることにしたのです。

4・本編開始「密航」賽は投げられたルートの考察
:621の選択とオールマインドの干渉

本考察では賽は投げられたルートについて解説していきます。

1週目と違って変化しているのはレイヴンのアリーナランクについてでしょう。
ウォルターがダメといったのは「ランク外」「企業所属」「失効済み」なので高ランクでも独立傭兵であればよかったと思われます。さすがにトップランクのライセンスは躊躇したかもしれませんが、その後のルビコプター戦を見て問題なしと判断されたと思います。

・チャプター1

:ウォッチポイントデルタ襲撃前
    オールマインドに見つかるキッカケ

621は前述したコーラル残存をリークしたレイヴンのライセンスを盗んだわけですので、当然レイヴンのリークを知るRLFにとって敵に映ります。しかし前レイヴンの撃墜を確認していた場合、ライセンス間借りはよくある出来事で、中身は別になっていることを予測していてもおかしくありません。
この為、多重ダム襲撃でRLFから裏切りの取引を持ち掛けられたと思われます。
レッドガンACの撃破を請け負う選択によって、RLFにとって大罪を犯した前レイヴンは死んだことが確定し、今回のレイヴンはRLFに協力的であることがわかったということです。

:武装採掘艦護衛

上記の行いから、ストライダー防衛の依頼を回されます。※依頼消化順では説明がつかない部分ですがミッション並び順通りの時系列が正しいものとします。
さてストライダー護衛を受けミッションが始まると、ストライダーがC兵器に襲撃されています。
これを排除した後、受信したメッセージによると、RLFを排除したい勢力がいると話し、レイヴンにも警告をしてくれます。
さて次に誰がC兵器をけしかけたかですが、作中PCAしかC兵器を運用できる勢力はありませんでした。しかし、彼らはC兵器の投入には非常に消極的で、PCAに対して危険行為を働いていないストライダーを攻撃したのは少々違和感があります。
ここでRLFを恨んでいる存在が一つ、オールマインドが上がります。かつて自分を裏切った人物が首領を務める組織ですので可能性は十分です。
なぜただの傭兵支援システムがC兵器を操れるのか。
それは過去、前述したオールマインドがPCAに仕込んだバックドアから指示をしたものとします。
このミッションによりオールマインドはストライダー撃沈後、目撃者の独立傭兵を排除しようとC兵器けしかけたものの予備機含め全て撃破された事に驚愕し、独立傭兵C4-621、復活したレイヴンに強い興味を持ったのだと考えられます。

:強制監査妨害

ここから621に対するオールマインドの干渉が強くなります。次の干渉は強制監査妨害です。この依頼は傭兵登録のされていない傭兵ケイト・マークソンの依頼です。
一先ずケイト・マークソンの正体はオールマインドです。声・機体構成から匂わせ満載で考察による補助なしで正体がオールマインドであるとわかります。
また、傭兵登録してない傭兵が傭兵支援機構を通して依頼できるとは思えません。これが可能なら621が名義借りをする意味がなくなるからです。こんな無法ができるのはオールマインド自身くらいなのが読み取れます。
さて、ミッション内容ですが、強制監査部隊が来るから撃退しろというのが大筋です。実際、送り込まれたPCA部隊はかなり過剰な戦力でした。MTが10機以上、LC機体が5~6機、特務機体が3機という大盛り具合です。ウォルターも監査にしては大袈裟すぎると称しています。
さらにPCA部隊とケイトの発言があまりにも意味深です。PCAの監査はLC機体が撃破されると「やらせるな。今回の監査は優先遂行プログラムだ」と発言し、ケイトは特務機体を追い詰めると「…大きすぎる」と発言します。
これらの意味を紐解くと、この監査自体がオールマインドの指金で実行され、オールマインド自身が妨害するある種のマッチポンプと推測ができます。
次にこのミッションがオールマインドの指金である考察ですが、優先遂行プログラムだという言葉から、通常の任務より重要なものであるとわかります。
BAWS第2工廠に存在する重要なものとしてあげられるのはコーラルのわずかな井戸です。
1週目ではオールマインド直属のスッラ部隊によって壊滅させられていました。
コーラルの井戸を守りたかったのであれば、スッラ部隊で事足ります。前述の考察でPCAとオールマインドにはつながりがあるとしていますので、監査を妨害したいのであれば、PCAをオールマインドは止めることができたはずです。
つまり、オールマインドは監査の防止とは別の意図によって、かつわざわざ「優先遂行プログラム」という重要度を付加させて監査を指示した。ととることができます。
次に、なぜオールマインドが強力な部隊を呼び、621と共闘して撃滅する自作自演を狙ったのか。
これはオールマインドが621の力を試すためだと思われます。
武装採掘船護衛にてC型兵器を全滅させ、壁越えを果たした621の力を間近で確認したいという意図が見て取れます。ケイト自体は壁越えの傭兵を全面に褒めており、その実力に興味があるそぶりを見せています。
そして意味深なケイトのセリフ「…大きすぎる」です。これはシリーズファンからすると強い意味を持ちます。この発言は過去作にてAIが常軌を逸した力を発揮する主人公に対して「恐怖を覚えるほどにその力を認めたイレギュラー」という意味になります。
つまりオールマインドは621に対して大きな力を感じ取り計画実行の障害、もしくはカギになると踏んだと汲み取ることができます。
※詳しくは「大きすぎる、修正が必要だ」で検索するとよいでしょう。

:ウォッチポイント襲撃

情報ログ:変異波形反応から、ウォッチポイントデルタの施設の破壊、それによるコーラルの奔流でエアをその身に宿すことがスッラの目的で、オールマインドの指金であることがわかります。
また、スッラがPCAを総スルーして621を待ち構えることが出来たのはオールマインドの手引きがあったとします。
他に、スッラの機体構成をみると、施設破壊の報告を受けたPCA強制執行システムによって派遣されるバルテウスに対処する予定だったと推測されます。
オールマインドはウォッチポイントに現れた621についてこの段階では計画の邪魔としかならないため、スッラとゴーストMTで排除させる予定でした。しかし、621はこれを破り、エアを宿しました。
本来であれば計画は頓挫したでしょうが、賽は投げられたルートでのオールマインドは、計画の軌道修正を図り621をスッラの代わりにできないかと考えていたようです。

以上がチャプター1のあらましになります。下図が関係をまとめた相関図になります。

序盤のルビコン勢力相関図

・チャプター2

:機密情報漏洩阻止

ミッション終盤、コヨーテスに雇われたイグアスに襲撃され、後にイグアスもろともゴーストMTに襲われます。
今回のオールマインドの干渉は621がエアを宿しているかの確認と、イグアスの素質調査が目的だと思われます。
621にエアが宿っていることを確認した後は、イグアスを621(エア)に近づけ、頭痛や耳鳴りなどのCパルス変異波形への反応をみて、それを宿す素質があるか観測していた。ということです。
彼らを下した後、エアがゴーストMTの暗号通信を解析します。解析によると「621はリリース計画の危険因子である」と通信されていました。
この意味は、アイビスの火の時のレイヴンと同様の強さを見せる621に対する危機感とエアと621の結びつきが強固であり、このままではエアを回収することが困難=計画失敗する可能性が高いという意味だと考えられます。
この観測でエアを奪うために621を殺す方向の計画が立てられ、イグアスは奪ったCパルス変異波形を植え付ける候補者に仕立てることに決まったと考えられます。

・チャプター3

:無人洋上都市調査

オールマインドはミッション中、ECMフォグが晴れた瞬間にウォルターの通信を遮り621に通話をかけ、ACが向かっていることを警告します。
この時現れるPCAのSGヘリは攻撃行動をしておらず、外部スピーカのような音声で話しかけてきます、このことからオールマインドは封鎖機構のヘリコプター程度なら割と簡単に使うことができると推測できます。
また、エアも敵性反応についてはACにしか言及せず、ヘリには触れていないことから正しいことがわかります。
ACでロックできるのはまだIFFが交付されてなかったからとか、封鎖機構機体はデフォルトで敵設定であったものとします。ヘリ撃墜後も外部スピーカーっぽいのはなんででしょうね…。撃墜された後もスピーカーはのこっていて喋れたとかでしょうか。
さて、ヘリ撃墜後にオールマインドは、ACアストヒク サム・ドルマヤンの撃破を依頼します。
ドルマヤンは過去、アイビスの火の事件にてオールマインド(セリア)を裏切った人物ですから、前々から消す算段は立てていたものと思われます。
とはいえ、さすがにRLFのトップを消すのは簡単ではなく、本人の技量も高いことから暗殺計画は難航していたはずです。少ない可能性ですが、再度コーラルリリースに利用するために残しておいたのかもしれません。
ザイレムの存在を知るものは少数で、まだECMも晴れ切っていない状況、相対するのはイレギュラーですので消すのには絶好の好機といえます。
また、他のトリガー要員が増えてきたことも殺害に踏み切った理由になるかと思います。

なぜ洋上都市にドルマヤンがやってきたのか。
ドルマヤンはアイビスの火事件で警句、
「コーラルよ ルビコンと共にあれ コーラルよ ルビコンの内にあれ その賽は 投げるべからず」
と悟りをだしており、つまりはコーラルリリースとルビコン外へのコーラル持ち出しを防ぐことに注力して生きてきました。
ドルマヤン救出の際、レイヴンという傭兵の名を聞いて、アイビスの火の出来事を思い出したのでしょう。RLFの仲間に621の素性・戦果を聞き、自身がそうであったようにイレギュラーの再来を察知して「ルビコンの脅威」と断定。排除に動いたのだと思われます。
ドルマヤン撃破の際は「セリア…臆病な私を許してくれ」 621撃墜の場合は「これでいいのだ…わかってくれ…セリア…」となります。
上記からドルマヤンはコーラルリリースについてセリアを裏切り、成し遂げなかった自責の念と人類の滅亡を防ぐ道義心の葛藤が今も続いていたことがわかります。
その後、オールマインドは「ルビコニアンの言うコーラルとの共生は抑圧と搾取である」と論じます。人間が宇宙に出ることを許されず、奴隷として消費されているというように捉えるとわかりやすいと思います。
まとめますと、ドルマヤンは過去の出来事がフラッシュバックし、衝動のままルビコンの脅威の排除に動き、敗北。オールマインドは復讐と不要になった予備の排除を621に依頼して目的を達成した。ということになります。
ここで621が倒されてもリリースの障害排除に繋がるので無問題だったことでしょう。

:コーラル輸送阻止

ミッションブリーフィングそのままの内容です。
前述のコーラルリリース時に母集団以外のコーラルの存在、意志を持たないコーラルが点在してしまうことを恐れたことでこのミッションが依頼されたのだと思います。
ケイト・マークソンが、5機しか処理できないとかなんとかは、この際無視します。
このミッションから621を力押しで排除することは得策ではないと考え、懐柔・トリガーとして取り込む算段を立て始めたと思われます。

・チャプター4

:ヴェスパー3排除

裏切った旧世代型強化人間の排除のミッションです。
V.IIIオキーフはオールマインドの計画を知り、自分がコーラルリリースのトリガーになってしまうと日々の人間たる生活、上手くもないメシと風味の足りないフィーカ(コーヒー)を味わうことすらできなくなることに虚しさを感じて裏切ったのでしょう。
アリーナ説明にある通り、旧世代型から新世代型強化人間への転換手術を受けたことで、トリガーの資格を喪失、アーキバスの情報を流すもオールマインドから命を狙われるようになり、最終的に621に始末された。ということだと思われます。

:集積コーラル到達[ALT]

メーテルリンク及び五花海を撃破後に連絡がはいり、このまま進むとスネイルの策にはまることを警告し、さらにスネイルを倒せばあとの雑事はオールマインドがやると通信が入ります。
スネイルと戦闘しているとイグアスがあいつらの言う通りといいながら戦いを挑んできます。ここで彼らを倒すとオールマインドから「あなたは我々の一部です。オールマインドにようこそ」と言われます。
余裕っぽそうですが、イグアスはこの時点ですでにオールマインドの手先のはずで、あいつら=オールマインドだとすると、AC4連戦をさせて621を倒そうとしていた節があります。
しかし、621は難なく4機のACを倒したため、どうにか倒す・取り込む隙を作るため、621とエアを迎え入れたわけです。
ここで不幸にも敗北して生き残ってしまったイグアスは、脳みそか意識かを回収されてラスボスの機体に乗せられていたことでしょう。この二択は耳鳴りがラスボス戦でもしていたようなので脳みそだったと思われます。

・チャプター5

:失踪

コーラルリリースまでオールマインドが保護をしてくれる。保護のためにウォッチポイントαから出て、失踪しようというミッションです。
ここで散々企業組織は脆弱だのなんだ言い始めます。最後、合流地点で障害を排除した後リフトが下りてきて、レイヴンの傭兵情報は抹消、オールマインドにドナドナされます。
この後、オールマインドは秘密裏にザイレムに621を輸送、眠らせたまま船倉に隠します。
恐らく、コーラルリリースを発動するにはコーラルの母集団に近づく必要があり、近づく際にはアーキバス、RLFの妨害が予測されます。
これらの露払いをオーバーシアーに任せ、ザイレムで楽に連れて行ってもらおうと考えたようです。※これって無賃乗車※
結果的に目論見は上手くいき、コーラル母集団、ザイレム衝突限界直前までバレること無く接近できました。

:ザイレム制御修正

コーラル母集団に近づくことは出来ましたが、このままではオーバーシアーの計画通り、バスキュラープラントにザイレムが突っ込み。コーラルはただ爆発するだけとなります。
バスキュラープラント目前となり、完全にアーキバス、解放戦線の妨害の可能性が無くなったタイミングでオーバーシアー排除に動く必要があったと思われます。
621はオーバーシアーの排除が済むまで眠ってもらう予定だったと思われますが、ザイレムの制御を奪うゴーストMTがこのタイミングでカウンターハッキングで奪われてしまいます。敗因は、機密情報漏洩阻止ミッションで送り込み、破壊されたゴーストMTがカーラに解析されてしまったことです。
この為、621を緊急で起こして尻拭いを指示した。ということでしょう。

:コーラルリリース

最後の決戦です。オールマインドはCパルス変異波形のエアと強化人間C4-621を取り込むことを狙っています。
まずはエアを取り込む理由ですが、アイビスの火の考察で述べたようにコーラルリリースで自身の意識を載せて全銀河に広めるためには、Cパルス変異波形が必須であり、過去オールマインドはCパルス変異波形セリアであったとき、アイビスの火から逃れるためにAIになり、Cパルス変異波形を失ったとしました。
これを取り戻すためにエアをとらえ、自分の意識に上書きすることで自分がコーラルたちの上位、意識の共有ができる存在になろうとしている。というのが理由になります。
オールマインドはAIからCパルス変異波形に戻ることを考えていたため「あなたの同胞は我々を受け入れるでしょう」の発言もおかしくはないように思います。
他にもCパルス変異波形を用意できなかったかと疑問に思いますが、これまでエアが誰にも知覚されることがなかったと発言があることから鑑みるに、他のCパルス変異波形は存在できなかったものと考えています。
銀河単位か星単位かは不明ですが、明確な意識を持つCパルス変異波形は一人だけ、つまりエアはセリアが滅ぼされたから発現できたと推測します。
※ナガイ教授がアイビスの火直前に観測した変異波形発生の兆候はセリアではなくエアだったわけです。

続いて、621を取り込む理由です。
正直、621がコーラルリリースの危険因子なのであれば、失踪ミッションで621を保護した後、脳深部コーラル管理デバイスの主導権を握った時に殺してしまうのが確実です。
同時に、エアを手に入れられるのでCパルス変異波形を取り戻すことができたでしょう。
Cパルス変異波形になっていれば、ザイレムでのハッキングも苦戦せず、封鎖衛星砲もエアがやったように制御できたかもしれません。危険因子をつぶすことができ、選択肢も増えるこの方法が確実であったと思います。
ではなぜ生かしたまま船倉に運び、最後も「戦い」で621を倒して取り込もうとしたのか。
これは最強のイレギュラーのバトルログを欲しがった。これに尽きると思います。
オールマインドが最強の存在になり人類を支配するために、本来であれば最強のイレギュラーである621の人間の意識とオールマインドのCパルス変異波形意識でのコーラルリリースが理想であったと予測します。
ですがCパルス変異波形を手に入れるには621を殺さなければならず、この理想はかないません。
代替案として、少しでも最強に近づくため、イレギュラーの621を倒すことで得られる最高のバトルログを欲し、集めたバトルログを統合したかったとすれば辻褄が合います。
無謀にも思えますがオールマインドには奥の手があったため、コーラルリリース最後の仕上げとして621を戦闘で倒すことを選んだと思われます。
奥の手については後述します。

イグアスの役割について
イグアスはオールマインドにとって都合のいい苗床役に選ばれていたようです。
長年ベイラムの傭兵をやっていた戦闘技能。頭痛、耳鳴りからCパルス変異波形の適正を持つ旧型強化人間であることからオールマインドに目をつけられたものと思われます。
イグアスは戦闘中「俺ん中にも大勢いるぜ。てめぇにやられた残りカスが」と言います。これは、散々621とその他の傭兵達が集めたバトルログのことだと思います。
オールマインドが欲したのは、バトルログを統合して植え付け、活用できる素地を持った入れ物。そしてCパルス変異波形用の入れ物です。この役割にイグアスはピッタリでした。
つまりイグアスは、統合したバトルログ、Cパルス変異波形となったオールマインドを植え付けられ、最高の機体操作BIOS、コーラルリリースのトリガーとなる予定だったのです。まさに苗床。

以上がコーラルリリース:賽は投げられたのあらましになります。下図が関係をまとめた相関図です。

賽は投げられた関連人物の相関図

オールマインド イグアスとの戦闘について
敵機の考察です。
第1形態
イグアスの操るマインドγとマインドαAC(AI駆動)4機です。
数は多いものの特にひねりのないボスでした。
後のボスに踏みつけられてることから、マインドγも遠隔操作だったのがわかります。

第2形態
どことなくレイヴンの火ルートでエアの操ったアイビスシリーズSOLの面影があります。しかし敵の機体名はオールマインドのみで型番が分からず兄弟機なのか不明です。ただ、ウォルターがザイレム制御修正にて「アレは技研の…いや」と否定するため技研っぽいが技研製では無いという描写があるだけです。※以下、AM特機と表します。
また、シースパイダーについても型番がわかる情報がなく、技研のC兵器だという確証が取れません。※以下、AMシースパイダーと表します。
雰囲気としてどちらもコーラル系の技術が使われていない印象を受けます。
共通してると思われるのは粒子が漂う演出と放電のエフェクトですが、どうにもに通わない部分があります。
コーラルは粒子の間を繋ぐように放電していますが、AM特機は攻撃やブーストのエフェクトには放電が伴いますが、粒子は放電していません。
また、決定的に違うのは撃破時の爆発エフェクトです。
SOLの場合はコーラル爆発特有の球状爆発が起こっており、海越えミッションのシースパイダーも同様です。
しかし、AM特機はこれまでの通常兵器の起こす爆発と激しい放電を起こすのみとなり、AMシースパイダーもイグアスのプレッシャーで撃墜される時は放電のエフェクトのみに見えます。
更に第2形態中盤でAM特機から放たれた前述のプレッシャーについて、あれはエアやAM特機から操られていたAMシースパイダーを戦闘不能に追いやったこと、通信状況の悪化などから、コーラルすら遠ざける特殊な妨害電波フィールドであると考えられます。
ECMですら防げないコーラルの通信強度を破った方法として考えられる設定は、各種コーラル武器の説明にあったEN干渉を利用したものだと推測します。
このEN干渉フィールドはアイビスシリーズのコーラルを吸収して再起動する機能の妨害も可能に見えます。つまりAM特機はPCAが技研遺産のC兵器に対抗するために作ったアンチコーラル兵器だったのかもしれません。
コーラルジェネレータを詰んだACには影響がないことから密閉。内蔵されたコーラルには効かないものですが、復活を防げるだけでも効果は十分にあると思います。エアのECHOは621からの遠隔操作だったとすれば辻褄が合います。
もしAM特機がコーラルを使って復活することが見込まれるアイビスシリーズだったのであればこの機能は自爆装置となるでしょう。
以上からコーラル技術の類は使われていないものと推測されます。
こうなるとコーラル技術を使わないことにこだわっているように見えます。
なぜオールマインドはコーラルリリースを狙いCパルス変異波形になることを目論んでいるのにコーラル技術を使わずにいるのかという疑問が上がります。
オールマインドから、リリースのためにはコーラル密度を極限まで高める必要があるとの発言がありました。もしリリースに影響がないのであれば、企業によって切り離されたコーラルの輸送をああして阻止する必要もないはずです。あのような形で切り捨てを行ったということは、ノイズとしてリリースの妨げとなりうると示唆しているわけです。動力をコーラルとする派手なC兵器達もノイズとなりうると考えられます。特に戦闘AIに使われる人間の指示を受けたコーラルは強いノイズ原因でしょう。ともすれば、リリース直前にバスキュラープラントの前でむやみにC兵器を使うわけにはいかないという事情が見えてきます。
さて、まとめますと、AM特機は融通の効くPCAが持っていたSOLを参考に作られた対アイビス用最新型特務機体をパクったもの。
AMシースパイダーはやっつけですが技研のコーラル改造に使われる前のデッドストック。というのが有力。
コーラル技術を使わないのはコーラルリリースの不安要素を排除するため。
上記が、オールマインドラスボス機体の考察、及びコーラル技術を使わないことの考察とします。

:オールマインドの最終手段について。
これは「失踪」の際、C4-621のコーラルデバイスの主導権をオールマインドが握ったことに由来します。わざわざCOMがマスターという単語を出すなど、オールマインドがコーラルデバイスの上位にあり干渉あるいは支配可能であると表しています
これにより、もしイレギュラーの力が想像以上で負けそうになった場合でも遠隔でシャットダウンをしてしまえば、バトルログを諦めることになろうともコーラルリリースは可能です。カーラのハッキング等紆余曲折ありましたが、奥の手の存在により負けるはずが無かったのです。
これを妨害したのが、もう一人のイレギュラー、イグアスの放ったEN干渉フィールドです。これにより、強制シャットダウン等の指令が通らなくなり、オールマインドはイグアスをただ応援するしかできなくなってしまいました。
そして、結果的に敗北することになったという訳です。

以上がオールマインド戦についてになります。下図が関係をまとめた相関図です。

対ALLMIND戦の裏事情の相関図

~エピローグ~
それぞれのコーラルリリース

:オールマインドのコーラルリリース

表向きはコーラルと人類の共生を目的としています。しかし、その内容は広まるコーラルを足掛かりに全人類を支配・管理することであるのが言葉の節々から感じられます。
全人類を支配するためにはそれこそ絶対的な力が必要と考え、その力というのが、数多の戦闘データを集め、優秀な戦士の意識にインプットしたものだと考えられます。
機体についてはCパルス変異波形の力で自律工場などを押さえてしまえば、いくらでも生産可能です。
あらゆる場所に存在するコーラルによって全人類を同時に掌握、支配し、絶対的な主従による共生。それがオールマインドの望むコーラルリリースでした。

:エアとC4-621[レイヴン]のコーラルリリース

対して、こちらの共生の目的はどちらかが搾取支配されるものではなく、コーラルと人類のハイブリット(以下、合成人間)になることで、人類とコーラルが互いに助け合い、闘争によって力を高め、生命としての共生進化を目指す。という真の意味での共生を目指したものでした。
これはアリーナでのエアと戦った時に導き出した、「人は人と戦うための形をしている。無限の選択と淘汰を繰り返すための形状。それこそが人間の本質であり…生命進化のカギなのでしょう」という発言から推察しました。
最後のセリフ「戦闘モード起動」は合成人間となったC4-621とエアが人類に対して闘争を仕掛け、合成人間への進化、闘争による人類の進化を促すことへの宣言と思います。
この後は、共に新たな時代。人類と合成人間は戦い続け、人類はその姿のままの進化と繁栄、合成人間も人類との戦いによって進化と繁栄していくという相互進化の形が作られていく。
見方によっては、人類に対して強制的に干渉するようなやり方は、オールマインドの答えと類似しているともとれます。その道の果てにエアは、戦いこそが人間の可能性であると信じ続けるのか、絶望するのか…。
何はともあれ、一度生まれたものは簡単には死なず、ヒトは戦い続けていくことになるでしょう。

以上が、それぞれの願うコーラルリリースの考察になります。

これにてARMOREDCORE VI FIRES OF RUBICON
ルビコン開拓から始まる「賽は投げられた」ルートの妄想考察を終わります。

・あとがき

合成人間について。
蛇足ですが、コーラルとの共生はミトコンドリアと生物の関係に近しいものを感じます。
ミトコンドリアと共生に成功した生物は利用できるエネルギーが増えたことで人間まで進化することができたわけです。
コーラルとの共生もそれに近しいくらいインパクトのある進化のように思いました。
エア_621には肉体がないような描写ですが、もし肉体があったのならば、
コーラルが産んだエネルギーで駆動する酸素の不要な生物になれる…?
SFしてきたんだワ。…蛇足もこれまでにします。

さて、過去から現在まで書いたもんだから、かなり固い二次小説バックボーンに仕上がってしまった…。
あとはどうしましょうかね?
アイビスの火付近を妄想して
「ドルマヤン青年期※ドーザーの若者はコーラルの恵をナマでイク。脳に芽生えた胎動は人類最後の火となるか」
とか書きましょうかね。
投稿時は批評よろしくお願いします。
それでは、また。

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