HIFU(ハイフ)はやめとけ
創傷治療を知っているだろうか。
創傷治療(美容医療における)とは、わざと細胞組織にダメージを与え、人体の自然治癒力を活かして再生させ、その過程でコラーゲンなどの産生を促すことを言う。
創傷治療を用いた美容施術を並べてみるとざっとこんな感じ。
この中で怖いのはHIFUやサーマクールなど、肌の奥深くに作用する施術だ。
なぜなら人間の自然治療力で元通りになるのは表皮に限った話で、それ以外の細胞は傷をつければ瘢痕化し、生涯消えることがないからだ。
例えば、あなたの身体をナイフや何かで深く切りつけたとする。
はたしてその傷は綺麗さっぱり元通りになるだろうか?
答えは否だろう。
深く傷ついた肌には必ず傷跡が残る。
HIFUの問題点はそこにある。
美容医療で行われるHIFUとは、SMAS筋膜と言われる皮下脂肪と筋肉の間にある筋膜を超音波で刺激し、フェイスラインの引き上げや肌質の改善を行う治療のこと。
刺激とは書いているが、実際は高熱により細胞を根こそぎ火傷させる荒療治だ。
これは豚肉にクリニックで使われる業務用HIFUを使用してみた動画だ。
照射した部位は肉が内側から凝縮して細胞組織液が垂れ始め、次第に変色していくのがわかる。
これを人間の顔にやっていると思えば、その怖さも伝わるのでは。
実際にHIFUによる医療事故は年々増加傾向にあり
・顔面の一部が麻痺する
・口角がだらんと伸び切る
・よだれが垂れ流し状態となる
このような重大な事故が発生している。
施術直後は頬のたるみやもたつきが解消され、ハリが出たように感じられるかもしれない。
けれど、これらの効能すべては一時の夢、幻のようなもので、その代償は身体の内側へと蓄積されていく。
もしも切らない施術だから安心だと考えているなら、それは大きな間違いだ。
切らないからこそ、肌内部に深刻な影響が生じていても、それを感知することができない。
HIFU はもともと切除不能のがん治療等に使われる技術で、神経や⾎管の位置など解剖学を修めた者が⾏うもの。
「手軽に行える美容医療」などと嘯いて、軽い気持ちで行ってしまう昨今のHIFUという施術に、僕は警鐘を鳴らしたい。