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#004 生徒指導主任が終業式で話すこと
もうすぐ夏休み。終業式には、生徒指導主任から夏休みの暮らしについて話をする機会がある。全校児童の前に立って、話す機会があるのは校長と生徒指導主任くらい。また、子供達にとってここでの話が有益な時間とならないと子供も教師も地獄だ。そこで、今回は私が生徒指導主任としてどんな話をするかまとめてみた。
短く記憶に刻む
内容に入る前に、心構え(ポイント)をあげておく。一つ目は、短くである。長くて5分だと考えている。だらだらと話をしても、子供たちの集中力は持たない。また、伝えたいメッセージも「短く・分かりやすく」する。しかし、短時間でも「記憶に刻まれる内容」である必要がある。終業式のメインは生徒指導の話ではない。しかし、後になって生徒指導主任が何を話したのか、覚えていないようでは話をする必要がない。また、この場で時間を与えられているということは、夏休み中に全校児童に心掛けてほしい大切なメッセージを伝える必要がある。そのため記憶に残るメッセージとする必要がある。
終業式で伝えるメッセージ
今回、伝えるメッセージは「命」である。「命」は自分にとって、大切な宝物という共通理解を図る。そして「命」を「い」「の」「ち」とひらがなで提示し、
命の「い」→「い」つ帰るのかを伝える。(帰宅時刻を守る。)
命の「の」→「の」りもの注意。(車注意。交通ルールを守ろう。)
命の「ち」→「ち」ゃレンジをする。(チャレンジ。〇〇しよう)
まとめとして、「命を大切にしよう」。に加えて①帰宅時刻を守る。②交通事故から身を守る。③チャレンジする。の四つを伝えることができる。また、夏休みならではこととして②交通ルールを守ろうの中で、火遊びのことなどもさらっと伝えようと考えている。
伝えたいメッセージを並べて伝えようとするとだらだら一貫性のない話になってしまうため、今回は「命」+「い」「の」「ち」を伝えると決め、話す内容を決めた。
演出
今回は、三つの宝箱を用意する(A3に印刷し、ラミネート)。裏には、「家族」「仲間」「命」と印刷しておく。そして、「みんなの宝物は何かを問う(敢えて聞かない。)。
その上で、先生の宝物は
家族→家族の笑顔が生きがい。幸せ。守りたいと思う。
仲間→仲間がいるから日々成長できている。仲間のおかげで人生充実している。
命→唯一無二のもの。そして、子供達がイメージする宝物も「命」である。
この三つを伝えた上で、全員に共通する宝物、「命」の話をしていく。家族や仲間の話をさらっとするのは、私の人となりを短時間で紹介するとともに家族や仲間の大切さについて想いを伝えるためである。
また、この宝箱は高学年の児童に持ってもらう。事前にピックアップしておき、さらっと全校の前で褒めて手伝いを促すのである。「毎朝元気な挨拶で学校中を明るくしている〇〇さん(4年生)。」や「運動会では、下級生を引っ張り見事に団をまとめてくれていた〇〇さん(6年生)」などと言って手伝いを促す。そうすることで、先生は気づいてくれているのだと思わせるだけでなく、よく見ていると全校に伝えることもできる。そのため、自分の学級や学年というよりは馴染みの少ない、関わりのあまりない児童を選ぶようにする。
まとめ
今回は、生徒指導主任として終業式の日に全校に話をする内容をまとめてみた。自身初の生徒指導主任で、うまく伝わるか分からないがこうして事前にまとめて、周りの反応を聞きながら自分の引き出しを増やしていきたい。
とにかく、短時間でかつ、インパクトのあるメッセージで子供の記憶に残していきたいと思う。