リベンジ西野水道!ショッピングセンターマニアと行く長浜及び敦賀周辺【敦賀編】
国道8号の旧道を訪れた後は、行き慣れた国道8号から敦賀へと歩を進めた。
何よりもまずは腹ごしらえだ。
福井と言えばソースカツ丼ということで、敦賀市内にある行き慣れたソースカツ丼の名店へ行くことにした。
敦賀ヨーロッパ軒本店
敦賀でソースカツ丼と言えば、ここを置いて他にない。
敦賀ヨーロッパ軒だ。
何度も記事で出しているが、福井県にはヨーロッパ軒が二種類存在する。
一つは敦賀市内のみでチェーン展開する敦賀ヨーロッパ軒で、もう一つは敦賀を除く福井県北部(嶺北地域)でチェーン展開するヨーロッパ軒だ。
敦賀ヨーロッパ軒は暖簾分けされた分店で、現在は両者は別の経営となっているようだ。
この日は特製カツ丼を注文した。
画像のメニュー表中にあるとおり、これは脂身がないカツを用いたカツ丼だ。
ありがたいことにヨーロッパ軒のカツ丼はかなりのボリュームがあるため、その日の体調如何によっては脂身をキツく感じることもある。
そのため今回はセットメニューにもせず、脂身少なめのヘルシーなメニューを注文したというわけだ。
敦賀赤レンガ倉庫
幕末から明治にかけて開港して発展した場所には、赤レンガで作られた倉庫が多く残っている。
有名なものとしては、日米修好通商条約によって開港させられた横浜にある横浜赤レンガ倉庫や、帝国海軍の鎮守府が置かれた舞鶴にある舞鶴赤れんがパークなどが挙げられよう。
敦賀にある赤レンガ倉庫もその一つで、元々は船舶の燃料である石油を貯蔵するために利用されていたという。
それもそのはず、かつての敦賀港は日本の玄関の一つであり、敦賀からウラジオストクへと向かう航路が就航していたのだ。
東京から敦賀までは鉄道で移動し、ウラジオストクまでは船に乗り換える。ウラジオストクからはシベリア鉄道に乗って、パリやベルリンなどの欧州諸都市へと接続していた。
いわゆる欧亜国際連絡列車と呼ばれるもので、切符一枚でこれらの鉄路と航路を全て利用することが出来たのだ。
キハ28
敦賀赤レンガ倉庫の駐車場へ着くと鉄道車両が目に入る。
近くまで寄っていくと説明書きがされており、どうやらJRの気動車だったようだ。
気動車というのはディーゼルエンジンなどの熱機関により動力を得て走行する鉄道車両で、かつ人員等を輸送する空間を有する車輌のことを指す。
ディーゼルエンジンで走る電車のようなもので、これを電車と呼ぶと鉄道オタクから怒られる。
なお、私は鉄道オタクではない。
旧北陸本線トンネル群
こちらにあるのは旧北陸本線のトンネルにあった扁額のレプリカで、現物は長浜鉄道スクエアに展示されているそうだ。
旧北陸本線のトンネルは多数残されており、多くが道路トンネルとして転用されて現在も通行できるようになっている。
さすがに旧トンネル群まで行く余裕は無かったが、今こうして調べている内に少し興味が出てきたので、またいつか行ってみたいと思う。
赤レンガ倉庫
内部にはレストランや売店のほか、かつての敦賀の市街地を模した鉄道ジオラマが展示されている。
ジオラマ館は有料だが、むしろ有料であるが故にその完成度はとても高いので、敦賀の地を訪れた際は是非足を運んで欲しい。
また、JAF会員だと越前和紙の折り紙を貰うことが出来る。
ジオラマ館
明治から昭和初期にかけての敦賀の街並みを再現した鉄道ジオラマで、非常に細部まで凝った作りがされている。
驚くべきはトンネル内部まで再現されていることであり、これらの車両が動くのを観るのは鉄オタなどでなくとも楽しいものだ。
むしろ老若男女問わず楽しむことが出来る施設と言っていいだろう。
また、このジオラマセットは外から眺めるだけではなく、下部に空間を設けてジオラマの海にあたる場所から顔を出して見ることも出来る。
海面と同じ目線で観るジオラマもまた新鮮で、海から見えるかつての敦賀の情景に思いを馳せていた。
これがトンネル内部の再現ジオラマだ。
下部には恐竜の発掘現場まで再現されている。
なぜ恐竜かというと、福井県は本邦において最も恐竜が発掘された地であるためであり、それゆえに県を挙げて恐竜をウリにしているのだ。
そうした事情を踏まえてのものだろう。
もっとも、福井県において最も恐竜が発掘されるのは嶺北の勝山市であり、嶺南に位置する敦賀とは遠く離れた地である。
一応、同じ越前国ではあるが。
ジオラマの細かさで驚いた点と言えば、やはりこの扁額部分だ。
こんな小さなトンネルのジオラマであるにもかかわらず、きちんと扁額が設置されているほか、なんと字まで書かれているように見える。
こうした細かい箇所を見る旅に、ジオラマの再現度に舌を巻いていた。
この日は特別展示としてテディベア展が開催されており、せっかくなので少しだけ観ておくことにした。
これまでも何度かテディベア博物館のような場所に足を運んだことがあるので、シュタイフというメーカーくらいは知っている。
敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎)
かつての北陸本線は敦賀港まで敷設されており、乗客はこの敦賀港駅において船舶に乗り換えてウラジオストクまで向かったという。
ここは、そんな歴史ある敦賀港駅の旧駅舎を復元した資料館だ。
旧駅舎は戦災により焼失しており、その後に再建された敦賀港駅も近年に廃止されてしまった。
木造再建築された内部には様々な資料が置かれていたが、あいにく撮影禁止に付き内部の写真は無い。
戦前の日本国旅券の展示があるなど、鉄道マニアではなくても興味深い展示品が置かれていた。
なお、入館料は無料である。
敦賀港
敦賀港駅の裏手に回ると、海上保安庁と福井県警察水上警察隊が共同で使用する桟橋が見えてくる。
停泊していたのは巡視船ほたか(PS202)と警備艇わかさだ。
ほたかの前方部分には砲塔が見えるが、あれは警備艇などに搭載されている放水銃ではなく20ミリの機関砲だった。
いわゆるバルカン砲と呼ばれる多銃身の機関砲で、航空自衛隊F2戦闘機などに搭載されているものとほぼ同系統のものだ。
また、速力はなんと40ノットを超えるようであり、50ノットに達するとも言われている様だ。
40ノットという速度は時速74キロに相当し、これは船舶としてはかなり高速の部類にあたる。
敦賀きらめき温泉リラ・ポート
敦賀の市街地を歩いて疲れた私たちは、以前から目をつけていた日帰り温泉施設で休憩することにした。
利用料金は土日で750円で、妥当な価格設定といえよう。
問題はアクセスがあまり良くない点だろう。
国道8号の交差点から住宅街に入り、敦賀バイパスおよび敦賀ICとの接続道路と並行して敦賀IC方面へと走っていくだけではあるが、走ってみると本当にこの道で合っているのか不安になるような住宅街だったのだ。
なお、泉質はアルカリ性単純泉というもので、いわゆる美肌の湯と呼ばれるものである。
アルカリ性の湯が肌の表面を溶かすことにより、お肌がスベスベになるのだ。
アルカリ性単純泉で有名な温泉地といえば、佐賀県の嬉野温泉や、奈良県の龍神温泉などが挙げられる。
さて、敦賀編はここまでだ。
次回はいよいよ「ショッピングセンター編」と題して、旅の最後を締めくくる。
厳密にはショッピングセンター編に敦賀の商業施設2軒も入っているが、その辺りはショッピングセンターで纏めることにした。