投資計画は湯治宿で考える
家族を置き去りにして、二泊三日で温泉宿にひきこもっていました。1月末に入金されたお金の投資計画についてじっくり考えるのが目的です。
私にとっての湯治は、集中して勉強したうえで、重要な意思決定をする場所です。定年を前に55歳で会社を辞める決断をしたのも湯治宿でした。
【湯治している人たち】
東北地方ではまだ「湯治宿」が健在です。農業や漁業の従事者が仲間やご夫婦で作業が終わった冬に体を休める慣習が残っており、長期滞在の老夫婦をよく見かけます。今回は同じ病院に入院していた同部屋の患者さん仲間とおぼしき人たちにも遭遇しました。時折、若いニイサンや私のようなオッサンたちもひとりで静かに過ごしています。
【自炊の湯治宿とは】
今回泊まったのは湯治宿は宮城県の東鳴子温泉にある食事の提供の無い完全自炊型の宿です。
風呂は混浴含め、源泉・効用別に4つあります。掃除の時間以外は24時間入浴できます。
効能は、きりきず、神経痛、筋肉痛、関節痛、抹消循環障害、痔ろう、冷え症、疲労回復、皮膚炎、動脈硬化、高血圧、うつ症状など。
二泊すると自分の体が「整う」のが実感できると思います。疲労がすっかり抜けて心身ともに軽くなります。
料金は二泊で9,000円弱で地域限定クーポンが4,000円。部屋は六畳でふとん付き。またガスコンロと水道、炊事用具や冷蔵庫、包丁・まな板のほか食器類が備わっています。テレビは備え付けですが見ないようにしています。Wi-Fiは完備されています。
【最大の効用は集中力の持続】
宿でやることは至極シンプルで、
・本を読み、考える
・温泉につかる
・食事を作って食べる
・寝る
が基本です。
小一時間ほど机に向かい、その後温泉に10分ほど浸かる。それを何度も繰り返します。一日10回くらい入浴しますが、効能別の源泉が4つあるため飽きません。
日常なら勉強や読書ばかりでは長く続きませんが、10分ほど入浴することでも脳や感情がスッキリとリセットされ、別の学習に向かう気になります。結果として集中力が長時間持続できます。
【米国株投資と為替】
さて、今回の湯治で考えた投資計画です。
昨年FRBの利上げにより大幅に下がった米国市場への投資を本格化させます。買いたいと思える個別株が無いためETFの購入を中心に考えています。
懸念は為替です。
最近のドル円は1日で1~3円動くことも珍しくありません。いつ日本円をドル転するかが難しい所です。
3月中旬~4月上旬に円高に進み、1ドル125円弱になると(いいなと)考えています。
【時間をかけてドル転】
時間をかけて一定の額をドル転することで為替変動を軽減したいと考えています。
①毎週一回、円をドルにする
②一回あたり50万円
③当面上限は130円
④もし120円台半ばになったら一回あたり100万円に引き上げる
ドル転の度にETFを中心に買うつもりです。
【ポートフォリオ】
・SPYDとVYM 35%
・VT 25%
・VTI 15%
・FM 15%
・個別株 10%
と考えています。
「高配当ETFを厚めにしつつ、全世界のVTとフロンティアのFMの成長に期待をかける。ときどき個別株でスリルを楽しむ」といった感じです。
ポートフォリオが完成すれば、年間生活費400万円を配当金だけで65%ほどカバーできる試算になります。株価がそこそこ上がれば400万円全額をカバーできる可能性があります。GAFAMなどハイテク系の個別株にはしばらく近寄らないつもりです。
【奥さんはかく語りき】
湯治から帰り、洗濯物をたたんでいる奥さんに投資計画をザザッと報告。以下発言。
「そんな面倒なことしないで、定期預金にすればいいんじゃない?」
「 利子1%では少なすぎる、とか思ってるでしょ?」
その一方、
「そうだ、ネット銀行でキャンペーンしていたから申し込んでみた。円とドルがセットの3ヶ月の定期預金。【円で10%】【ドルで3%】の金利がつく商品に、50万円」
相変わらず抜け目がなく手堅いです…。
確かに昨今の為替変動やFFレートの高止まり、企業業績の悪化、すでに上昇してしまった相場を見るにつけ、投資のタイミングは今では無いとも感じています。
早くも投資計画を再考したくなってきました。
私が「もう少し考えてみようかな…」と言うと、
「悩むんだったら早く定期にしたら?寝かせる時間が短くなるだけよ」と彼女は言いました。
また湯治に行きたくなって来ました。