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幼い私が苦し紛れにやった「犯行」

今でも肉は好き、でも脂身は苦手だ。

脂身を見るたびに、保育園に通っていた時の
脂身の恥ずかしい記憶を想い出す

昔、学校給食では「残してはいけない」と教育されて育った
同様に保育園でも好き嫌いなく全部完食することが
良い子」とされた

ある日の給食で豚汁のようなものだったと思うが
大きな脂身が入っていた
赤身と一緒ならなんとか食べることはできる

でもこれは見ただけで「ダメだ…」と思った
脂身が単独でしかも大きい
それでもいったんは
口の中に入れて流し込もうと努力した

でも「おぇっ」ってなってあきらめた

友だちは次々と完食し運動場へと遊びに行く
だめだ…完食しないとみんなと遊べない
どうしよう…

私は一つの「犯行」を思いついたのだ

「今だ!」と決心した私は
残っている脂身を口に入れた
そして、給食のお盆を手に立ち上がった

食器を片付ける配膳台に向かう
その途中にある教室の隅にあるごみ箱の中に
口の中にある脂身を

「ぺっ!」と吐き出したのだ

私は何食わぬ顔をして配膳台に行き、自分の食器を片付けた
内心「上手くいった。これでみんなと遊べる」

と思ったのもつかの間

「キクコちゃん!今何したの?」

と、先生に呼び止められてしまった
私は何も言うことができない
先生の顔も見ることができない
先生は私の一部始終をしっかりと見ていたのだ

幼稚で浅はかな「反抗」は失敗におわった

その後のことはあまりよく覚えていないが
運動場の片隅に正座させられたように記憶している
(昔のことですから…)

みんなが遊んでいるその様子を
羨ましそうに眺めた記憶が残っている

・・・

それにしても
大胆不敵というか
幼稚な犯行というか
苦し紛れにもほどがある
当時の知的レベルが恥ずかしくなる

今は、食べられないものは無理せず残すことにしているし
そもそも脂身を食べることはない

肉の脂身を見るたびに想い出す恥ずかしい記憶だ

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