福井県民が愛する「じゅんけい」とは?ファミリー層まで支持される「焼き鳥」が福井の食文化
福井は、焼き鳥の消費量が全国トップレベルです。なかでも「じゅんけい」は、卵を産んだ雌の親鳥のことで、噛むほどに旨みがあふれる大人気メニューです。
福井では、焼き鳥を居酒屋ではもちろん、テイクアウトした焼き鳥が晩ご飯のおかずとして登場します。帰省した福井県民が食べたい食候補にも必ずと言っていいほど揚がり、盆や正月の食卓にも高頻度でラインナップされる、まさに老若男女に親しまれているソウルフードです。
■福井の焼き鳥文化
福井では居酒屋はもちろんですがスーパーのお総菜売り場にも塩味、タレが定番で並び、お酒のつまみというより、晩御飯のおかずとして、焼き鳥が食卓に登場します。
また、イベントや運動会などでも当たり前のように出張カーが登場。「焼き鳥」は福井ではなくてはならない、老若男女に愛されるソウルフードです。
■オーダーは、1種類、5本単位がスタンダード!やきとりの名門 秋吉
焼き鳥のオーダーは1回、1種類5本単位で、10本、20本と注文するのが普通だと思っている福井県民。
そんな「焼き鳥」大好き文化が根付いた背景には、1軒の焼き鳥専門店の存在があります。
それは、福井発祥の焼き鳥専門店「やきとりの名門 秋吉(あきよし)」です。
福井県内だけでなく、全国に108店の店舗を持つ焼き鳥チェーンです。
秋吉は創業60年余、福井県内外に100店舗以上を展開する焼き鳥専門店で、福井では「焼き鳥食べよう=秋吉」を意味するくらいお馴染みです。居酒屋メニューであった焼き鳥を、明るい店舗づくりやテイクアウト、イベントなどでの出張カー販売に加え、揚げ物や一品物、ご飯物、特別メニューの提供などでも工夫を凝らし、「焼き鳥」=「家族で食べられる味」に広げてくれたのです。
■一串を一口で食べられる手軽さ、気軽さ。噛めば噛むほど旨味が。
『秋吉』の一番人気であり、店一番のおすすめはもちろん「純けい」。メス鶏のもも肉と皮の部分のみを使い、塩で焼き上げるその味は、噛むほどに旨味と甘みが溢れます。出荷数は年間1100~1200万本、その7割を県内で消費しているというから驚きです。
串の刺し方、炭火焼き、秘伝のタレにもこだわりがありますが、お約束は「いらっしゃいませ、社長!」「いらっしゃいませ、お嬢さん!」というお客様への感謝の気持ちを込めての挨拶。
社長やお嬢さんでなくても、そう言われるとちょっと気分が良くなるものですね。
■じゅんけいを丼にしちゃった!「じゅんけいカツ丼」
福井県民が大好きな「じゅんけい」を、これまた県民が大好きなカツ丼にしてしまったのが、「熟成かつ天膳」さんの人気メニュー「純けいカツ丼」です。
歯ごたえ抜群で、噛むほどに旨味があふれてくる純けいを、濃厚なねぎ胡麻だれ、さっぱりした塩だれのどちらかで味わうことができます。純けいカツがゴロゴロ入って1,000円以内で提供されています。
福井駅すぐ近くのハピリン1階、「天膳ハピリン店」で味わうことができますよ。福井名物「おろし蕎麦」とのセットも是非!
福井には、『秋吉』以外の焼き鳥店や焼き鳥メニューを豊富に揃える飲食店が多数あり、お店だけでなく、お祝い事、運動会、食卓、日常のいろんなシーンで「焼き鳥」が登場します。
また、多くの店に、「じゅんけい」や「かしわ」と呼ばれる親鳥の人気メニューが存在します。そんな福井の飲食店の個性あふれる焼き鳥をぜひ楽しんでください。