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家にある角川文庫の横溝正史作品、表紙絵が恐すぎる(『三つ首塔』の感想)

昭和のミステリー良いです。昭和30年~50年くらいのやつ。

今回は、家にあったこちらを読みました。
『三つ首塔』  / 横溝正史

先日お亡くなりになった古谷一行氏の、素敵な金田一耕助のお写真。


横溝正史氏の作品読むのは初めてじゃないはず?!だが記憶が無い。

氏とゆかりがある、江戸川乱歩作品は10代の頃の愛読書でした。
↑大人向けのやつ。今思うと内容的に思春期に読むのは刺激が強すぎでは。

そんな頃を思い出しつつ、
「探偵・金田一耕助の犯人当てミステリーいいかも~」と、
軽い気持ちで『三つ首塔』を手に取ったら・・・

箱入りお嬢様目線の、”トンデモなラブ♡ロマンス活劇”でした…!

金田一耕助は登場します。冴え渡る推理でキメてくれます。
世間ではどうやら、”見た目に反して切れ者の名探偵”という評判のよう。

あくまでも今作の主人公は、か弱い令嬢なのです。そこがハラハラする。

こういうエログロな描写がある小説を読むのは久しぶりで、怖いやら面白いやら、なんか笑ってしまいました。
ギャグとしか思えない荒唐無稽なアレコレはいったいなんだったのか。

そしてどうしても気になる。この作品って・・・
横溝正史先生の「性癖」が大炸裂では!?

美しい八頭身ボディのお嬢様が”全身黒いピチピチタイツ姿にローブのみを纏った姿”になり、仮面まで着けちゃって…もうこれ以上は言えないわ。。。

「横溝先生~!こういうのお好きですネ?」という感想しか出てこない。

よく読んだら、あらすじに、
”本格推理とメロドラマの融合を試みた傑作小説”ってあった。
「本格推理」としては疑問ですが、「メロドラマ」これは間違いなくそれ!
も~終始、純潔を奪ったアブナイ男とメロメロしっぱなしなのよ主人公。

最初の方で、100憶円の遺産の相続人達が集まるシーンが好き。
まともな人物が1人も居ない(主人公含む)。クセが強いキャラだらけ!
集まったメンバーに死人が出れば、遺産の分配額が増えるということ。

これから、”デスゲーム”が、始まるぞ…!ってワクワクした。(不謹慎)


流血表現が多くて途中少し気分が悪くなりそうでしたが、これぞ横溝正史ワールド(?)嫌いじゃないです。

次はこちらに掲載されてる短編を読んでみようかな。

帯の写真、これよこれ、昭和にしか出せない味わい。


表紙の絵、恐すぎて悪夢を見そう。(褒めてる)
最新版の装丁では替わっちゃってるようですね。
やっぱりコワすぎたからでしょうか?!
この雰囲気こそが、昭和の小説にはぴったりだと思うのですが。

家にあったやつ並べてみました ↓

どれも素晴らしい絵画だよ


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